ゴジラ・ジェネレーションズ



下の3つのレビュー(考察といった方が近いかも)はNIFTYで発言されたものです。NIFTYというのは、お金を払って会員にならないと接続できない上に、一定数以上発言が溜まると過去ログとしてテキストファイルで保管されてしまうので、ダウンロードしないと読めないのです。このような閉じられたネットワークでも、ファンタスチックなレビューがままあるんです。こういったレビュー群をこのままNIFTYのファイルライブラリに埋もれさせるのは余りにも惜しいため(いやむしろ犯罪に近いでしょう)、こちらでも紹介します。
著者の人柄を尊重してほぼ全文引用です(改行やタイトルその他フォーマットは直しちゃいました)。
最後に快く転載を許可して頂いた、たがわさんに多謝!


RE:「ゴジラ・ジェネレーションズ」感想

DC出る前にSF3終らせねば〜とか、DC買ったら買ったで浸りきってるわですっかり書き込みをサボッていました、たがわです。

壊しゲーや環境ゲーは大歓迎、一応特撮ファン(ゴジラと言うよりウルトラの世代ですが)でもある身としては、「ゴジジェネ」は買わずばなるまいと早速遊んでおりました。みにょるさんの発言(#6527)にぶら下げさせて頂く形で、私の感想など。

感情を交えての率直な総合的感想は
「凄い!最高!ほぼ一生宝物!」です(^^)。

既に皆さん指摘されていますが、「ゴジジェネ」は一般的な意味でのゲームと言うよりは、ポリゴン技術を用いた「怪獣ごっこシミュレーター」。

コンシューマーゲームとしてはかつてない精巧さの仮想ミニチュアセットを好きに壊せると言う、インタラクティブな環境をシンプルに楽しむソフトと言う趣です。
(有る程度破壊率を満たしていれば)エリアアウトもクリア扱いとなって先へ進めると言う自由度の高さも、「どうぞお好きに」と言うスタッフのメッセージなんでしょうね。


●システム
いわゆる「アローン」「バイオハザード」系のラジコン操作で、マップ内各所のカメラが捉えた自機(怪獣)を動かす訳ですが、 バイオ型とは言っても背景は静止している訳ではなく、一定の範囲でパンしますので、町が立体で作られている事が分かります。
要するに「映画の1カットを見る様な画面」のまま、操作が出来る様に なっている訳ですね。

発売前に私が一番心配していたのが怪獣の「操作性」なんですが、さすが分かってらっしゃる。見事に「やたら重たい」「もっさりした」操作感を実現してくれました!(^^)
何10mもの怪獣が動く訳ですから、こうでなくては実感が出ません。
意味を深く考える事もなく「操作性」と言う金科玉条を振り回す 雑誌レビュアー共を恐れる事無く、ゴジラの「重さ」をプレーヤーに伝えてくれたスタッフに敬意を表します。

「ゴジラ」はデジタル/アナログ、どちらのキーでも操作出来ますがアナログキーでも歩幅の調節や微妙な方向転換が出来る訳ではなく、レスポンス自体はデジタルと同じです。
「上:前進 左右:旋回 下:180度振り向きスイッチ」とはっきり分かれているので、ゲームショウで試遊した時には「デジタルキーの方が扱いやすいかな」と思ったのですが、製品版を遊んでみるとアナログキーでも誤入力は殆ど起らず、前進と旋回の組み合わせ(斜め入力)もスムーズで、今ではこちらの方が手に優しくて良い感じです。


●怪獣グラフィック
高解像度のテクスチャーでボリューム感が有り、動きも実物のニュアンスを良い感じで再現していると思います。
尻尾の引きずられ方の自然さや、時々先っぽが動くモーションなど、細かく作りこまれていますねー。
多少引いたサイズで見れば、実物と見紛う出来です。

敢えて難を言えば、アップだと胴体と足の継ぎ目が見えて、ソフビ人形っぽい点でしょうか(^^;)
胴体のパーツ内では動きに合わせて皮膚のテクスチャーが引っ張られる処理(ソフトスキン、スキンアニメーション等と言うそうですが)が入っているんですが、足は別オブジェクトでこの処理が及んでいない様です。
出来れば「全身一体成形」を実現して欲しかった所です。
「コードベロニカ」はこれをやるとアナウンスしている訳ですね。
その点、元々継ぎ目の有るメカゴジラは現状で完璧!です。


●マップグラフィック
とにかく、この建物の精巧さ!壊す瞬間までは「写真を取り込んだ2Dの書き割りじゃないか」と疑ってしまいます。
(ひょっとしたら、実際に写真を元にテクスチャーを作っている可能性も?)
パッと見「同じ建物が複数有る」とはほぼ気付かない多彩なビルと看板。
東京タワー、名古屋TV塔等の鉄塔類や、大阪城、増上寺と言った複雑な形状の建物のディテールも、従来のゲームでは考えられなかった精密さで再現されています。
また、その壊れ方の芸の細かさ。内部の鉄骨構造付きの細かいパーツに分解し、その時の攻撃の性質、ぶつかった方向に応じてプレイ毎に全く違う壊れ方をします。

