強いカード・使えるカード セイレーンの歌声




 時々オオカミ氏から相談を持ち掛けられるのだが、
持ち掛けられる相談の中にこんなものがある。
「最強のカードは何ですかって質問にどう答えたら良いか?」

 よくよく考えてみると、変な話である。
その人は、何をもって最強とするのか。それが問題である。
簡単な話、数値的な面から見れば、Eカードが候補に
挙げられるであろう。クリーチャーのビステア、セレニアは
STやHPの面で見ても全カードの中でも最高クラスで、
非常識な特殊能力も持っている。

 アイテムのテレイア、イクシアも効果は絶大であり、
戦闘時ならばあらゆる状況で活躍することが出来る。
オムニホープテントもいつ何時でもプレイヤーに対して
有利に働くであろう。

 結局のところ、最強なんてものはその人間の考え次第なのである。

 ただ、質問が
「あなたが最強と思うカードは何ですか」
ならば、また話は別である。

 私が「スペル主体ブック」を常に使っている事は、いくらかの人は
知っていると思う。なぜそんなブックを使うのかと聞かれたら、
こう答えることにしている。

「使える状況の多さに比例してカードを入れていくとこうなるしかない」

 カルドのゲームシステムを思い出してみてほしい。まずカードを引き、
スペルを使い、サイコロを振り、クリーチャーを使い、そして終了となる。

 カードを効率よく使用していこうと考えるなら、最低1ターンに
1枚のカードを使用することが前提となる。それを踏まえると、
もっとも効率よくカードを使用することが出来るのがスペルになると
私は考える。

 カルドにとって、クリーチャーは必要不可欠なものである。たまに
ノンクリーチャーブックを使用する人がいるが、護符の無いマップでは
殆ど勝ちが無いのが実状である。

 で、クリーチャーが使える状況は、まずサイレンスのスペルの影響下に
いないことが前提条件で、誰もクリーチャーを配置していない地形または
他人のクリーチャーのいる地形に止まったときに使うことが出来る。
 ここから更に、所持しているクリーチャーの配置制限(指定土地の所持、
配置先の土地制限等)、召喚にかかる必要魔力といった条件が発生してくる。

 それに比べて、スペルの使える状況は、まずライフフォースの影響下に
いないことが前提条件で、そこからスペルを唱えるための必要魔力を
所持しているかという点のみが関係してくる。

 ちなみにアイテムは、戦闘時のみに使用でき、また自分のクリーチャーが
麻痺していないときという前提条件で、そこからクリーチャーによる所持制限と
所持魔力が関係してくる。

 あと、効果の発生という面から見れば、クリーチャーは前記の全ての条件を
満たしていても、戦闘が発生するような状況ならば戦闘に勝利しないと
配置することが出来ない。一方スペルは、前記の条件さえ満たしていれば必ず
効果を発生させる(そのタイミングで効果的であるかどうかは別問題として)。

 以上の点から見て、使えるタイミングの多さは、
スペル>クリーチャー>アイテム
となる。

 何だか論点がズレているようだが、そうではない。私が言いたいのは、
「使えない状況が多いカードはそれほど強くない」
ということである。
逆に言うなら、
「あらゆる状況で”使える”カードである事こそ最強の条件である」
と思うのだが。いかがなものであろうか。

 この条件に合致するようなカードはなかなか存在しないが、ごくわずかであるが
条件を満たすカードが存在する。その中に、カルドをやったことのある人間なら
誰でも使ったことのあるカードが含まれている。その利益はささやかな場合もあるが、
あらゆる状況で常に使用者に利益を与えるカード。

私はそのカードに"最強"の称号を与えたいと思う。

「あなたが最強と思うカードは何ですか」
という質問に対しては、私はこう答えることにしている。


「マナですね。最低でも40Gは資産が増えますよ」


(By,たいしょー)




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