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2003年からこのページの今後の更新は次のサイトで行うことにいたしました。よろしくお願いいたします。
http://decatur.hp.infoseek.co.jp/question2.htm
このページを雑学のページと思う人がいるようだが、そういう趣旨ではない。私がどんなことに疑問をもち、その疑問を大切にして解決のためにどれだけ努力しているか、そしてそれが解決したときの感動がどんなに大きいものであるかを知ってもらいたいのである。
- 白菜
ずいぶん前になるが朝日新聞の日曜版に、種をとるために白菜を栽培している宮城県の島の記事があった。白菜は他のアブラナ科の植物の花粉を受粉してできた種をまいた場合にはあのように巻かなくなるので、そうした花粉を受粉させないために本土から蜂や蝶が飛んでこれない遠く離れた島で種をとることにしているというのである。そしてこの島ではアブラナ科の植物は栽培しても良いがその花は決して咲かせてはならないことになっているとのことであった。考えてみるとこれは白菜だけではなく他の作物でも同じであることに気づく。種をまいて栽培する作物は一般の農家で何年も作っているとそのうちに雑種化が進み作物の出来が悪くなるので、何年かに一度は専門店から種を購入しなければならなくなるのだが、種を作っている会社がどのようにして作物の純粋性を維持しているのかの一例であろう。
話はそれるが、白菜は日本に古くからあったものではなく日清戦争で中国に行った兵隊がおいしい野菜があると持ち帰ったものだという。中国ではどうやって他の花粉を防いで白菜の品種を維持してきたのか(適当な島はあったのか)、さらには、昔はどういう職業の人がどのようにして作物の品種改良をしてきたのか、興味がわいてくる。
- 旅客機の窓
旅客機の窓は三重になっている。一番外は機内と外の気圧の差に耐えるガラス。その次に空気層を挟んで2番目のガラス(プラスチックかもしれない)。これは空気の層をつくることによって断熱と防音を図っているらしい。このガラスには下の方に小さな穴があいている。一番内側はプラスチックのようだ。中野不二男氏の「ハイテクからくり図鑑」には、2枚のガラスの周囲はゴムでシールされており2枚のガラスの間の空気層の温度変化による体積変化を逃がす目的で2番目のガラスには小さな穴が空けてあると書かれている。私には機内の圧力変化による体積変化の方が大きいように思えるが。
- 受話器
電話の受話器はマイクロフォンもついているのにどうして「受」話器なのか。1960年頃私が通っていた兵庫県の片田舎の小学校の職員室に電話機があった。それはちょうど昔の青電話のような大きさの壁掛け型で、マイクロフォンは木製の本体の正面にラッパ型のものがついており、レシーバーは筒型で電話機の左側にかけられるようになっていた。電話をする場合はレシーバーをちょうど子供の糸電話のように耳に当て、マイクロフォンに向かってしゃべっていたと記憶する。受話器という言葉はその頃に使われていた言葉がそのまま残っているのであろう。「送受器」と書いている人もある。
- 青銅の鏡
古代の青銅の鏡がある。博物館などで見ると緑青が浮いたりしている。銅を磨いても鏡として使えるほどピカピカになるわけではなく、これが本当に鏡の役割を果たしていたのだろうかなどと不思議だった。石川英輔氏の大江戸生活事情(講談社文庫)を読んでいると、江戸時代には水銀を使って銅の鏡に錫めっきを施す商売があったと書かれていた。なるほど、少なくとも江戸時代には銅の鏡も実用になっていたのだ。
- 仁王像
米国オハイオ州のクリーブランド市に行ったときのこと。非常に立派な美術館が無料で公開されており、こうした事業を支えるアメリカ市民の力に感心する。東洋美術のコーナーがありその入り口には滋賀県のある寺からもってきたという仁王像が飾られている。仁王像は木目も鮮やかな彫刻なのだが、ところどころに漆喰がついていて彩色の跡もある。これを見れば美術の教科書などに出てくる運慶快慶の彫刻も元は色鮮やかなものであったと想像されるのである。現在の私たちはこの着色のなくなった像を見てその力強さに感心するのであるが、昔の人の見ていたものとはまったく違うものを見ているのだと思わされた。
- ガソリンスタンド
アメリカではガソリンスタンドはセルフサービスが常識である。満タンになるとガソリンは自動的に止まるようになっているが、あの仕組みはどうなっているのだろうか。電気式のセンサは火花の恐れがあるから使えないはずだ。誰か知っている人は教えてほしい。私の想像は、ノズルの先端付近の内部に空気を吸い込む細いパイプがつけてあり、ガソリンを入れている間はここから空気を吸い込むようになっている。満タンになってノズル先端がガソリンにつかると空気を吸い込むことができず、圧力が下がってバルブを閉じるようになっているというもの。はて?