何と言いますか、今迄遊んで来たゲームとは情報量のケタが違いますね。
それは私にとって「従来のポリゴン壊しゲー」のグレードアップと言うよりは「そこにモノがある」と感じられる一線を超えた、と言う心境です。
32X版「DOOM」を遊んで、何か一つ夢が実現した様な気がした時以来の感動です。

現状ではあくまで「本物の建物」ではなくて「ミニチュアセット」の再現と言う感じですが、そも最新SFX映画に有らざる怪獣映画とは、「ミニチュアと分かるミニチュアセットの精巧さを愛でる」ものだと思っていますので、このゲームは正に「本物の怪獣映画の再現」な訳です(^^;)。ヤヤコシイ

処理の早さ、メモリの多さ、POWERVR2のテクスチャ圧縮、スタッフの力量…
まあいずれのおかげでも有るんでしょうが、《量の蓄積が質をも変える事が有る》 実例を見た様な気がします。


全11ステージと言うボリュームも、立ち上げソフトとしては予想以上でした。
DCになってメモリが増えても、オブジェクトの種類を増やすのは「人の手間」の問題だから難しいんじゃないかと思っていましたが、ここまで見せて貰えるとは。

写真を加工してテクスチャーに使えそうな気もする、こう言う題材だからこそと言う面も有るかも知れませんが、画面上で殆ど判別出来る限界くらいに細かいバスや鳥居と言った小物まで独立した当り判定を持っているのは驚きです。
このソフトの為に、VGA-BOXの早期発売を熱望。



「パイロットウィングス64」の例も有る様に、この手の「環境系」ゲームは人に依って大きく好みが分かれるので、「人に勧める」のには慎重になりますが、「環境を楽しむのもゲームだ」と言うフレーズに違和感の無い人には、是非試してみて頂きたい所です。

私もマップの配置や操作感がつかめない内はだいぶあたふたしましたが、このゲームの場合、思うように動かないのも「怪獣らしさ」と受け入れられれば楽しく遊べるんじゃないでしょうか。振り向くと尻尾が意外な場所を破壊したり、ギャラリーがいれば結構受けるんじゃないかと。

1回クリアしていれば「タイムアタック」モードで好きなステージを「3分で何%壊せるか」と言う遊び方も出来るので、何人かで手軽に遊ぶには良さそうです。
箱庭ゲー好きとしては制限時間無しのモードが欲しかったですが…)
既にジム大倉山さんが書かれていますが、6体目の隠しキャラもインパクト有りますし。

現在悩んでいるのは、セーブ用VMが「あつめてゴジラ」しかなく、これでゴジラ、ペンペン、DREAM PASSPORTと延々遊んでいるのでメモリを外して成獣を育成するヒマがなく、「あつめてコロシアム」モードは怪獣リスト(穴空ききだらけ)のポリゴンモデルを見るだけ状態な事です(^^;)もう一個VMを買って来なければ…

この対戦モードも、出来栄えその物は確認出来ませんが、4人同時対戦可能で「誰に攻撃する」と言う選択を手元のVMで、人に見られずに出来る様になっているんですね。
VMアナウンス当初に言われた「自分だけに見える手札」と言う要素を実現した最初のソフトの様です。


ついでに、「ゴジラ」もCDプレーヤーモードで見るとゴジラのカラーレーベルが見られますね。ゲーム中の音楽も一通り聞けます。

本体設定の「オートスタート」(初期設定がON)を「OFF」にすればSS同様、ゲームディスクを認識してからCDプレーヤーモードに入れる事に今日やっと気付きました。

ゲームディスクのCD−DAがサントラになってしまうと言うのは、メーカーにとっては「仕方ない」と言うか、出来れば避けたいん事なんじゃないかと思っていましたが、こんなレーベル画像まで用意してくれているとは、ここまでサービスしてもらっていいんでしょうか?(^^;)

たがわ 1998.12.03.


