話を聞きますと、日本人グループが経営に乗り出した折りには、中央銀行総裁から「将来は銀行を目指して欲しい」と激励されたそうです。
日系ファイナンス会社(FINANCIERA PARAGUAYO−JAPONESA)
現在の営業内容は日本の「銀行」とほとんど同じです。1・普通預金(グアラニ建て、ドル建て)
2・定期預金(グアラニ建て、ドル建て)
3・両替業務
4・国外(日本を含む)への送金、国外からの送金のサービス
5・クレジット・カード(VISAカード、マスターカード)の取り扱い
* 当地銀行との業務上の差違は小切手の発行が出来ないという点だけとなりますが、現在「同様のサービス」を提供できる様、検討中だそうです。(これを実現しますと銀行で行っているサービスを全て提供出来ることになります。)
* 以上の様な銀行業務とほとんど同様の業務をどのファイナスカンパニー(FINANCIRO)でも取り扱っているという訳では無く、中銀の厳しい審査を経て、現在ほんの数社のみ認可されているそうです。
1・普通預金について
普通預金(ドル、グアラニ)を取り扱っていて、日本での郵便貯金や銀行の普通口座の感覚で利用出来るそうです。金利は預金する金額により変化するそうで、現在、年利:ドル(2〜3%)、グアラニ(4〜10%)程度だそうです。(日本での金利と比較すると遥かに良いと思いますが如何でしょうか?)
口座の開設は非常に簡単だそうで、会社に行き、所定の用紙に書き込めば良いそうです。引き出しの際の認証は日本のような印鑑を用いるのではなく、サインで行います。例えば夫婦で利用する場合には、二人のサインを登録する必要があるそうです。なお、口座開設の手続きはグアラニ、ドル共に同じだそうです。なお、日本と違う点は、「通帳」を使用しないことです。利用した内容は毎月末に締めて月初に明細書にて通知されるそうです。
2・定期預金について
定期預金は期間を設定し(90日〜3年間)その期間内では引き出しは出来ないでそうです。金利は期間と金額の多寡により変化するそうで期間が長いほど、また金額が大きいほど金利は高くなりとのこと。
ドル(年利)で6%程度、 グアラニ(年利)で15〜20%(現在の金利)程度だそうです。定期預金を利用すると、元本に対する「証書」ならびに金利・クーポンが用意され、期日来ると会社に持参して所定の金額の払い戻しを受けることが出来ます。
なお、万一途中解約される場合でも、元本は保証されるそうです。丁度日本の長信銀の金融債のような感じですね。
3・両替業務
パラグアイでは、昨年までは「両替商」と「金融会社」とは区別がありましたが、規制緩和でこの両者の垣根が無くなりました。この処置に伴い、この会社でも両替商としての認可を受け、「両替部門」を新設し、従来の両替商(カサ・デ・カンビオ)と同様の業務を行っています。ドル(現金、小切手)等をグアラニに両替する場合などには便利ですね。他の通貨(ブラジル・レアル、アルゼンチン・ペソ等)も扱っているそうです。
4・送金のサービス
国外(日本を含む)からの送金、ならびに国外のご指定の口座への送金のサービス。
5・クレジットカード
また、世界で通用するVISAカード、ならびに南米で通用しているアルゼンチンのカバル・カード、パラグアイ国内で流通しているクレジ・カードを取り扱っているそうです。日本でカードを利用されていて、そのままパラグアイに持参しそのまま使っている方も多いのですが、日本で発行したカードは当然ですが、支払いは日本で行わなければならないので、パラグアイで利用した場合、ドルに換算されてそれを円に換算されることになり、両替手数料も嵩みます。もしパラグアイに居住する場合には、パラグアイで発行するカードを利用した方が有利というわけですね。勿論、国際的なカードですので日本を含む世界中で利用が可能だそうです。
現在パラグアイでもカードの普及は目覚しく、多くのお店の他、ほとんどのスーパーマーケット、レストランなどでご利用出来ます。現金を持ち歩く必要が無くお釣の心配も無く、安全かつ便利なので長期間当地に住む場合には有効な手段かも知れません。
支払い方法は毎月末に一ヶ月間のご利用の実績明細書を送付されて来て、翌月の10日(月により多少前後します)までに当社窓口で支払うことになります。なお、グアラニ普通預金との組み合わせで、支払い期日に指定の普通口座から「自動引き落とし」するサービスを行っているそうです。また、夫婦で別々にカードを使う場合でも、同一使用明細書で一括して連絡が来るそうです。 銀行等、他の金融機関でカードを申請しますと、数年単位の短期滞在者の場合には非常に審査が厳しくなりますが、この会社の場合は日本から派遣されて来られた方の場合、簡単な審査のみで発行するそうです。
日系ファイナンス会社・社内の様子
総支配人を勤めているのはドイツ人のフェッテル氏。元々は、パラグアイにはドイツ銀行が進出して、支店を開設していた時に駐在員としてドイツ本国から派遣されて来ていたのですが、ドイツ銀行が支店を閉鎖する際に帰国せず、パラグアイに永住者として留まったのだそうです。以降パラグアイにおいて銀行マンとして活躍し、昨年よりこの会社の総支配人として勤務しているそうです。
勿論、役員・スタッフには日本人・日系人が多くおり、日本語でOKです。日本人にとってパラグアイ投資・金融情報を入手するには良いかも知れません。
総支配人、ドイツ人・フェッテル氏
電話/FAX:001−595−21−496273(日本からの場合)
なお、日系担当は宇都さおりさんが担当されています。パラグアイ生まれの2世で、勿論日本語も堪能です。
日系営業を担当している宇都さおりさん
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