今回の返還に向けて世界のマスコミ関係者が8400人香港へ 入ったそうですが、そのうち千人が日本人。主要な撮影ポイントはすでに押さえられてるとか。ううむ。今回の返還はいわば「昔生き別れたガンコな親(中国)と立派に成長して親とは違った方法論を持つ息子が再会する」ようなもの。
うれしいけど、めちゃくちゃ不安。ガンコ親父、キレるとなにするかわかんないですし。仲良くしたい。でも....。
とってもプライベートな事だと思いませんか?
プライベートっていう言い方変だけど、「家族の事情」がそれぞれにある話なんで、他人が「心配でしょう?」とか「これからは云々」等と簡単には言っちゃいけないような。そういう気がしています。
報道する必要はもちろんあると思います。ただ「そっと見守りたい」と思うのです。(とは言っても、私も徹夜覚悟で中継を見るつもりではあるのですが...ああ、言ってることが矛盾してるなぁ。結局、私は息子に惚れる立場なので、関係ない人に関わってほしくないだけかも。とほほ)
マルガリータ・ホイ・井上 |
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湿度100%の都市、香港。
7月の暑さは尋常ではない。建物の外に立っているだけで足下に汗がしたたる。
一息つこうとレストランに入ると、注文して料理が運ばれてくるころには身体が冷え切っている。寒い。
出てくる料理はすばらしく美味しいのだが、寒さに耐えきれずに席を立つ。周りを見回すとノースリーブの
ご婦人やランニングシャツ姿の紳士(笑)が盛大に食べ、すごいテンションで話をしている。
....ここに中庸は存在しない。
香港映画のアクションシーン。実に巧妙にCGで処理されたハリウッド映画と違い、香港映画はナマである。
建物の屋根から落ちる時はほんとに落ちる。下にマットや緩衝材になるものがある時もあるが、カメラは
たいてい役者が地面に叩きつけられるまで回っている。
ジャッキー・チェンの映画をご覧になった方にはおわかりだと思うが、「うひゃ〜!」と声が出るくらい
すごい。人間って案外丈夫だ。爆発シーンでもそうだ。「火薬、余ってたんか」とつっこみたくなるほど、
盛大に建物が、人が吹っ飛ぶ。規制はないのか。ないんだろな。
なにもそこまでもしなくても、と思う一方でこれは「彼らのサービス」だと気がつく。
がんがんに冷房を利かすのも、身体をはって見せるのも気遣いなのである。
香港の歌手のプロ根性は生半可なものではない。通常のステージでも3時間近く。歌い、踊り、しゃべり
そして合間に握手タイムなるものまでが存在する。香港の歌手にとっては「香港スタジアム」でコンサート
ができるようになることが夢である。(まあほかに大きなステージがないという事もあるのだが)
この香港スタジアム、スタジアムっていうぐらいだから、体育館だ。たいてい円形ステージが組まれる。
歌手はそのステージを駆け回り、手をのばし、ファンからの花束を受け取る。それを人気のある歌手なら
20夜ぐらいやってしまうのだ。香港は狭いところなので当然ツアーなんてない。
そのかわり、徹底的にやる。やるったらやるのである。
ある俳優のエピソード。
撮影現場の外で待っているファンを気にして、待ち時間の度に顔を出す。そのとき彼は麻薬中毒患者の役
だったのだが、メイクで目の下にクマを描き込み、血みどろのTシャツを着たままで、彼はファンとともに
にっこり記念撮影をし、サインに応じていたという。
香港には「過剰な愛」があふれている。
私なんぞはつい「相手の負担になるかもしれない」と『引いてしまう』ことで気を使うが、香港の人々は
『与えること』で相手に伝えようとしているかのようだ。
それも中途半端ではなく、徹底的に。
井上センセイへのメールは当医院気付けでお送り下さい。