Asian Pops今月のお気に入りアルバム |
陳綺貞 Cheer Chen
吉他手 groupies
これはチア・チェン(陳綺貞)の3枚目くらいのアルバム。
May 11, 2003 |
江美琪 Chiang Mei Chi
再一次也好 この人チャン・メイチー(江美琪)、彼女が99年にデビューした時のアルバムタイトルはなんと『我愛王菲』。最初これ見たとき、これは何か冗談の色物アルバムではないかと思って買ってみたら、これが実は全然まともで真面目なアルバムだったので意外でした。その後私は彼女のアルバムはほとんど買っていて、この『再一次也好』は5枚目のアルバムになります。 江美琪という人は、なんだかすごく地味で真面目な人という感じで、テレビに出て歌っているところを見ても、まるで普通の大学生の女の子が、客席からステージに引っ張り出されて恥ずかしそうに歌ってる、みたいなそんな感じなのです。最初の頃のアルバムでは、歌も少し硬い感じがしていましたが、このアルバムでは随分柔らかくなってきて、歌にも厚みが出て来た感じがします。それでも江美琪の魅力というのは、やはりその温柔で素直なところで、派手さは無いので全然目立ちませんが、きっと誰からも好かれるだろうし、私はこの人のアルバムは何ヶ月も飽きずに聴いてます。
Feb 12, 2003 |
順子 シュンツ
Dear Shunza このアルバムの一番の目玉は、何と言っても4曲目の「And I know」。これ、なんとエルバ・シャオ(蕭亞軒)と二人で歌っております。この台湾ポップス界最強の女二人による競演はもう最高です。実はこの曲、エルバ・シャオのアルバム『4U』でも二人で歌っていて、こちらのバージョンではアレンジが違ってクラブミックス風だったりするので、聴き比べると面白いです。 このアルバムでは、シュンツ自身が全曲プロデュースをして、曲も自分で9曲を書いてますが、しかしなんかアレンジが妙に懐かしくて、例えば10曲目「Fly Away」など、まるで85年頃のシェレールみたいだし、6曲目「Happy」なんか、もう完全に70年代ファンクのノリで、ラリー・グラハムみたいなペタペタのスラップベースがイカしてます。この辺の音楽が実は私の一番の好みだったりして、それでこのアルバム妙に気に入ってます。と言っても、そんなブラコンばりばりみたいなアルバムではなくて、例えば台湾のアイドルTVドラマ「藍星」のちょっと感動的な主題歌とか、メグ・ライアン主演の『ニューヨークの恋人』の台湾での主題歌とか、色々入ってます。しかし、どの曲も、アレンジが妙に懐かしいのは一緒。 ところで、私はシュンツの歌を聴くと、いつも何故か胸に妙な感動が湧き上がってきてしまうのですが、このアルバムを買った時も、西門町のCDショップで店内にこのアルバムの曲がかかって、それを聞いたとたん、急に胸がググッとなってきて、「今すぐこのアルバムを買わなくてはいかん!」と心の中で叫んで、店内に残っていた最後の1枚を掴むと、そのまま憑かれたようにレジに向かっていたのだった。シュンツのアルバムを買うときはいつもこう。私にとって、彼女の声は一種のトラウマ、じゃなくて、深層心理に突き刺さる何かが有るような…。
Apr 7, 2002 |
張惠妹
旅程
A-mei in PUB
張惠妹は今年WARNERへ移籍したため、FORWARDからのアルバムは前回の「不顧一切」が最後だと思っていたら、まだこのアルバムが出ました。これは、今までの未収録曲を集めた「旅程」と、彼女がPUB時代に歌っていたという曲を集めた「A-mei in PUB」の2枚組になっています。
それから、この「A-mei in PUB」のインナーシートには、ちょっとした張惠妹のパブ時代のストーリーが載っていますが、これが(私にとって)かなり面白かったので、これを勝手に日本語訳して無断で転載してしまいます。(ごめん。許せ。)ここから下がそれです。
(「A-mei in PUB」インナーシートより転載) Nov 18, 2001 |
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侯湘婷 Angel Ho
你愛我嗎? Do You Love Me?
愛之旅 Journey of Love
これは、ホウ・シャンティン(侯湘婷)です。 1枚目のアルバム「你愛我嗎?」は、なんとなく「台南出身の純真田舎娘が頑張ってる」的な雰囲気が有ったりして、なかなかホノボノしてます。少し舌足らずで鼻にかかった声は20年位前の日本のアイドルポップスみたいです。でもスタッフには台湾ポップス界の著名作家陣が集まって、結構出来の良いアルバムになってると思います。 2枚目のアルバムは彼女自身の名前を付けた同名專輯で、これは落ち着いた柔らかい、少し大人っぽい雰囲気。 そして3枚目のアルバム「愛之旅」、これはタイトル通りに旅をテーマにした内容ですが、全体の構成が凝っていて、曲と曲の間に彼女の短い喋りが入ったり、短いピアノ曲が入ったりします。このピアノ曲は、なんと私の尊敬するケイ・ホアン(黃韻玲)が作曲アレンジし、侯湘婷自身が演奏したり、二人で連弾したりしてますが、これが結構良いです。彼女自身の演奏がちょっと下手なのはご愛嬌。
Oct 27, 2001 |
陶喆 David Tao
I'm OK デビッド・タオ(陶喆)という人は、張惠妹などの歌手に曲を書いたり、最近ではTensionという5人組みヒップホップグループをプロデュースしたりなどしていて、その辺の雰囲気から、R&B、ヒップホップ系の音楽の人なのかと思っていたら、そうでもなくて結構色々やっていて面白いです。例えば、
どれも曲やアレンジのセンスがいいんですが、それだけでなく、デビッド・タオは声の出し方を曲によって変えていたりするんですが、その声のどれもが聴いていて心地好くて非常に良いです。
Sep 22, 2001 |
陳珊妮 Sandee Chan
