白い巨塔2

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浪速大学の第一外科の東教授は、退官後の後任教授として、財前助教授は、医学者として不向きだしできるならばより適任の後任教授をと考える。実際、野心家の財前の行動は目に余るものがあった。 そこで、医学界の実力者東都大学船尾教授に後任教授の件で相談するようになった。 その考えを知り、医局内をまとめて対抗策を考える財前、当然二人の間には大きな亀裂が生じてきた。 財前「このままでは引き下がれないと思いました。教授に昇格できてこそ助教授だと思っています。」 東「万一、私が、君を押そうにも押せなくなったときはどうするつもりかね」 財前「泣き寝入りをしないだけの方策を考えたいと思います。」

義父に相談する財前、憤る義父、「あの東のガキにほえづらかかせてやる」 京神電鉄病院長に退官後、就任することを知り、その画策に一枚かんでいる市会議員の真鍋を利用しようと考える。同窓会のまとめ役岩田から選挙協力のことで真鍋にプレッシャーをかけ、財前を後任教授にしないと京神電鉄病院の件を潰してしまおうと考える。 佃医局長は、金井講師に接近して探りを入れる。次期教授の後任講師に他大学から流入されるという噂を伝え、金井講師の腹を探る。財前教授−金井助教授の体制が第一外科の今後に必要と伝える佃、まんざらでもない金井。

真鍋と東と京神電鉄病院の事務局長との間で一席もうけられていた。そこでは、今後の京神電鉄病院のことで、洛北大学系の医局長を1人受け容れて欲しいという内容で話が行われていた。

自宅に帰り東は、妻子を呼び、今度、医院長になるということを伝えた。今度里見夫妻を呼んで里見の兄(洛北大学系の教授)と会う算段を整えるよう娘の冴子に頼んだ。一方、財前はどう対応していこうか愛人の元で休んでいた。翌日、里見夫妻の家に伺い二人と連れ立とうとしたところに兄の急患の連絡を受け病院へ向かってしまう。冴子は里見の真摯な姿に敬意とも愛情といえないものを感じていた。深夜帰宅した里見に妻から里見の兄に京神電鉄病院の小児科の医局長の話があるので伝えて欲しいと伝える。

第二外科今津教授が病理学の大河内教授の元へ向かい自己のクランケの検査の結果をききに行ったついでに、後任教授の話になった。大河内も財前が後任になるものだと思っていたが、今津から財前の最近の大平な振る舞いに皆困っていることをきき、少し困惑した。佃は医局内の若手を集めて一席もうけた。佃の腹心となる安西医局員などがしっかりとした財前支援組織を作ろうとしていた。

真鍋・岩田・義父・財前の4人が集まり、岩田から真鍋に浪速大学の後任教授に、他大学から東教授が連れてこようとしている画策を潰すように頼んだ。真鍋は財前を必ず後任教授にして見せると約束した。財前は新しい味方を手に入れた。彼は心の中でつぶやいた。必ず教授になってみせる、必ず勝つ。
…続く…

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