永遠の季節
カタツムリと紫陽花の季節の終わりと共に その季節はやって来た
カラリと晴れた青い空と 目に染みるほどに萌えた緑と共にその季節
朝には朝顔と共に目覚め
昼にはひまわりと同じに日差しに腕を伸ばす月無き夜は 満天の星空に星座を探し
満月の夜には 月下美人の甘く芳醇な薫を楽しむ青い海 白い砂浜 空に伸びる入道雲
あるいは
高原の湖畔にある避暑地の並木道そんなイメージ
永遠を信じさせてくれるような そんな季節
たとえ一瞬でも 時を止めて蝉時雨に包まれた夕焼けの空に鰯雲が浮かんでも
線香花火の火を消さないで過ぎることのない永遠の季節
時を止めたまま
(Sep. 1, 1999)