完美的呻吟 これはサンディ・チェンの多分5枚目くらいのアルバム。ほぼ全曲自分で曲を書き、自身でプロデュースしています。 このアルバムは、非常にクールでエキセントリックなのに、妙に叙情的。と言うか、何故か妙に懐かしい情景が沢山浮かんでくるようで、音楽が映像的です。曲の歌い方というかメロディーが、声の裏と表が激しく切り替わるものが多いんですが、これは彼女自身が自分の声に合わせてメロディを綿密に設計しているようなので、間違ってもこれをカラオケで歌おうなんてしないほうがいいと思う。 それから、アレンジと演奏が非常に良いですが、これは人山人海という、最近アンソニー・ウォン(黃耀明)がやっているプロジェクト(らしい)のメンバーが担当しています。ちなみに黃耀明がサイドボーカルをとっている曲もあります。 May 19, 2001 |
黃品源
海浪 黃品源は既にアルバムを10枚近く出していて、アルバムのほとんどの曲を自分で書いている人ですが、ところがこのアルバムでは黃品源が自分で曲を書いているのは10曲中の2曲のみで、その代わり結構色々遊んでいるような感じもします。 このアルバムの中で気に入ってるのは、3曲目の『睡了没』、なんだか80年頃に流行ったメロウポップスみたいでなかなか良いですが、しかし曲の端々に時折顔を見せる台湾情歌の香りが、なんとも台南出身の純朴な黃品源らしいと言うか何と言うか。 それと6曲目『麻糬』("マッチ"と読む)、これはなんと、いきなりベンチャーズ風のテケテケギターで始まり、その後は萬芳と二人で台湾語の掛け合いデュエットするというグループサウンズ風の変な曲。すごい面白いんで、これは台湾の田舎行ったらカラオケで絶対流行っていそう。
May 13, 2001 |
張惠妹
不顧一切
このアルバムの写真、ラメで印刷されているので、スキャンしたらちょっと汚くなってしまった。 しかし張惠妹は、随分と堅実、着実にアルバムを出している人で、それだけ大事にされているということだろうか。今回もスタッフが少しずつ変わり、少しずつ新しいこともやってます。一部LAでレコーディングもしているようです。
今回のアルバムで一番面白いのは1曲目の『一夜情』、これはほとんどモータウンそのもの。声の出し方が、中途半端にひっくり返ったハスキーな裏声で、まるで変声期前のマイケル・ジャクソンみたいに歌ってます。バックのエレピやホーンも古臭い音で、さらにLPレコードのノイズまで入れている。この曲はデビッド・タオ(陶喆)が一人で遊んで作ったもの。 あと、アルバムに付属しているVCDには、ミュージックビデオ2曲の他に、25分に及ぶロングインタビューが収められていますが、これが結構面白いです。
May 4, 2001 |
黃湘怡 Stella
等 これはステラ・ホアン(黃湘怡)のデビューアルバム。 ところでこの人、広末涼子に顔が似てます。このジャケットの写真ではそうでもないですが、実はかなりそっくりです。インターネットの掲示板など見ていると、台湾の人も「臺灣的廣末涼子」とか呼んでたりしてます。そういうんで人気が出たりもしていますが、しかしこの人は決して顔で売るような人ではなくて、アルバム中の7曲は彼女自身が曲を書いている、れっきとしたソングライターなのでした。 しかしこの人の場合、曲よりもむしろシンガーとしての声のほうが売りかなという感じ。透明感があって、ちょっと鼻にかかった声は、あのジーナ(吉娜)によく似てます。そう言えばこの黃湘怡も、吉娜と同じシンガポールの出身でした。なんだか最近台湾では、何故かシンガポールやマレーシア出身の歌手が増えてきてるような。 アルバムとしては、全体を通してアコースティックギターを前面に使ったアレンジが多くて、とても清清しく気持ちのいい雰囲気です。
Apr 23, 2001 |
趙學而 Bondy Chiu
最好慢慢來 最近私はこのCDの虜になってしまって、これを聴かなければ夜も寝付けない、いや、聴き始めたら止まらなくて夜も眠れない(?一体どっちだ。)まあ、とにかくそういうアルバム。 しかし趙學而の声がこんなに心地好いものだとは知りませんでした。これは私が初めて買った趙學而のアルバムですが、この一番最初の曲を聴いた瞬間、「おお!これはいい。」と妙に嬉しくなってしまったのでした。この曲自体は、80年頃によくあったような別段どうって事無いポップなだけの曲ですが、しかし何と言っても趙學而の声がコケティッシュで本当にいい。もうたまらんです。 ところで、最近私は北京語のポップスばかり聴いていて、広東語ポップスは随分久しぶりに聴いたのですが、やっぱり全然違いますね。趙學而の歌う広東語の響きが良いので、改めて広東語ポップスの良さも再認識してしまった。 ちなみにこのアルバムは彼女の2枚目のベスト盤ですが、全17曲中の最初の5曲は新曲になっています。それから、セットになってるVCDのほうは、MTVが全部で10曲入りというのは超豪華。趙學而はルックスが良いから(と言うか、まあ私の好みってことなんですが、)これもまた大変良いのでありました。
Feb 10, 2001 |
康淨淳
曬太陽
これは新人歌手、康淨淳(カン・ジンチュン)のデビューアルバムです。 私はこの人の写真を見て、これは絶対に張惠妹のような台湾原住民出身だろうと思ったのですが、やはり「原住民ですか?」と必ず聞かれるそうです。しかし実のところは明らかにされていません。それにこの人年齢不詳。 この人の経歴はというと、高校を出た後、色々な職を転々としながら、幾つもの歌唱コンテストなどで受賞を繰り返し、97年頃には、作曲家のアシストで張惠妹、陳慧琳、鄭秀文、蔡依林などのデモを歌う仕事をし、また98年にはTHE BUGSというバンドを作ってパブなどで活動を始めましたが、これは99年に解散してしまい、実家に帰って学校に行き直そうかとか思っているうちに、2000年になって突如デビューすることになったらしいです。 このアルバムは結構格好良く出来ていて、中にはエルバ・シャオ(蕭亞軒)のようなR&Bの色が濃く出た曲が多く、多分蕭亞軒の成功が、この人のデビューに影響しているような気がします。また、蕭亞軒のようなドライでポップな曲の他に、ややウェットな張惠妹のような曲も歌っていますが、この康淨淳は、デモの仕事をしていただけあって、どんなスタイルの曲でも難なく器用に歌ってしまえる人のようです。この器用さがかえって裏目に出なければいいのですが。
