生体兵器 エクスペンダブル

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この味っ! by みにょる

※このソフトは全然売れてないだけに皆さんのレビューはとても貴重です。



この味っ!
筆者:みにょる 1999.07.09

世間様の印象は少々悪い、いや、すこぶる不評なこの作品ですが、私は猛烈に好みです。悪いと評されている部分がことごとく私の琴線に触れまくりなのですよねぇ。ちょっと書き出してみましょうね。

「画面が暗い」→弾丸を撃ちまくり、銃の発火で周りを照らし出す、といったDreamcastならではのイカス演出を堪能できますよ。
「敵に弾が当て辛い」→その場の状況に応じた武器の選択するというやや頭脳を使ったプレイをするか、平行移動を駆使してあくまで弾薬消費プレイを旨とするか、といったプレイスタイルを選ぶことが出来て良いでしょう。
「操作性が悪い」→プレイヤーが操るキャラクターがアンドロイドだったらサクサクと機敏に動くべきですが、あくまで人間なワケです。そう考えると方向固定で動き回る時にスピードが落ちるのは至極当然でしょうねぇ。逆にアレがサクサク動いていたら興醒めというものです。
「画面外からの攻撃は許せぬ」→こちらも相手が画面外にいても攻撃できます。障害物の陰に隠れてやり過ごすという戦術や、必死こいて逃げるという戦術も取ることが出来ます。
「ムズイ」→難易度設定でイージーが選択できる上にステージ毎にセーブまで出来るという至れり尽せりぶりです。反復学習によりクリア可能どころか徐々に華麗なプレイが出来るようになって気持ちが良いのです。勢いのみで行くと激ムズなので、プレイの仕方を模索しまくる必要がありますね。

そうです、この作品は16ビットゲーム機時代の古き良きアクションシューティングの香りが満喫できます。しかも当時目に付いた不親切な部分をことごとく解消しているという至れり尽せりな出来です。
謎解き要素がある場合は日本語メッセージでヒントが表示されたり、各ステージ毎にセーブできるなどという点はその最たる例でしょう。
特にセーブが出来るというメリットが非常に大きいです。というのもこの作品は、反射神経型というよりも学習型アクションですので、敵の攻撃パターン把握や謎解きに詰まってゲームオーバーとなっても何度でもやり直せるのです。
また全体のボリュームが大きくても中断出来る為に、一気にクリアする必要がないのもグーです。社会人にとてもやさしいですねぇ。

この作品の醍醐味は、ひたすら弾を撃ちまくり視界に入るもの全て(当然捕虜の方々も粉々)を破壊するという快楽プレイに尽きます。
「破壊→アイテム出現→弾切れ解消&ライフ回復」という好循環で気分良く遊べるわけです。
要所要所で脳みそを使わないと先に進めないポイントが出てくるので、中だるみもあまり感じません。この謎解きが結構難しかったりしますが、一度解いてしまうと「なぁんだ」というレベルなのが絶妙です。

プレイヤーキャラは死ぬ時はあっさりと死にます。ワープしてきた敵に重なってしまい、即死。レーザーバリケードに触れて即死。地雷を踏んで即死。タイムオーバーで即死。もう死亡の大安売りです。
ボーナスステージですら即死可能という徹底ぶりには、開発者の執念すら感じさせます。そう、ボーナスであるはずのステージなのに自機が減る。これはある意味凄過ぎです。
これが「エクスペンダブル」たるゆえんなのでしょう。従ってプレイヤーキャラが死ぬゲームはク○ゲーだという信念を抱いている方は絶対にプレイしてはいけませんよぉ。


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