RE:「ゴジラ・ジェネレーションズ」感想

みにょるさん(#6527)、こんんちわ。「SSS」や「クーリエ」等、SS会議室ではお世話になりました(^^)。

相変わらず間の空いた書き込みしか出来ませんが、こちらでも宣しくお願いします。

上に長々書きましたが、私も「ゴジジェネ」遊びました(^^)。


私の場合結構怪獣ファンとは言いつつ、最近の平成ゴジラ辺りになると良く分からないのですが、例えばメカゴジラに洗練?された平成版ではなく70年代のデザインの方を採用している辺りに世代的シンパシーを感じます。
予告ムービーでお分かりの様に、実物がそもそもこうなんです(^^;


また個人的に84年のリメイク版ゴジラが結構好きなんですが、伊福部節に混じってこれの音楽(作曲:小六禮次郎)が2曲使われている(横浜みなとみらい21と新宿)のにツボを突かれました。
最終面の新宿ステージは音楽も舞台も、84年版ゴジラのクライマックスシーンそのままと言う感じです。もっとも映画では、まだ都庁は建っていませんでしたが。

一方的な怪獣ネタはこの辺にして(^^;)、このゲームの開けっぴろげぶりは確かに洋ゲーに通じるテイストが有りますね。
ヘリや戦闘機が怪獣に突っ込んで自爆してくれるのは良いんですが、時々ビルに激突して穴を空けていたり、仲々アナーキーです。


プレイ中いくつか気付いた点など…
最初に放射系の武器を使いまくっていたら、見ようと思っていた建物を画面外で全壊させてしまっていたりして、悲しい思いをしました(^^;)。
どこに有るんだ福岡ドームは〜と捜し回ったら、足元にグラウンドだけが奇麗に残っていたり。

鉄塔類を熱線で溶かすのはミッションのヤマ場!と言う感じなので良いアングルを求めてウロウロしています。やはり画面手前にアップになった鉄塔をナメる構図にしたいですからね。
しかしこう言うものの周辺に戦車類が配置されている事が多く、うっとうしいので先に踏み潰しておこうとして、はずみで鉄塔に触れて一部壊してしまったり。
どうも鉄塔類は一部を壊すと、もう溶かす事は出来ず、壊す事しか出来なくなる様です。

それではと溶かす前にキズを付けない様にソロソロ近づくと、画面上部から破片がパラパラと…
どうやらヘリが塔の上部(画面外)にぶつかったらしく、また溶かせなくなってしまいました(^^;)、いやー、いろんな事が起って面白いです。

また夜のステージで時々、ビルの窓の明りの一部または全部がが突然消えたりする現象を目撃して「停電を再現しているのか?凄い!」と感動したんですが、良く見ると、どうやら建物のポリゴンは「まだ壊れていない」時と「もう壊れた」時では別のモデルに切り替えられていて、テクスチャーも付け替えている様な気がします。

昼のシーンでも建物の一部に怪獣が接触すると、建物全体のテクスチャの色合いが微妙に変わる事が有りますが(細かい亀裂が入った演出と見えなくもない)、恐らくこの時に「壊れるモデル」のテクスチャーに張り替えられているんじゃないかと。
「一部が壊れた鉄塔」をもう溶かす事が出来ないのも、既に「破壊用モデル」に切り替えられている為じゃないかと考えています。。

で、夜のシーンの場合「壊れるモデル」のテクスチャーは破片になるのに備えて窓の明りは消えた状態に描かれていて、建物の極く一部だけが壊れた時に「崩壊には至らないが建物全体を破壊用のモデルに切り替える」処理がされる事が有りこの時に「明りが消えた」様に見えると言う事ではないかと。

何にしても結果的には「停電」の演出になっていますね。なかなか劇的です。
ただ、攻撃の仕方に依っては地面上の破片になってもまだ明りがついている事も有り、この辺の判定がどうなっているのかが結構謎です。
「コンボにし損なってもう壊せなくなった」と言う事かも知れません。


キリがないので、取り敢えずこの辺で(^^;)

たがわ 1998.12.03.


ゴジラ:「あつめてコロシアム」


数日前の発言で、「あつめてコロシアムモード」に就いて勘違いをしていた事に気付きました(^^;)

「あつめてゴジラ」で成獣が育っていない場合、「ひとりで」の対COM対戦は出来ませんが、「みんなで」モードの多人数対戦の方はリストに名前が有る怪獣を何回でも使う事が出来、また人間が一人でも、CPUが3人分代りをしてくれる…つまり「遊べる」んですね。で、一人淋しく遊んでみました。

「みんなでコロシアム」モードは、人間又はCPUで常に「4人対戦」の形となり、それぞれがターン毎に「誰を攻撃するか」を手元のVM画面でこっそり決定してからオートバトルが展開すると言う、友達無くすぞゲーム(^^;)です。
ポイントとして5人目の「COM」が存在し、不確定要素となります。
これは1〜4PのSDキャラとは違い、本編のリアル怪獣がランダムに登場します。
NORMAL GAMEのセーブデータを見ているらしく、6体目の隠しキャラも時折登場します(^^;)。