Feb 3, 2001 |
許美靜 Mavis Hee
靜電 HEE LECTRONIC このアルバムは去年の3月に買ったので、もう一年近くも聴いているのに、今頃になって「うーん、これはいい」とか思い始めているという、そういう噛めば噛むほど味の出るアルバムでした。 このアルバムのイメージは、この「靜電」というタイトルと、このジャケットデザインが語るまさにそのままです。何と言うか、アナクロSFのような冷たくキッチュなイメージ。カラフルな電線が張り巡らされた水の中に静電気が飛び交っているような(いや、それは物理学的にはおかしい話だが)そんな感じ。そしてこれが実に何とも格好良い。この格好良さは、メイヴィス・シュウでないと絶対出来ないと思う。 このアルバムが出たときは、ファンの間でも賛否両論があったと聞きますが、確かに今までのメイヴィス・シュウが持っていた切なく可憐なイメージからすると、かなり変な感じです。しかし何度も聴いているうちに段々好きになってしまい、全然飽きが来ないのは、やはり中身がしっかりしているからだと思う。変な事やっているように見えて、実は一曲一曲を非常に丁寧に、お金と時間をかけて作っているような感じがします。特にアレンジの懲り様は只者ではなく、中でもMartin Tanがアレンジしている2曲目、4曲目、6曲目、9曲目が特にいいです。 また、曲のメロディーが美しいものも多く、中でもDick Leeによる3曲目、謝銘祐の書いた7曲目(いずれもスローな三拍子の曲)などがすごくいいです。この3曲目の「多事之秋」という曲、私がこの前横浜市内の某ラーメン屋にいるときに店内でこの曲を別の人が歌っているのが流れていて、誰なのか解らなかったんですが、もしかしたら誰かの有名な曲のカバーなのかもしれない。
Jan 21, 2001 |
戴佩妮 ペニー・タイ
戴佩妮 Penny 99年2月に発売されたヴァレン・シュウ(許茹芸)のアルバム「你是最愛」の中に、ベース一本だけをバックに歌う変わった曲「透氣」というのが入っていましたが、その曲を作ったのがこのペニー・タイ(戴佩妮)です。 彼女はマレーシア出身の華人で、小さい頃からダンスを習い、学校を卒業後マレーシアでダンスを教える仕事をしていましたが、同時に作曲活動も行っていたという人です。 このアルバムは彼女のデビューアルバムで、アルバム中の曲は全て自分で作詞作曲しています。曲はいずれも随分おとなしくて、あまり強い個性は無いですが、どれも気持ちよく聞ける曲ばかりで、またアレンジが色々で、フォークロック風だったりR&B風だったり、ボサノバ風のがあったりと面白いです。
Jan 6, 2001 |
劉虹嬅 Ginny Liu
一人跳舞 これはジニー・リウ(劉虹嬅)の2枚目のアルバム。 彼女は日本ではあまり知られていない(というか、私もよく知らない)のですが、簡単な経歴を言うと、この人は76年生まれの24歳、テレビ番組の歌唱コンテストに出たところをスカウトされてデビューし、99年7月にファーストアルバム『幹嘛!?』、そして2000年の6月のこの2枚目のアルバムを出し、その他にもテレビのコマーシャルに出たりとかしているようです。 ところでこの人は、歌手としてどういう位置付けにしていいのかよく判らないのですが、それ程アイドルっぽくもないし、バリバリの歌のプロだという感じでもないのですが、しかし独特の個性的な雰囲気を持っているのが良いという感じ。線の細い、少し擦れたような声質なので、渋めのちょっと切ない曲を歌うと非常にいいです。
Dec 23, 2000 |
蔡健雅
記念 これを買ったのは今年の4月で、もう半年以上も聴いているのに、これは一体どうしたものかと困ってしまっているアルバムなのです。
もちろんこのアルバム、すごく気に入っているんですが、しかし何故困っているのかというと、それはこれが、あまりにも台湾ポップスだからなのです。 もちろんアルバム自体は、とても丁寧に作ってあり、非常にすがすがしい良く出来たアルバムになっています。しかし逆に出来が良過ぎて、却って面白味が無いような気がするのでした。蔡健雅にはもっと別の、荒っぽい適当さ、と言うか、ちょっと笑える品の無さ、と言うか、そういう良い所が沢山あるのにな、と思っているのです。 しかし、最後10曲目のマンボのような曲のバックに入る、「ゲハハハハッ」というお下品な笑い声、これが多分一番彼女らしいと思う。
Dec 18, 2000 |
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張惠妹
歌聲妹影
これは香港で行われたライブを収録したアルバムです。曲の内容は全てカバー曲ばかりですが、しかしなんと香港フィルハーモニックオーケストラをバックに加えて古今東西の名曲を歌うという、かなり意欲的な内容です。選曲は、古めの洋楽とか台湾の情歌とか色々ですが、中でもオペラの「カルメン」なんかを歌っているのがいいです。またアレンジも色々凝っていて、結構楽しめるアルバムになっています。
曲のほうは例えば、 6曲目、これは阿妹が一番好きな台湾語の歌だそうです。彼女が台湾語で歌うのを公開するのはこれが初めてですが、しかしかなり歌い込んでいるような感じもします。阿妹は少数民族とはいえ、やはり台湾の人なんだな、とか思ってしまいました。 7曲目、最初これを聴いたとき、「あれ?これ何語?」と思って、それで、もう一度よく聴いてみると、なんと広東語でした。すぐにわかんないんだもんな。私が聴いても、ちょっとぎこちない広東語でした。多分これも、阿妹が初めて歌う広東語の曲です。香港の観客を前にして、彼女自身も照れて歌っているのが、ライブの雰囲気から伝わってきます。もしかして阿妹は広東語より日本語のほうが上手かも。 9曲目、私は最初これを聴いたとき、「あひゃー!」とひっくり返ってしまった。なんでひっくり返ったのかは、聞けばわかる。まったく冗談キツイよ、お姉さん。面白いけど。こういうふうに、オリジナルのスタイルでワンコーラス、それに続いて、今風にアレンジしたもので繋げるという構成の曲が他にも幾つかあります。