- ジェット気流
ジェット気流はどうしていつまでも、しかも地球の自転方向に向かって自転速度よりも速い速度で吹きつづけることができるのだろう。私の思いつきは以下のとおり。例によって正しいかどうかは保証外。
熱帯地方では太陽エネルギーで暖められた海面近くの空気が上昇気流となって高空に上がる。上がった空気はどこかに行かねばならないから南北に分かれて温帯地方上空に行くことになる。赤道近くでは地球の自転速度は1670km/hであるのでこの空気はこの速度で地球の周りを回っている。一方、緯度30度の地点では自転速度は1450km/hであり、赤道付近からきた空気が地球の自転方向の速度を失わなければ地表に対しては220km/h(=62m/s)の速度を持つことになる。これがジェット気流と呼ばれるのである(えっ、ジェット気流って空気の対流に関係のない成層圏の風ではないの?そうかもしれない。成層圏でも対流圏の西風の上にあるのだから影響を受けるのではなかろうか)。
さらに熱帯で上昇した空気の後には温帯地方から空気が流れ込む。温帯地方の空気は自転速度が低いから熱帯地方に入り込むと東風となり、貿易風と呼ばれるのである。
- 黒潮と親潮 update
ジェット気流が説明できれば次は海流だ。同じような考え方で説明できないだろうか。
海水が熱帯で暖められて軽くなり温帯のほうに向かう流れができ、中緯度では西から東に向かう流れになるのはジェット気流と同じだが、空気と海水の違いは海水は大陸を横断できないことである。つまり、北太平洋を例にとれば「ジェット海流」はアメリカ大陸で邪魔されてそこでどこかに行かなければならないのでここで海流は南北に分かれていく(南半球では邪魔な大陸がないので南極大陸を一周する海流がある)。結果的に北太平洋では高緯度では反時計回り、低緯度では時計回りの海流ができるのである。空気と同じように時速数百キロの海流があってもよさそうだが水には粘性があるのでそこまで速くはならない。
ちなみに、1988年に初版が出た柳哲雄著「海の科学―海洋学入門」には次のように書かれている。「直観的には貿易風が北赤道海流を引っ張り、偏西風が北太平洋海流を引っ張って、北太平洋の亜熱帯循環流を駆動しているように考えがちですが、それは誤りです。(コリオリ力の影響で)太平洋の表層の海水は風の吹き去る方向には流れないからです。(中略)貿易風と偏西風によるエクマン輸送で太平洋中央部に海水が堆積して海面勾配による圧力勾配力が生じます。この圧力勾配力に釣り合うようなコリオリ力を生じるように亜熱帯循環流が流れているのです。また、黒潮のように大洋の西岸にみられる強い海流を西岸境界流と呼びますが、西岸境界流はコリオリ力の緯度変化のために作られることがStommel(1947)によって明らかにされました。」
- 台風
夏が過ぎて秋になってくると空気はひんやりしてくる。ところが、熱帯の海水はそう簡単には冷えない。特に海洋の西の端では海流の影響で海水温が高い。そこで何が起こるかといえば、海面に近い空気は暖められて上空の空気より軽くなり上昇しようとするのである。水蒸気は空気よりも軽いから水分を含んだ空気はさらに上昇する傾向が強い。どこか一ヵ所で上昇気流が起きると、そのあとに周りの暖かい空気が流れ込んでその部分は軽い空気ばかりになり、ますます上昇速度が上がることになる。これが台風である。
台風の風向きが反時計回りなどということはジェット気流と同じ考え方をすれば分かるのでここでは論じない。興味があるのは台風はどうして北上するのかという点。小笠原高気圧から吹き出す風に流されるのかなあ。それとも海流に沿って海水温の高いところに行くのかなあ。まあ、これが分かれば台風の進路予想ができるのだから素人には分からなくて当然ということにするか(負け惜しみ)。
- 宝くじのグループ買い
