グレムリンアムルの価格高騰調査レポート
今回の調査は、このグレムンアムル価格急騰により、バブラシュカ大陸が
インフレになることに対する懸念が高まったため行われたものであり、これに
よる本大陸の物価上昇を抑止する為のものでないことを、先に記す。
さてグレムリンアムルとは、グレムリンの持つ相手のアイテムや、援護を
阻止する能力を秘めた道具である。今までこの能力はグレムリンじたいを
飼育しているブリーダーのみが使用することが可能であったものである。
この能力を使うにはグレムリンと、その使用者の信頼関係が必要であると
いわれてきた、しかし昨今の急激な技術革新の流れの中で、グレムリンの
角を原料とした加工品で、その能力を発揮できる、”グレムリンアムル”が
開発された。そのためグレムリンじたいを飼育するという、手間が省かれる
こととなり、この製品に対する期待が一気に高まった。
しかし発売当初価格は、人気商品とは思えない安さで、その価格のまま
かなりの年月据え置きされていた。しかしここ数ヶ月の価格急騰は、ただ
需要の増加というだけのものではないと、考えた我々は、”パブラシュカ大陸
生物局 生態調査課”に、その原料となるグレムリンの個体調査を依頼した。
(下記がその調査の結果報告書である)
かつてこの大陸中に個体が確認されていたグレムリンの個体調査を
依頼されたとき、我々は耳を疑った。しかしこの調査を進めていくと
驚くべき事実に、我々は直面していることに気付かざれた。
それはあのグレムリンの個体数が、激減していたからである。
5年前大陸中に約1000万頭のグレムリンが確認されていたが、
今回の調査で約300万頭に激減していたのである。
これはグレムリンアムルという道具がもたらした、乱獲のためと
思われる。グレムリンアムルはグレムリンの角からできており、
その原料となる角は1頭のグレムリンから2本しかとれない、さらに
その角はとれると二度と再生せず、グレムリンは死に至る、という
ことである。そのため乱獲により個体が激減したと思われる。
この調査により一刻も早い保護動物指定を、検討したい。
(バブラシュカ大陸 生物局 生態調査課 調べ)
このように、この価格急騰はグレムリンの乱獲がもたらせたものと明らかに
なった。さらに野生グレムリンが減ったことにより、養殖グレムリンの需要が
高まりグレムリンの価格も急騰したと考えられる。
今回は本大陸のインフレ化の原因にはなり得ないものであったが、今後
このような技術の進歩による、価格の上昇が認められるなら、あるいはインフレに
突入する危険性があると思われる。
(バブラシュカ大陸 経済局 消費保護課 調べ)
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