ちなみに、CDとDVDは内容がほぼ同じなので、どちらか買うならDVDがいいです。いつになく地味で落ち着いたステージですが、衣装の60年代風ファッションが格好いいです。
Aug 5, 2000 |
Solid
Best Ballade & Hip Hop, Dance 本当なら、韓国にだけは手を出すまい、と心に決めていたのですが、と言うのも、今ではただでさえ台湾へわざわざCDの買出しに出掛けるようになってしまっているのに、その上韓国にまでCDの買出しに出掛けるようになってしまったら、もう私の将来はどうなってしまうんだろう、と不安なのですが…。
この Solid は、韓国系のアメリカ人、キム・ジョハン(Kim Jo Han 김조한)、チョン・ジェユン(Jeong Jae Yun 정재윤)、イ・ジュン(Lee Jun 이준)の3人によるヒップホップ中心のグループです。
ところでこのアルバムは、現在日本で入手できる Solid の唯一のアルバムのようです。2枚組のベスト版で、1枚目がスローバラードばかりを集めたもの、2枚目がヒップホップ、ダンスばかりを集めた、全部で30曲入りの聴き応えのあるものです。しかしバラードばかり15曲も延々と聴き続けるのはちょっとアレですが、でもラップ、ダンスのほうは、もうムチャクチャ格好良いです。曲のスタイルは結構色々で、最近のヒップホップ風だけかと思えば、一昔もふた昔も前の、ユーロビートとかP-FUNKとかオシャレ系(?)とかテクノとか、そんなのも取り入れているので、結構聴いていて飽きません。
Jul 26, 2000 |
Siti Nurhaliza シティ・ヌールハリザ
Siti Nurhaliza 3月に紹介したエルバ・シャオ(蕭亞軒)のアルバムの中で、マレーシアのミュージシャン Azlan Abu Hassan が作曲、プロデュースで参加していて、「マレーシアもなかなかやるじゃん。」と思ったので、最近マレーシアも聴き始めてしまいました。マレーシアには華僑が多く福建省出身者も多いので、マレーシアと台湾の音楽界はある程度の繋がりもあるようです。 ところでこの、マレーシアのポップス界を代表する歌手であるシティ・ヌールハリザ、彼女は中華系ではなく、純粋にマレー系の歌手です。96年にポップス歌手としてデビューしましたが、98年に出した3枚目のアルバム「チンダイ」では、ポップスではなくマレーシアの伝統音楽(日本で言えば演歌とかかな。ちょっと違うか?)を歌ってこれが大ヒットし、それから日本でも注目され始めました。 で、その「チンダイ」もなかなか凄くていいんですが、ここに紹介するのはその前の2枚目のアルバムで、普通のアイドルポップスとして、彼女の出世作となったアルバムです。しかしこれ、普通の日本人が聴いたら、普通のアイドルポップスなどではなく、「うわーっ、すごいなー。」と思ってしまう、マレーシアの色が濃く出た音楽なのです。 マレーシアの音楽というのは、なんというか、中南米の音楽に通じるようなところがあるような気がします。どれもみな、もの悲しくて憂いがたっぷりだけれど、でも何故か根は明るい、みたいな感じ。そしてこのシティ・ヌールハリザの声や歌い方が、とても伸びやかで、懐が深い感じで非常に良いのです。結構はまってしまいます。
Jun 11, 2000 |
蕭亞軒 elva
First Album 同名專輯 この人は去年の11月にデビューした新人歌手、蕭亞軒です。結構渋くて、中低音のドスの効いた声が魅力です。 彼女はもともと歌手志望だった訳ではなく、カナダへ留学してデザインを勉強していましたが、台北に戻って、道端で車を待っているところをスカウトされて歌手になったそうです。しかしそんなんで、何故こんなに歌が上手いのか不思議。キャス・パンみたいにカラオケで歌っているところをスカウトされたとかなら、解るんだけど。そう言えば、私の大好きな Shola Ama も、地下鉄のホームで鼻歌を歌っていてスカウトされたとかいうし、ホンマかいな?です。 アルバムの内容は、全体的にR&Bの雰囲気ですが、複数のプロデューサーを起用してバラエティのある内容になっています。 例えば2曲目は、韓国のR&BグループSolidのJae Y. Chongによるもので、彼のラップも聴くことができます。このJae Y. Chongは、例えばココ・リーの"Still in love with you"という曲などでもプロデュースとラップをしていますが、この人のラップは本当に格好良いと思います。 3曲目、4曲目は、私の大好きな、地を這うような重めのR&B的な曲。これが一番似合ってます。 7曲目は、マレーシアのミュージシャン Azlan Abu Hassan による、リズミカルで70~80年代ソウルのような懐かしポップな曲。サビ部分の「シャラ・シャラ」という繰り返しがいい。途中スペイン語風巻き舌(?)で歌っているところが面白いです。 8曲目は、Martine McCutcheon という(私は知らなかったが)女性ミュージシャンによる北欧風のバラードですが、透明感のあるメロディに、ドスの効いた太い声、というのがまたいいです。
Mar 31, 2000 |
徐懷鈺 YUKI
LOVE 私は今まで、YUKIなんてただのアイドルだと思って、ちゃんと聴いてみたことは無かったのですが、この前台湾に行ったとき、たまたま彼女の歌を耳にすることが多かったのです。台北駅の地下などでよく流れているし、テレビをつければ出て歌っているし、それで台湾にいる数日間のうちに、このアルバムの曲を3曲も覚えてしまい、サビの部分はソラで歌えるようにまでなってしまったのでした。それで、こりゃ買わなくちゃいけないかなあ、と思って、帰り際にこのアルバムを買ってきたのでした。 このYUKI、なんだか一度聴いたら耳にこびり付いて離れないようなところがあります。曲のフレーズもそうですが、彼女の歌い方とかも、なんか妙なしつこい魅力があるようです。この粘りのある感じ、例えて言えば、平山みき、とか、アン・ルイスとか、ジュディ・オングとか山口百恵とか(例えがムチャクチャ古いな。)新しくても荻野目洋子とかかな。そういう、どっちかと言うと「濃い」系の人ですね。 しかし何でそんな古いの思い出したかと言うと、最近の日本のポップスなどは(UKやアメリカとかのもそうだけど)、ルックスや音楽スタイルは皆凝っていて格好良いけれど、でもこういう、癖になってしまうようなのが、本当に少なくなってると思う。昔のポップスというのは、街で流れているのを、知らないうちに自然に覚えて口ずさんでいたものでした。こういうのが本当のポップスじゃないかと思う。