私は宝くじは買わないが、あのグループ買いというのは何を狙っているのだろうと思うことがある。極端な場合を考えて100万人程度の多数で共同購入すればいつも50%程度(?)の配当になってしまう。つまり、大勢になればなるほど宝くじではなくなるのだ。3億円あたる宝くじを10人で均等に出し合って買えば3億円あたった時には3000万円ずつ分け合うことになる。くじにあたる確率は増えるが、ひとりで3億円もらえることははじめから放棄しているわけだ。これならあたりくじが3000万円の宝くじを一人で買うのと変わりがない(あたる確率もグループ買いと変わらないのに、こちらの方はあまり人気がない)。結局、職場の友達とあたるも外れるもいっしょという同じ運命になることを楽しんでいるわけか。
- 華氏
セルシウスを摂氏と書くのはなんとなく理解できるが、華氏はファーレンハイトなのにどうして華氏(カ氏)と書くのか。答えはここをクリック(この項目は「正しい日本語」のページから移しました)。
- 自分の声
テープレコーダなどで自分の声を聞くと変な声に聞こえる。とても自分の声とは思えない。他人の声はちゃんと録音できているようだから、テープレコーダの性能には問題はなく、自分がしゃべっているときには自分の声は他人が聞くようには聞こえていないということだ。ここからが疑問なのだが、日本人が英語の発音がなかなかできないのは幼児期にそういう声を聞いて練習をしなかったからであるといわれるが、われわれが聞いた日本語をまねをしたときには相手の声はちゃんと聞こえただろうが自分の声はちゃんとは聞こえなかったはず。そういう中でどうして日本語ができるようになったのだろうか。
- 図書館のトイレ
20年くらい前は甲子園に住んでいた。西宮市の図書館に行くと本を選んでいるうちに必ずといってよいほど便意を催したものだ。こんなことは自分だけかと思っていたら11/24/2000発行の週刊朝日に「娘の便秘解消策 本屋で便意の習性 親ゆずりなのか」という小さな記事が出ていた。娘の便秘で困っていたら帰宅した夫がなにげなく「今日、古本屋に行ったら、急にトイレに行きたくなって困ったよ。店にトイレがなくてさ。本屋に行ったら必ずしたくなるんだよなぁ」とつぶやいた。これにピンときたS恵さん(松戸市主婦29歳)、翌日、娘を近くの古本チェーン店に連れていった。・・・・・
- ツバメの巣
私の生まれた篠山市ではツバメは家の中(納屋など)の天井に巣を作る。15キロほど南の三田市では家の軒下に巣を作るそうだ。同じように見えるツバメでも「伝統文化」が違うらしい。さて私が不思議に思っているのは、人間が今のような家を作りはじめたのはせいぜい1500年くらいだろうが、それ以前は竪穴式の住居だったり、洞穴に住んでいたりしたはずだ。そのころにはもうツバメはいたはずだが、いったいどこに巣を作っていたのだろうか。ツバメも文明になれてしまって、もう本来の巣を作る場所を忘れてしまったのかもしれないなぁ。
- カモシカのような
動物園でカモシカを見たことがあるが、現実にカモシカを見るとどうして「カモシカのような」という表現が使われるのか分からなくなる(カモシカの写真(石川県)参照)。
新明解国語辞典によれば「カモシカのようにしなやかな足」という場合は「西洋カモシカ」を指すと書かれている。この辞典は確かにすごい。
- 冬至十日たちゃ
冬至から十日も経てば日が長くなったことが誰でもわかるといわれるが、実は日の入りが一年で一番早い日は冬至ではない。一番日の入りが早い日は12月5日くらいであとはどんどん遅くなる。つまり、10日たってわかるのではなく約1ヶ月もたっているのである。地球の公転軌道が真円ではないことの影響でこの時期には太陽が南中する時刻が遅くなりつつあるのである。
- アポロ計画のロケット
アラバマ州のハンツビルにある宇宙ロケットセンターにはアポロ計画に使われたものと同じ巨大なロケットが展示されている。宇宙船を収納していると思われる部分の上に小さなロケットのようなものがついているのを不思議に思っていたが、立花隆氏の「宇宙からの帰還」によれば、打ち上げ時に事故があった場合には宇宙船の下で切り離し、この小さなロケットで宇宙船の部分を上昇させたうえ、パラシュートで降りてくるように計画されていたのだそうだ。写真が宇宙開発事業団のページにある。先端の細い部分に注目。