人間が私1人でも、攻撃の選択は手元のVM画面でこっそり決定。
なるほどこれがDCの設計思想かーと新鮮な気分を味わいつつ…あー寂しい。

あとは5体が順繰りに画面に登場し、攻撃の応酬でゲージを削り合います。
テキストメッセージが少ないので、VMでの対戦を一度もやった事の無い身には最初何が起っているのか分かりませんでしたが(^^;)
攻撃成功、防御、カウンター、クリティカル、一撃(即死)、一撃かえしと言ったリザルトを表現しているんだと徐々に理解。

このモードでは自分で育成はしていない怪獣(対戦で「見た」だけ等)でもリストにあれば使用可なので、要するにキャラの性能は関係なく、バトルロイヤルのかけひきがほぼ全てみたいですね(怪獣毎の「相性」があるのかも?)。

このモードを一人で遊ぶと言うのは寂しさも極まれリと言う感じですが(^^;)、対戦相手は「あつめてゴジラ」の30体+αがランダムに登場するので、繰り返していれば自分のリストに無いものも含め、一通りのポリゴン東宝SD怪獣を「鑑賞」出来ます。半透明の宇宙怪獣ドゴラ、「海底軍艦」のマンタなどこんな奴が居たのか!と結構楽しんでいたりします(^^;)

「ポケモンスタジアム」的なSDキャラのモデリングは生グーロー主体でシンプルですが、なかなか可愛いですよ。ハイレゾ60でペンペンの如くプルプル変形し、攻撃、やられ、勝利等のモーションを持っています。
これを30何体か作っていたんですねー。

NORMAL GAMEの11のマップと怪獣6体(?)、
10数本の予告ムービーに加えて…このゲーム、実はかなりボリュームの有る「幕の内」だったみたいです。

「ひとりで」モードの方は正に「対戦相手のいない寂しい貴兄」の為にCPUが相手をしてくれると言う物です(^^;)
対戦する怪獣と「強さ」は移動するカーソルを目押しで止めるルーレット形式で決定。
こちらは育成時のパラメーターが反映し、負ければその場で「YOU DIED」、卵から育て直しとなります。

ただし対戦相手がリストにいない怪獣で有れば、負けても「見た」フラグがVMに記録され、リストが増えます。

また成長は「たまごっち」のイメージからするとムリからに早く、成獣まで5〜6時間位です。放っておいても何等かの成獣には必ずなります。

要するに、小学生の友達同志で1日1回「生死をかけた闘い」。1匹をじっくり育てるのではなく、ひたすらリストの怪獣を「集めて」いくと言うメンコ的なイメージなんですね。
いい年した大人がどうこう言う世界では有りません(^^;)

で、いい年した身に面倒なのがVMでの「撃墜ゲーム」で、「2回外れたなら3回目をやらせるな、ムダだろー」と数ヶ月思っていましたが、実は2回目を失敗したらBボタンで抜ければいい事に気付いてませんでした。牧場は適当(^^;)

相手が「とってもよわいアンギラス」だったりすると勝てる事も有り、私のガニメがヘドラに変身してリスト増加。おおっ。更にバトル可能なので続行すると「ふつうのラドン」に叩きのめされました(^^;)

ゲームとしては「対人戦」でなければあまり、いや殆ど意味が無いとは思いますが、せっかくGD-ROMに入っている「SDポリゴン怪獣」データ、こう言う形で見る事は出来ます。

単体販売の「あつめてゴジラ」は白のVMと同じ2500円で、ゲームは「128ブロックのセーブデータ」の形を取っており、残りブロックはセーブ一般用に使えます。初期化も可能で、198ブロックの空きになるそうです。
ただし「あつめてゴジラ」には、VM単体でのファイル管理機能が有りません。
(本体データ管理画面を使えば問題有りませんが)

また、「dricas.com」ゲームBurn内の情報では、「あつめてゴジラ」のダウンロードサービスを12月27日から行うとの事です。

たがわ 1998.12.06.


スクリーンショット

ゴジラ・ジェネレーションズのタイトル画面です
ゴジラやその他の怪獣になって町を壊しまくるゲームなのです。

黄昏時の東京タワー地区です
ゴジラ イン 東京タワーの近所!

ゴジラ 東京タワーに攻撃 の図
隊長!東京タワーがまるで水飴みたいに溶けています!

夜の有楽町界隈です
有楽町駅前にゴジラ出現。左は東京国際フォーラム。

ゴジラ 東京国際フォーラムに特攻 の図
あぁっ!大作ゲーム発表会の場、東京国際フォーラムがぁっ!
(そう言えば「Dの食卓2」ビデオまだ届かないなぁ)

ゴジラ咆哮中 の図
町の看板もクッキリさ加減はDreamcastの高いポテンシャルを垣間見ることが出来ます。

新宿新都庁崩壊 の図
あ、青島都知事ぃ〜!(合掌)

.....気が向いたら追加予定(リクエストお待ちしてます)

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