Feb 17, 2000 |
周蕙
精選 これは新人歌手、周蕙のデビューアルバムです。
そう、確かにその通りなのです。私も初めて聴いた時、「これはまるで許美靜と王菲を足したような人ではないか!」と思ったんですが、声はきれいだし、歌は上手いし、本当にいろんな人のいい所を集めたような感じなのです。
そうやって「いいとこどり」しているのはいいんだけれど、でも逆に「ヘンな所」が無いってのは、もしかするとつまんないかもです。彼女には、王菲のような強いアクは無いし、許美靜のような薄幸な暗さは無いし、范曉萱みたいに何考えてるのか解らないところも無いし、許茹芸のようなお転婆でも無いし。やっぱりそういうところが無いとつまんないかもね。 また、ジャケットやインナーシートの、Jeffrey Fulvimari によるイラストがお洒落。ちなみに、このアルバムの最初の発売は99年8月で、最初のジャケットは左の写真とは別の絵柄でしたが、これは今年になって、新曲とカラオケを加えてリパッケージされたものです。
Feb 7, 2000 |
王菲 フェイ・ウォン
唱遊大世界王菲香港演唱會98-99 私はこのところ、「最近のフェイ・ウォン、マンネリだなあ。」などと思ったりしていたんですが、先日このライブアルバムを聴いていたら、「ああ、やっぱりフェイ・ウォンはいい。」と改めて思い直してしまいました。何がいいと言って、別に大したことやってる訳ではないのですが、例えばライブの雰囲気とかが、良かったりするのです。
彼女は95年にもライブアルバムを出していますが、この4年前のアルバムと聴き比べてみると、結構面白いです。
歌のほうは、なんだか最初のほうは疲れてるみたいに息切れしていて、ちょっといまいちなんですが、だんだん乗ってくると、もうどんどんやってくださいって感じです。 Jan 18, 2000 |
阿妹妹 A My-My
想 think
SAYA的第1張EP
RAYA的第1張EP
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阿妹妹の前回のアルバムが、デュオとして歌う曲よりも、それぞれが一人で歌う曲が多くなっていたので、すると多分次は、それぞれがEPを出したりするのかな、と思っていたら、全くその通りになりました。 ただ、今回はEPの他にアルバムも出していて、台湾ポップス史上初!3枚同時発売、とか言ってます。2枚のEPはアルバムの中から4曲ずつ抜き出したものなので、アルバムを買った人はEPを買う必要は無いのですが、でも店頭で眺めながら、さてどうしたものかと思案した末、3枚とも買ってしまうのは困ったものです。 今回の2枚のEPは、二つの点で対照的な作り方をされています。
ひとつは、ジャケットのイメージが、それぞれのキャラクターに合わせた対照的なイメージにデザインされていること。
で、もうひとつ、曲の内容ですが、実はこれがこのジャケットのイメージと、全く逆のパターンになっているのです。 Dec 31, 1999 |
李玟 ココ・リー
just no other way このアルバム、知らない人に黙って聴かせたら、これが台湾ポップスだと言っても絶対に信じないと思う。いや、むしろこれは台湾ポップスというより、そのまま米国市場に出して売ろうとしているアルバムだと思う。実際、スタッフに東洋人とおぼしき人は一人もいなくて、アメリカかどっかへ行って作ってきているようです。 しかしココ・リーの実力の奥深さにはびっくりしてしまいました。日本でも最近こういうR&B風のポップスは流行っているけれど、ここまで本格的な人はいません。勝負できるのは宮本典子くらいか。いや、彼女はアメリカ人だった。ココ・リーは本場R&B市場で勝負できる人ですが、強いて言えば、オリジナリティが足りないところが弱点だろうか。でも彼女の声は、本物の黒人と違って、東洋人らしく艶のあるコケティッシュな声なので、それがまた独特の魅力で結構受けるかもしれない。(それでもデビュー当時に比べたら、ずいぶんハスキーでドスも効いた声にはなっていると思う。)
アルバムの内容は、完全に今風のソウル&ダンスという感じではなく、どちらかといえばちょっと前の、例えばキャリン・ホワイトとかジョディ・ワトリーとか、そんな感じの曲が多い。(私にはそのほうが好み。)
Dec 23, 1999 |
伍佰 and China Blue ウーパイ アンド チャイナ・ブルー
白鴿 伍佰といえば、なんとなくオジさん臭いロックの人、というイメージが私にはあったのですが、このアルバムはそんなことありませんでした。 私が伍佰を初めて聴いたのは、台湾映画「宝島(パオタオ) トレジャーアイランド」のバックに流れていた歌です。映画のクライマックスシーンで、なんと沢田研二の「時の過ぎ行くままに」を真剣に熱唱してしまっているのでした。しかしこの「宝島」、ほんとにみずみずしく切ない青春映画なのでして、そこに微妙にミスマッチしたオジさんロックが、意外とまたなんか良かったりして、実はこれが私の台湾映画ベスト1でもあります。
このアルバム「白鴿」は、泥臭いロックというよりは、むしろ音楽的に随分洗練されていて、アレンジなんかも台湾ポップスっぽい美しいものが多いです。王菲の「天空」なんかを思い出してしまうようなところがちょっとありました。 ところで伍佰の音楽は、基本的にはブルースを土台にした重めのロックです。ロックに関して言えば、例えば香港のような豊かで平和な街では、ロックは育たないと言われますが、それは日本でも同じだと思います。しかし台湾の場合、ここにはロックが育つ素地があるのかもしれません。アルバムタイトル曲「白鴿」の歌詞を読んでいると、台湾人の、過去から現在に至るまで、常に傷付き、迷い続けている彼らの苦悩が、音楽に出てきているのかなあと、ふと考えてしまいました。 伍佰 and China Blue のオフィシャルサイトもあります。
