Solaris 2.5.1 for x86インストール

ここでは、Solaris 2.5.1 for x86 をインストールした時の、 実際に行った一連の流れを公開します。はっきり言って、 パッケージ化された Solaris 2.5.1 for x86 のインストールは、 FreeBSD 等に比べると格段に簡単です。 ただ、付属のマニュアルでは初心者には非常にわかりずらいため、 このページを備忘録も兼ねて作りました。 ここに書いてある通りに出来ない場合は、 お使いのシステムデバイスの構成が Hardware Compatibility Lists (HCL) に記載されている、Solaris 2.5.1 for x86 に対応しているか確認する必要があります。 HCLSun のホームページ から入手可能です。


  1. 下準備
  2. フロッピーからのブート
  3. モニタの設定(1)
  4. インストール
  5. リブート
  6. モニタの設定(2)
  7. gcc バイナリインストール
  1. 下準備

    ハードディスクに Windoze 95 等が既にインストールされているマシンに Solaris 2.5.1 for x86 をインストールするためには、 新たに Solaris 2.5.1 for x86 をインストールする為の、 領域を確保しなければなりません。パーティションを切ると言いますが、 一般的には fdisk が使われます。しかし、fdisk だと既にある Windoze 等のパーティションまで消去されてしまいます。 そこで、Linux をインストールする時に利用される FIPS を使って、 今あるパーティションを生かして新しくパーティションを切ってください。 FIPS の使い方はここでは説明しませんが、yahoo などで [FIPS] をキーワードに検索をかければ誰かが使い方を公開していることでしょう :-p Solaris 2.5.1 for x86 をインストールする為の領域は、 インストールのパッケージクラスにも寄りますが、

    最小限 → 約 300 Mb
    開発者 → 約 400 Mb
     フル → 約 550 Mb

    程度が最低で必要です。 でも、これだけだとインストールしただけで終わってしまいます。。。

    次に Driver Update のフロッピーを作成します。 これらは、Sun のホームページ にディスクイメージで公開されているので、get して来て下さい。 また、Windoze しか周りに無い場合は、同じページに公開されている、 "dd.exe" も一緒に get してきましょう。Driver Update のバージョンにも寄りますが、全部で 8 枚分ぐらいのフロッピーが必要です。
    以下の様にして DUのフロッピーを作成します。

    Windoze の場合
    dos プロンプト等から次の様にしてフロッピーを作ります。
    c:\>c:\tmp\dd.exe c:\tmp\du9boot1 a:

    UNIX (Solaris 2.x) の場合
    次の様にしてフロッピーを作ります。(dd の引数は Solaris の場合)
    % dd if=du9boot1 of=/dev/rdiskette bs=1440k

  2. フロッピーからのブート

    Solaris 2.5.1 for x86 のインストーラを立ち上げるために、 DOS/V 機の FD ドライブに、先程作った Dirver Update boot floppy をセットして、電源を入れます。
    デバイスの構成などを自動でチェックし、何枚か FD を入れ替えるように指示されます。その後、 どのデバイスからインストールをするか聞いてきますので、 CD-ROM を指定して <Return> キーを押してください。 ネットワークインストールはしたことが無いので。。。あしからず。
    fdisk エディタが出てくるはずなので、先程作った Solaris 用のパーティションを選択して下さい。

  3. モニタの設定(1)

    CD-ROM からインストーラを起動すると、kdmconfig の画面(カラフルな画面)になるはずです。 ここでモニタやマウスの設定を行うのですが、 持っているディスプレイカードがリストされていない場合は、 素直に VGA を選択するか、もしくはモニタの設定を行わないで下さい。 下手に選択すると、openwin が core 吐いてインストーラがハングアップしてしまいます。 あとで、DU の Video をあてると大丈夫なので、 インストール時はがまんしましょう。

  4. インストール

    インストーラは対話的に進みますので、 誰でも簡単にインストールが出来るでしょう。
    ここで必要な情報は、
    1. マシンの名前
    2. IP アドレス
    3. サブネットマスク
    4. ネームサービスの種類(DNS なら『その他』を選択)
    5. どのパッケージレベルでインストールするか
    6. 追加パッケージの種類
    7. Solaris のディスクパーティションレイアウト(デフォルトで OK)
    8. root のパスワード
    ぐらいです。あとはインストーラが勝手にやってくれます。

  5. リブート

    マシン性能にも寄りますが、インストールは大体 30 分〜 3 時間以上かかります。 気長に待ちましょう。また DU からインストールすると、 フロッピーを入れる様に要求されるかもしれません。 それだと、結構時間がかかります。
    無事インストールが終わるとリブートされます。フロッピーを抜いてください。 ブートマネージャで Solaris 2.5.1 を選択すると、 インストールされた、Solaris 2.5.1 for x86 がブートするはずです。 /dev ディレクトリなどを自動で config してくれて、
    hoge console login:
    と出れば成功です!!
    あなたのコンピュータに Solaris 2.5.1 for x86 がインストールされました。
    次の作業は、インストールの時に VGA モード等でインストールを行った等、 モニタの設定が出来なかった場合に必要です。

  6. モニタの設定(2)

    この作業は、インストールの時に VGA モード等でインストールを行った等、 モニタの設定が出来なかった場合の作業です。 Driver Update の Video のフロッピーが必要です。
    以下の様にして作業をして下さい。
    1. root になります。
    2. DU の Video フロッピーをドライブに入れます。
      ※注)もし Volume manager がフロッピードライブも管理しているなら、
         vold を一時的に止めます。/etc/init.d/volmgt stop
    3. cpio を使ってディスクの内容をテンポラリディレクトリに書き出します。

      # mkdir /tmp/Drivers
      # cd /tmp/Drivers
      # cpio -iduBI /dev/rdiskette
      End of midium "input"
      Change part 2 and press RETURN key [q]

    4. 2 枚目のフロッピーをドライブにいれます。
    5. zcat と cpio を使用して展開します。

      # zcat vdu* | cpio -icudB
      # ./installdu.sh

    6. しばらく(10 分程度)待ちます。 ハングアップしたのではないかと思うぐらい長いです。
    7. kdmconfig がうまく動かなかったら、パスが切れて無いだけでしょう。

      # /sbin/kdmconfig -u
      # /sbin/kdmconfig -cf

    8. あなたの使っているディスプレイカードや解像度を指定して下さい。
    /usr/openwin/bin/openwin を実行して立ち上がれば OK です。 もし、core dump するようなら設定が悪いか、 サポートされていないディスプレイカードなのでしょう。

  7. gcc バイナリインストール

    Solaris 2.5.1 は cc 等のコンパイラは付属していません。 (一応、ucbcc は付いていますが。。。) そこで、gcc のバイナリを取ってきてインストールしましょう。 バージョンはちょっと古いかもしれませんが、これを元に新しい gcc を作れば良いことだし。 ベクターデザイン
    SunSITE 等に gcc 2.5.4 のバイナリがありますので、 適当に取ってきてインストールしてしまってください。

    なお、make こまんどは /usr/ccs/bin/make です。


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