ブーム


                      written by 夢野仲

今、パソコンが売れている。 秋葉原なんて歩くと、電気街から、パソコン街に変貌している。 昔、電気街3種の神器と言ったのは洗濯機、テレビ、掃除機だ。 現在は携帯電話、パソコン、ゲーム機か、こんな所だろう。 昔の電化製品は生活に必要不可欠なモノだった。 一般人の生活環境を、楽にしてくれる機械なのだ。 でも、現在のものは、ほとんど無くても困らない。 殆ど娯楽機械そのものだ。 そして一般家庭において一番無くて困らないのは、パソコンだ。 でも売れる。ゲーム機はゲームで楽しみたいという理由があり、 携帯電話は、まあ、すぐ話しがしたいが為(笑) という理由だろう。 しかし、パソコンは、パソコンの操作を覚える為という摩訶不思議な理由 で買う。パソコンは道具という位置づけが、いつの間にか、高価なパズル か知恵の輪と同等に、社会の謎が詰まっている機械という眼で見ているのだ。 リストラに合いそうな中堅サラリーマンの叫びが聞こえてくる。 パソコンは、何に使えるんだ。なぜ、皆パソコンを買うんだ? そして、ああ、パソコンなんて買いたくない。面白くなさそうだ。 と分かりながら、パソコン音痴は社会の一員じゃない、という強迫観念に つきうごかされるように使い道もはっきりしないものを、買ってしまうのだ。 もう何年もパソコン使っている私でさえ使い道に困ってるのだ(笑) インターネットだって、はっきり言って必要ない。 便利でもなんでもない(笑) 私は思う。 世界とつながっている? それがどうした? それだけで終わるものだと思う。 遊びと仕事でやる人以外は別に必要ない(笑) 英語力があってまともな会話が出来る人は、まあ、世界とつながっているインタ ーネットは普通のパソコン通信並に楽しめるだろう。 翻訳ソフトをアテにしてはいけない。訳文のほとんどは、ノストラダムスの予言詩 なみの難解さだ。意味はその人の根性と直感、連想、にまかされている。 H画像集めたいと思う人もいるだろう、だが、結局有料なのだ。同じお金を払う なら画像データよりビデオだろう。昔のビニ本がパソコンデータになっただけである。 つまり、今のブームは、、ハイリスク、ノーリターンと言うべきか。 時代が投げつける品物で、一般人の生活が楽になる事はないのだ。 便利な機械から娯楽機械へ。次はなんだ?

Copyright (C) 1996 by 夢野仲

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