Nov 28, 1999 |
容祖兒 ジョイ・ヨン
Joey 容祖兒
やっと出ました。これは新人ジョイ・ヨン(容祖兒)のデビューアルバムなのです。
実はこのジョイ・ヨンという人、96年の映画『四個32A和一個香蕉少年』の主題歌を歌っていて、それがまた無茶苦茶素晴らしかったのですが(この雷頌德のアルバム参照)、それ以外ずっと何にもやっていなかったので、一体どういう人なのか謎でしたが(当時学生だったみたいです)、今年になって映画『心猿意馬』にちょこっと出たりしていたので、いよいよ何か始めるのかな、と思っていたら、やっとCDデビューとなりました。 この人ジョイ・ヨンは、一言で言うと、とにかく歌が上手くて声がきれい。それに尽きます。特に高音域が非常に良いです。 このアルバムは6曲+カラオケ4曲入りで、シングルとしてヒットしているのが1曲目の「未知」、これは Jennifer Paige のヒット曲"Crush"のカバーです。しかしこれだけ実力のある歌手なのに、他人のカバーでデビューさせるなんて、いかにも香港らしいというか、それも商売の方法のひとつかな、なんて思いますが、でも曲のサビの部分、「未知、尚未示意」というあたりのフレーズと詩の語感がキャッチーで、彼女の声質にも合っていて、なかなかいい選曲だと思います。
ジョイ・ヨンのウェブサイトもあります。(とてもデザインに凝ったサイトですが、ここはShockwaveの最新バージョンが無いと見られません。インストールに20~30分かかるかも。) Oct 17, 1999 |
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阿妹妹 A My-My
我要為你做飯
愛最大
ご存知"阿妹妹"は、阿妹(張惠妹)の妹Saya(張惠春)と、従姉妹のRaya(張秋琳)の二人組みです。この二人に阿妹が加わった3人のジョイントは"阿妹妹妹"といいます。すごいですね。
彼女達は、阿妹とはまた随分違って、そのファッションやキャラクターは徹底してアイドルっぽく作り上げていますし、曲なんかも結構可愛い内容の歌詞だったりします。写真とか見てると、えらい子供っぽくて「なんじゃこりゃ」って感じですが、でも曲を聴いてみると、なかなか素晴らしいのでした。 曲のほうは、見ての通りの明るいHIP HOP風アイドルポップスが多いですが、ちゃんと間あいだにはミディアムテンポの大人っぽい曲が挟まれていて、美しいコーラスワークも聴かせてくれます。しかし彼女らのポップな曲を聴いていると、なんとなく昔の"フィンガー・ファイブ"とか、"竹内まりや"とかを思い出してしまうのでした。当時の日本のアイドルポップスは、60~70年代のモータウンを手本にしていたようなところがありましたが、そういうモータウン的な感じがするのです。(つまりなんというかこう、「お茶目でワクワクする」ような感じ。) 1枚目のアルバム「我要為你做飯」では、二人でデュエットする曲ばかりですが、2枚目のアルバム「愛最大」では、二人で歌っているのは4曲で、あとはSayaが3曲、Rayaが3曲と、それぞれ一人で歌うようになっています。二人は声質が結構違うので(特にRayaは鼻にかかったハスキーな声がセクシー。)こういう作り方も良いです。 ところで、彼女達の曲の中で私が一番気に入っているのは、1枚目のアルバムの最後の曲「阿蘭木(來・來・來)」。これは彼女らのお母さん、張王玉妹が作詞作曲した、卑南族の言葉で書かれた曲。台湾原住民の曲を扱ったものは阿妹にも何曲かありますが、いずれも中文の詩が付き、かなり現代風にアレンジされているため、聴いてみるとなんとなくエキゾチック、という程度ですが、この曲はもうモロ、原住民の曲なのです。私が台湾に行ったとき、現地で聴いてきたの、そのまんまです。これは、いいですよお。 Aug 30, 1999 |
Tanya
Bored シンガポールの期待の新人、Tanyaの早くも2枚目のアルバムです。
1枚目のアルバムは台湾で発行された全曲中国語のものでしたが、これはシンガポールで発行された全曲英語のアルバムです。台湾ではこれに中文訳詞を付けて売ってます。 軽快で透明感のあるボーカルは相変わらずですが、1枚目のアルバムではストレートで人畜無害だったのが、だんだん有害になってきてます。ちょっと危ないです。こちらのアルバムのほうが、Tanya自身のオリジナルの形で作っているためか、より個性が出ているようです。 Tanyaの音楽がどういうものかを説明するのは簡単ではないですが、今回ジョニ・ミッチェルのカバーなどもしていて、そういう60~70年代のアメリカのポップスの影響を受けている気がします。(他にもキャロル・キングとか、リッキー・リー・ジョーンズとか、カーペンターズとか、色々入っている) また、アルバムのどの曲もアレンジが私は好きで、特にギターとベースがいい、と思ったら、アレンジは全部ギタリストのAdam Leeという人とベーシストのJoshua Wanという人がしていました。で、このJoshua Wanは、ベースの他にキーボード、ピアノ、それにミキシングまで手がけるというすごい人。(余談だが、ベースとキーボードを兼ねる人というのは意外と多い) Jul 14, 1999 |
張惠妹 A-Mei
我可以抱你嗎? 愛人 阿妹に関しては、今月に限らず常に私のお気に入りで、いつも車の中で全部のアルバムを聴いているんですが、今回のアルバムだけちょっと紹介してみます。
通算5枚目になる今回のアルバムは、ちょっと優しい大人の雰囲気です。特にタイトル曲の1曲目。ジャケットの写真にもあるように、雨の中、傘をさして待つ女、みたいな感じ。もっともこのままテレサ・テンの世界に突入されても困るのだが、他の曲ではちゃんといつもの阿妹もしているので安心です。 2曲目は、張雨生(故人)が作詞作曲したもの。アルバムが出るたびに、何故か張雨生の作った曲が新曲として出てくるのだが、そんなにストックがあったのかと、いつも驚いてしまうのです。それも、皆今風の良い曲ばかりなのが不思議。天国から電子メールで送って来てるんじゃないのかと疑ってしまう。