- 花はなぜ蜜を出すか
花粉を運んでくれる昆虫をひきつけるためである、などとあたかも目的があってそうなっているように言う人がある。たしかにたいていの場合仕組みは良くできているといわざるを得ない。そういうふうになったほうが都合が良くてもそういう進化がおきるとは限らないのだから、これが突然変異と適者生存でできたとすれば壮大な試行錯誤があって初めて可能なことである。昔の人が神が世界を創造したと考えたのは無理からぬところがある。自然の偉大さに感心する。
- 性があるのはなぜか
植物でも動物でも高等な生物では受精があってはじめて子孫が作られるようになっている。単性生殖するものはどうして高度に進化することができなかったのであろうか。この問題は学問的にはいろいろな説があるようであるが、私は突然変異で形成された複数のすぐれた遺伝形質が生殖を通じて交じり合い、すぐれた形質をすべて持つ系統が作られた(すぐれた形質をすべて持つ系統以外は結局は競争に負けて滅んだ)からだと考えている。単性生殖ではこうはいかない。すぐれた形質を持つ二つの系統ができてもその両方を持つ子孫というのはできないのである。だから、もし宇宙に文明を持つ生物がいればそれは必ず性を持っているであろう。
- くしゃみ
小さいときから晴れた日に空を見上げるとくしゃみがでる。最近は暗い室内から明るい外に出ただけでもでてしまう。こういうものだと思っていたが、でない人もいるらしい。妻はくしゃみをしないが二人の子供はどちらも空を見るとくしゃみをする。子供からはお父さんのせいよと非難される始末だ。どのくらいの人が私の仲間なのか知りたいので是非アンケートに答えてください。
アンケート画面 画面の右側の「Vote!」をクリックすると投票できます。
- 鏡に映った像は上下は反転しないのにどうして左右は反転するのか
もちろん質問は上下と左右にどういう本質的な差があって片方は反転しもう一方は反転しないかということである。答えは ここをクリック。
- 満潮と干潮はなぜ一日に二回あるのか
これは「地球の月に近い側が満潮になるのは月の引力によって海水が地球の引力と逆の方向に引かれるからだとして説明できるが、反対側では月の引力は地球の引力と同じ向きなのに同じように満潮になるのはおかしいではないか(中間部分では月の引力は水平に働くので地球の中心に向かう引力は月の反対側より小さくなるはず)」という疑問である。
作者は高校生のころからずっとこの疑問を持っていたが今は次のように考えている。まず、月は地球のまわりを公転しているといわれるが、正確には月も地球もその共通の重心のまわりを回っている。つまり地球にはこの回転による遠心力が働いて月の引力とバランスしているのである。月が水平線近くに見える地域では遠心力と月の引力はバランスしている。月に近い側(月が見えている地域)では月に近い分だけ月からの引力は強く回転半径が小さい分だけ遠心力は小さいので海水は月のほうに引かれる。反対側ではその逆で月の引力より遠心力のほうが大きいので海水は外側に引かれる。こうして潮汐は一日に二回起きるのである。海のはなし編集グループ編:海のはなし(技報堂出版)にも同様の説明が書かれている。
さる高名な学者が書かれた本にこの問題が扱われ「軽い海水は重い地球と比較すると、月や太陽の引力により引かれる強さが小さいので月の反対側になる地球上では月や太陽から遠いところに落ち着く」ともっともらしく書かれているのは残念である。これでは月に近い側が干潮になってしまう。
- 眼圧検査
緑内障の検査をするために眼圧検査というものがある。目に機械を近づけて空気をぷっと吹き付けるだけで検査は終わる。あの機械は眼球に触れることなくいったいどうして眼圧を測ることができるのか。そもそも眼圧とは何か。眼圧とは眼球内部の圧力。これが高くなると視神経がおかされて緑内障になる。あの機械は目に空気を吹き付けてその風圧で眼球をへこませ、その後の回復速度を測定して内部の圧力を推定するのだと眼科医から聞いた(回復速度を測るなどというが目をつぶってしまうから測れないのではないか、へこむ量を測っているのではないかという疑問が最近出てきた)。よくみると、空気の噴き出し口の両側に眼球までの距離を測定するためのセンサがついている。