それから4曲目はなんと、阿妹初の日本語で歌う曲。確か彼女は日本語が少し話せると言っていたから、結構発音が上手です。 10曲目は、先にシングルがヒットした、清涼飲料のCFタイアップ曲。軽くてポップな曲ですが、軽すぎてあまり阿妹には似合わないような気も。阿妹はやっぱり、重いビートが似合うと思う。(3曲目みたいな)
Jul 12, 1999 |
許美靜 Mavis Hee
快樂無罪
許美靜から受けるイメージというのは、清楚で可憐で、明るい曲を歌っていても何処か陰が有って、なんとなく70年頃の日本のポップスにあったような(例えば太田裕美とか、そういうの。)なんだかすごく懐かしい感じがします。
このアルバムも、どの曲も少し切なくて懐かしいようなイメージの曲ばかりです。曲のアレンジはアルバム中の3曲を屠穎という人、9曲を吳慶隆という人が担当してますが、この屠穎は、王菲の「天空」というアルバムのアレンジもほとんど担当している人で、この「天空」もそういう切なくて懐かしい雰囲気でした。(ちなみに、これは王菲のアルバムの中では異色の作ではありますが、王菲ファンの中にはこのアルバムを一番好きな代表作に挙げる人も多いようです。) ところで許美靜も、先月紹介した蔡健雅(Tanya)と同じシンガポールの人で、他にも吉娜(Gina)とか、私の気に入る歌手はシンガポールの人が何だか多いみたいです。彼らに共通するのは、清潔感とか純情さとか、シンガポールとはそういう所なのだろうか。行ったことないから分からないけど。
ところで許美靜は、とてもいい顔してます。いい顔と言っても、特に美人だとかそいうことではなくて、この人は口が大きくてエラが張っていて前歯が出ていて、こういう顔の人は絶対に歌が上手くて声がきれいなのです。 ちなみにこれとセットになっている4曲のMTV入りVCDは、すごくいいです。この2枚組セット版は、虹色に光る銀色ホログラムのパッケージでした。 May 10, 1999 |
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Tanya 蔡健雅
Tanya
今最も注目の新人はこの人。(と勝手に私が思っているだけ)
この人の歌は本当に清々しく爽やかで軽快。と言っても決して軽いという訳では無く、むしろ例えば Bonnie Pink みたいな渋いアンニュイさも持っているのですが、しかし何と言うか、いわゆる「クサミ」が全然無いのです。(「クサミ」というのは、つまり中華歌謡臭さとか、ソウル臭さとか、ブルース臭さとか、そういうの。決して否定的な意味ではないです。)
このアルバムを聴いていて特に好きなのが、コーラスがきれいなこと。コーラスは Tanya 自身が声を重ねて入れていますが、アレンジのセンスがいいので、たまにちょこっと入るコーラスがすごく格好良いです。 ちなみに私が買ったのは、英語で歌っている1曲入りボーナスCD(左の下側の写真)が付いた2枚組の限定版。こういう結構しょうもないボーナス2枚組という売り方が、最近台湾では流行っているみたいです。 試聴版がAcer Mallにあります。 Apr 10, 1999 |
SHUNZA 順子
OPEN UP
最近テレビで放映しているネスカフェのCF「オープンアップ」のバックに流れている曲、これを日本では五島良子さんが歌っていますが、台湾のネスカフェのCFでは、同じ曲をSHUNZAが歌っています。これは、その曲をタイトルに持って来たアルバムです。
SHUNZAは北京で生まれ、子供の頃にアメリカに移住したため、アメリカの音楽の影響を強く受けて育ったと言っています。その彼女自身が影響を受けたという、70~90年代のヒット曲のカバーを集め、全曲英語で歌ったのが、1枚目のアルバムです。 収録曲の中では、例えば1曲目 Cicago の "If you Leave Me Now"、2曲目 Melissa Manchester の "Don't Cry Out Loud"、10曲目 Stephen Bishop の "It Might Be You" なんかが特に良いです。 Mar 30, 1999 |
林海峰 ジャン・ラム
goodtimes - hardbeat vol.3 林海峰 好時代1999
これだからジャン・ラムは好きだ。何がいいって、聴いていて楽しい。もうそれに尽きる。音だけでも楽しいですが、歌詞を読んでいると笑ってしまいます。
それからこのジャケットのイラスト、印刷ではないのです。店頭で見てびっくり、なんと厚さ5mm程度のゴムで出来ているのです。手に持つとずっしり重く、消しゴムのような甘い香りが漂ってくる。 Feb 20, 1999 |
范曉萱 メイヴィス・ファン
Darling
このアルバムのコンセプトは「コットン100%」。本当にみずみずしく気持ちのいいアルバムです。気分がすぐれないとき、疲れて家に帰ってきたときなどには、このアルバムを聴いて気分をリフレッシュしましょう。風呂から上がって、洗濯して乾いたばかりのTシャツに着替えたような気分になれます。
アルバム中の曲は、少し切ないセンシティブな曲から、明るいポップな曲、柔らかいバラードに、フレンチポップスみたいなのとか色々ありますが、それぞれの曲に合わせて歌い方を変えていて、まるで自分の声で遊んでいるようにもみえます。しかしアレンジはあくまで素直で、音的には驚くほど質が高いです。
日本のCDショップでは彼女のアルバムを置いているところが本当に少なく、都内のHMVやタワーレコードなどでもこのアルバムを見かけることはほとんど無かったのですが、中野の「ジャスミンティー」では、店の方が大変気に入っているらしくて、このアルバムが沢山入荷されて、店内でもこれを流したりしていました。
Feb 20, 1999 |
雷頌德 マーク・ロイ
音樂新勢代個人作品集
先日買ったケリー・チャン(陳慧琳)のアルバムの影響で、マーク・ロイを買いました。このアルバムは、彼自身が歌う曲の他に、彼が他のアーティストに提供した曲を集めたもので、下にアルバムの全ての曲のアーティストと曲名を挙げてみました。それぞれの曲は、多分何かの企画ものとか、映画の主題曲とか、色々あるみたいですが、詳しく書かれてないので何だかよく解りません。
サンプルオーディオがPopstation 流行資訊網のサイトにあります。
Sep 21, 1998 |
陳慧琳 ケリー・チャン
Da De Dum (我失戀)
これもまた、ジャケットの写真が気に入ったので買ってしまっただけなのですが、気が付いたら毎日のように聴いてました。妙に聴きやすくて気持ちのいいアルバムです。逆に言うと、癖が無さ過ぎて、印象に残らないのはマイナスかもです。フェイ・ウォン(王菲)みたいに、嫌いな人には「あの声は苦手で我慢できない」とまで言わせる個性はケリーには少ないので、それもまた良し悪しかな、とか思いました。
アルバム中のほとんどの曲は、マーク・ロイ(雷頌德)がプロデュースしています。この人は本当に気持ちのいい曲を書く人で、最近結構気に入ってます。その他には、1曲だけ日本人スタッフによる曲があり、参加ミュージシャンも渡嘉敷祐一、岡沢茂、土方隆行などと妙に渋めなのですが、これは一体何なのか?何かのCF曲とかタイアップとかだろうか。ちょっと謎。
それと、アルバム最後にディズニー映画『ムーラン(花木蘭)』の主題曲が収められています。この映画は、主人公のキャラクターのデザインに際してはケリーも少しモデルにされたとかで、香港公開版の吹き替えも彼女がしてます。日本でも近々公開になりますが、なんだか広東語版も観てみたいものです。
サンプルオーディオがPopstation 流行資訊網のサイトにあります。
Sep 19, 1998 |
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舒淇 シュウ・ケイ/スー・チー
你不知道・心領 このアルバム、ジャケットを見て、「あっ、シュウ・ケイのアルバムだ!」とか思ってパッケージ(上の写真)を開けてみると、中からなんと『洪興十三妹』のサントラ(下の写真)が出てくるという、そういうインチキのアルバムなのです。というか、このサントラCDと、シュウ・ケイのMTVの入ったVCDをセットの2枚組みにして、シュウ・ケイの限定版アルバムに仕立てているという訳です。 こういう、音楽CDとVCDのセット販売というのは、映画『小倩』のサントラでも行われていましたが、これは如何に香港・台湾でVCDが普及しているのかを示しているようです。今後こういう販売形態は増えていくかもしれません。
この映画『洪興十三妹』は、私が個人的に妙に気に入ってしまったため、このアルバムをずっと探していたのですが、先日ようやく手に入ったという次第でした。この映画の音楽については、このページで既に書いてしまったので、詳しくはそちらをご覧下さい。アルバムには、オリジナルサウンドトラック数曲と、シュウ・ケイの歌う主題歌の他、ジュリアン・チョン(張智霖)、エリック・モー(巫啟賢)、ジェフ・チャン(張信哲)、キャス・パン(彭羚)らの挿入曲が収録されています。 Sep 7, 1998 |
チャーリー・ヤン(楊采妮)+ジジ・リョン(梁詠琪)+アニタ・ユン(袁詠儀)
E POWER 電翻你的天
うーむ、これはお薦めして良いものやら何やら…。 Jun 28, 1998 |
陳琪 エンジェル・チャン
親歴琪境
これはなかなかかっこいいです。 Jun 16, 1998 |
オリジナルサウンドトラック
飛一般愛情小説
これは97年の映画「飛一般愛情小説」のサントラです。サントラといってもオリジナル曲は少ないのですが、選曲のセンスが非常に良いので、音楽面でも楽しめる映画です。 まず、ラテン歌手Juan Luis Guerraの歌う哀愁漂う曲は、バスの運転手クリスティン・ン(伍詠薇)と、年上の彼女に憧れるジャン・ラム(林海峰)の二人のテーマ曲です。雨の夜を走るバスと、どこか愁いのある年上の女性と、夢見がちな少年、といった二人に、陽気だけど切ないラテンの雰囲気が良く合っています。 次に、エンジェル・チャン(陳琪)の歌う幻想的で美しい曲は、自由気ままに生きる女の子テレサ・リー(李綺虹)と、彼女に振り回されるウォーラス・チョン(鍾漢良)のカップルのテーマ曲です。彼の彼女に対する想いをビニールの雨傘に託しているところがメルヘンチックでかわいいです。
そして、婦人警官シュウ・ケイ(舒淇)のテーマ曲は、黃家駒の歌う「喜歓你」。この歌を聴きながら泣くシュウ・ケイはなかなかすごいです。ちなみにこの黃家駒は、93年に事故で亡くなった、元ビヨンドのリードボーカルです。ビヨンドといえば、以前はアイドルグループのような活動をしていましたが、実は黃家駒はソングライターとして優秀で、彼が亡くなってからグループは本格的にミュージシャンとして活躍し始め、例えば最近彼の弟の黃家強がフェイ・ウォン(王菲)に提供している曲などは音楽的にとても質が高いものです。
その他、映画のラスト近くで使われている、Biagio Antonacci(イタリアのロック系アーティストか?)のバイタルな曲が印象的です。本当なら映画の冒頭で使われているマカレナみたいなポップな曲(誰の曲なのか不明)が一番気に入っているのですが、それが収録されていないのが残念でした。
May 17, 1998 |
林海峰 ジャン・ラム
HARD BEAT
スタートレック風のジャケットデザインがナイス。ジャケット裏のイラストはもっとナイスです。これを見て欲しくならない訳が無い。 サンプルオーディオがPopstation 流行資訊網のサイトにあります。 Apr 19, 1998 |
楊采妮 チャーリー・ヤン
1997 采妮
ジャケットの写真がとても美人に写っていたので、それでつい買ってしまっただけなのですが、意外と大当たりでした。 サンプルオーディオがPopstation 流行資訊網のサイトにあります。 Apr 19, 1998 |
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