- 理髪師の人数
第一種電気主任技術者という発電所や変電所の責任者になるためのきわめて難しい国家試験がある。筆記試験の合格者に対する面接で「我が国の理髪師の人数は何人か」という問題が出た(ということを昔聞いた)。「何でそんなものが関係あるのだ」といって怒り出したり「知らない」と答えたりした人は不合格。知っている知識を総動員すればかなりの正確さで答えが出るはず、そういう態度を問うというのが質問者の意図。さて、何人でしょう。
- 数の子
正月に「かずのこ」を見るとニシン1匹は数万個の卵をうむようだが、はたしてそのうちのいくつがメス親になって卵を産むだろうか。この問題の答えも知らなくてもわかる。平均して約1個である。それ以上であれば世界の海はニシンだらけになっていたし、それ以下ならばニシンは絶滅していたはず。
- 月夜は冬が明るい
こうこうとした月夜というと冬を思うが、実際月夜は冬の方が明るいのである。地球の公転軌道と、23.5度傾いた地球を思い浮かべて、太陽の反対側に月を持ってくれば、満月の冬の夜は月が北半球の上にあることがわかるであろう。これは娘の中学受験の時にわかった。こういう考えさせる問題を出す中学がある。
- 菜の花や月は東に日は西に
【訳】ようやく寒くなくなってきた春の日の夕暮れ。菜の花の匂いが、あまく漂ってくる。太陽は真西に沈もうとしており、真東の方角から満月が昇ってきた。よく考えてみると、太陽が沈む方角は1年を周期として変化し、また月が昇る方角は1月を周期として変化するようだが、太陽が真西に沈み、満月が真東から昇るのは一年のうちでも限られた季節だけである。菜の花の咲く今がその特別な季節なのだ(この句を作った蕪村はしっかり自然を観察していると言えよう)。
- ジャガイモは茎
「ジャガイモは茎、サツマイモは根」と丸暗記させてなんになる(理科嫌いになる)。立派な大人でもどうしてジャガイモが茎とわかるかを知る人は少ない(これこそ教えなくてはいけない)。どうしてジャガイモが茎だとわかるかというと、維管束(道管・形成層・師管の集まったもの)の構造が茎と根で違うことから判断するのだそうだ。ジャガイモの茎に一つの葉がついてから次の葉がつくまでの上から見た角度が、ジャガイモの表面の凹みと次の凹みの間の角度と同じであることも証拠になるという人もある。
- ドアモード
飛行機の出発前などにキャプテンが客室乗務員に「乗務員はドアモードを変更してください」などと放送している。ドアモードとは何か不思議に思っていたが、オートマティックにするとドアを開けたときに自動的に非常用スライド(滑り台)が出てくるようになっているとある本に書かれていた。空港でもオートマティックのままにしておくと整備員が外からドアを開けて膨らむスライドではねとばされてけがをしたりする危険があるので、完全に停止したらマニュアルに切り替えて非常口をあけてもスライドが膨らまないようにするのである。
- フライトアテンダント
日本の航空会社の飛行機で旅行して目的とする飛行場に着くと制服に着替えたフライトアテンダントが機内にたって挨拶をしながら見送ってくれる。彼女たちは一人ずつ非常口の所に立っている。他にはじゃまにならずに立つことのできる場所もないのであるが、実はそこに立っているのは立派な理由があるのである。どういう理由か聞いてみるとお客様が非常口を開けて外に出ようとすると危ないので見張っているのだということであった。
- ノミ(蚤)はどこへ行ったのか
私が物心ついた頃はたくさんの蚤がいた。朝起きて寝間着を縁側で広げると(広げることができるのは浴衣のような形だったから)蚤がピョンピョンはねていたものだ(うむ、年がわかってしまう)。それをつかまえて爪でつぶすとたくさん血を吸っているのがわかった。もう蚤を見なくなって久しい。当時と何が違うのだろうか。消毒薬をたくさん撒いているわけでもない。誰か教えてほしい。
- セミ(蝉)の進化論
蝉は暗い地中で何年もすごしたあと、地上にでてきたらわずか数日しか生きることはできない(かわいそうね)。その数日間に一生懸命に鳴いて相手を捜し卵を産むのである。蝉が地中で暮らす期間だが蝉の種類によって決まっている(一定である)というのが普通の考えであろう。しかし、そうすると今年の蝉の子孫は来年の蝉の子孫と同じ時に地上にでてくることはないことになる。つまり、交配が行われないのである。ということは蝉は年によって異なる進化を遂げて違う種類にならなければいけない。日本の蝉がアメリカの蝉と違うのと同じように、年毎に違う種類の蝉がでてくるはずである。ところが現実には蝉は毎年同じように鳴く(数にはばらつきがあるようだが)。結局、蝉の中には一年よけいに地中にいたりするものがあるのだ。これが進化論から導かれる結論である(あまり自信はない)。
- 喀痰検査の痰はどうやってとるか
肺ガン検査のための痰は痰のでない人の場合はどうやってとるのか、人間ドックに行ったときに聞いてみた。「なかなか痰のでない人もいらっしゃいますが、咳をしていただくと出ることが多いです」というのが看護婦の答えであった。
- 小便をしたあと、ふるえるのは何故か
寒い日などに小便をするとそのあとブルッとふるえることがある。この説明として、温かい尿が体外に出るので体の持つ熱量が減少するためであるといわれることがあるが、これは間違いである。
膀胱内の尿の温度は体温相当であり、尿から体に対して常時熱が伝わっているわけはない。それが体外に出たとしても体の熱バランスは何も変化しないはずである。
犬が小便をしてからブルッと体をふるわせて雫を振り払っているのを見ると、何のことはない、この性質が人間の遺伝子にも残っているのであろうと思われるのである(つまり、犬も「ぞくぞくっ」と感じているのであろう)。
- 鼻をかむときは片方ずつ
両方いっぺんにかむと中耳炎になるというのだが本当かなぁ。鼻をかむときに両側とも押さえたらそりゃ耳につんときて、耳管を通じて鼻孔内の細菌が耳に達することも考えられるが、そんなことをする人があるとは思えないから、片方ずつかみなさいというのはどちらも押さえずにかんではいけないということであろう。どちらも押さえずにかんで何が悪いのかしらん。
- 食べ過ぎたら右側を下にして横になる
胃の出口は確かに右側にある。だから右側を下にして横になればいかにも早く出ていきそうな気がする。しかし、早く出ていけばよいというものでもなかろう。さらに、もっと「科学的に」考えれば、胃の中のものの比重が周りのものより大きければ内容物は下に行こうとするだろうが、比重が同じならば下向きの力は働かない。胃の内容物には浮力が働いているから、水中にいる人のようにいわば無重力状態になっており、結局は何の効果もないのではないだろうか。
- 人が道の左側を歩きがちなのはなぜか
「人は右と決められているのに人が左側を歩きがちなのは、からだの左側にある大切な心臓を無意識のうちに車から(遠ざけて)守ろうとしているのだ」という説がある。駅の構内や地下道などで気をつけて観察すると、確かに左側を歩いている人が多い。こういう説はなかなか論破するのが難しいが、アメリカにきてみると人は右側を歩いていることが多い。
- 収入が増えても税率のランクが一段上になれば、手取りはあまり増えない??
春のベースアップの時期になるとこうした記事が新聞に出たものだ(過去形なのは昨今は税率がアップするようなベースアップなどはないから)。記者もデスクもわかっちゃいないなぁと思ってしまう。
税金の仕組みはそんな不合理にできてはいない。「税率の段階」が一段上になってもそれは収入の増加部分にだけ適用されるのであって、全体に対して高い税率が適用されるのではないから、収入が増えたのに手取りがあまり増えないなどということは(特別に高額所得者でもない限りは)ありえない。
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