▼Abit SE6 with Celeron2-566の考察などなど

ちょっとした勢いで、入手してしまったAbitのSE6。
Intel最新チップセットのi815Eを使ってる、逸品。
それに、これもまた最新CPUのCeleron2-566を乗せてみてる。

BXチップがこの世に生まれてから、早いことで2年が経ってる。
ということで、あるいみ時代遅れの部分が出てきてる。
メモリ周り(PC133に未対応)、IDEコントローラー(ATA33)、AGP(2倍まで)と、
今の流行から見ると、完璧に劣ってる。でも、抜群の安定性を持っているから
メモリ周り、IDEコントローラーなどを、外部チップにして、ATA66に対応する
っていう荒業的な、対応の仕方で時代の波を乗り越えてきてました。

世の中では、新しいことに移行していることを受けて、VIAのApollo133なんかが
登場して、チップ市場に新しい息吹を流し込んだりもしています。
Apolloチップは、BXチップがカバーしていない範囲を軽々と包み込んでしまい
あっという間に、市場に浸透しました。

しかし、巨人Intelさん。野望は捨てきれないようで、i810、i820、i840っていう、
BXチップの後継を発表してました。i810は、バリュー向けのオールインワンで
グラフィック、サウンドをすべて取り込んでいるっていうもの。これは価格上昇を
押さえてるものなので、メインストリーム向けではありません。
逆に、i840はワークステーションクラスをターゲットにした、高級チップセット。
ということで、値段が高くて、一般には手が届かないものになっています。
そこで、中間であろうi820だったのですが・・・。中身的にはとても充実した
モノだったのですが、RDRAMなんていう常識破りな値段のメモリを採用したため
いまいち受けず、SDRAMに対応するべく変更した仕様も、リコール対象となり
ほぼ市場から、消えてしまいそうな存在でした。

そこで登場したのが、i815チップ。基本的に、オールインワンなのでいまいちかな
っていう気がしますが、どっこい、なかなかの性能。グラフィック機能内蔵にも
かかわらず、外部AGPカード(4倍対応)を挿すと、内部グラフィック機能が
ストップすることが出来、PC133メモリに対応、FSB133にも対応、ATA66(i815)か
ATA100(i815E)対応などなど、ホントに盛りだくさん。こんなによいスペックが
詰まっているチップなんですね。実は。

ということで、長い前置きでしたが、この最新チップを逃す手は無いということで、
ちょっくら入手してみました。マザーボードがFC-PGAのCPUに対応してるので
PentiumIIIにしたろうかな?って思ったけど、やっぱりCeleronに落ち着くことに。
それも、最新の河童Celeronってことに。これも最新0.18μmルールで内部配線
してあるということで、とても期待。(オーバークロックに・・・・)

 

▼途中報告的、実験報告(何語だ?)

今回の河童セレリンは、FSB66MHzの8.5倍、1.5Vっていうのが、定格っていうことです。
まあ、当たり前のように、普通の段階では動くでしょうね・・・って事で。

しかし、SE6くん、最初からびびらせてくれました。ハードディスクを認識しないっていう
不思議なことに・・・。NTFS2でフォーマットしてあると、認識しないことがあるって
説明書には書いてあるし・・。付けてあった、3Com590PCIをはずし、LinksysのNICも
はずしてみて、いろいろやってみると、お?認識してる。

DOS版のPartition Magicを使って、以前のNTFS2を削除する。Win98のセットアップ
ディスク(FDISK)が、動作しないし・・・。しゃあないからっていうことで、奥の手を使った
わけですね。こういう時に、持ってて良かった、Partition Magic。(AMEXみたい?)

ハードディスクは認識したけど(BIOS画面にWDC10.2GBって表示だったと思う)、
今度は、CDROMを認識してなさそう?やっぱり、1997年製の古いCDROMだったから?
って思いながら、セットアップをしてみると、ちゃんとDOS上では認識してる。
ま、認識して、ちゃんと動いてるってことかっていうことで、OSのセットアップへ・・・。

まあ、遊びでWin98を入れてみて、ふ〜ん。ちゃんとインストールされるねってことを確認。
ハード的に変なところが見つからないってことで、大好きなWin2KProをインストール。
いやあ、CDROMが16倍速っていう、今どきには珍しい速さなのでちょっと遅めかな?
って思うけど、いやいや。CPUの速さが今まで経験したもの以上なので、時間的なものは
気になりませんでした。こんなところにも、CPU速度って影響してるのかな?

Win2KProをインストールして、マザーボード付属のCDROMを使って、チップセット用の
ファイルをインストール、ATA100を有効に、サウンド機能を正しく動作させるなどなど
細かい設定をしてみる。これがまた、簡単。今までいちばん簡単なセットアップだったかも。
マニュアルには書いてあるし、CDROMはちゃんとしてるし・・・。言うことなし。
さすがAbitって感じ?(死語だ・・・)

あちこちのサイトに書かれていたのが、内蔵グラフィック性能がよくないって事。
どれどれ。実際に見てみようじゃないですか。ってことで、ドライバーをちゃんと入れて
早速、画面に表示してみることに。。。。思ったよりも、悪い感じはしない。
もっとも、ゲームもしないし、インターネットだけをするには十分すぎる性能。
発色具合もいい感じ。ということで、個人的に悪い評価ではありませんでした。
ただ、メモリが4MBっていうことで、パッとしない気もするけど、通常業務には
全く支障が無いっていうことも、わかりました。グラフィックカードにメモリを増やしていっても
ゲームしなけりゃ、安物でも十分っていうことが。

さてさて、OSもまともに動くことがわかったので、オーバークロックをしてみることに。

最初はメモリ周りから、検証してみましょう・・・。
手持ちのメモリの中で、一番まともそうなPC100-128MBを選んでみました。
正月にツクモ札幌(DEPOの方)で、128MBが何と1万2800円っていうのを
買って置いたんですねえ。それも、ノーブランドだからっていうことだったんだけど、
何とPRINCETONのメモリ。アメリカだったら、有名どころかな?ってことで購入。
買ってるとき、隣のお兄ちゃんが、「これはダメだ!」って言ってたのにねえ・・・。

詳細データを書いておくと・・・
    ブランド:PRINCETON 128MB
    Component Label: 9832  A  USA  MT 48LC8M8A2TG-8C
    Module Label: MT16LSDT1664AG  -16B02 PC100-323-620  9834AAB1B.022

マイクロンのホームページで確認してみたところ、-8Cなので、メモリークロックが
125MHzのCL3であるらしい。でも、可能性的に、CL2で動作するようなので、
性能向上のために、やってみることに・・・。BIOSで早速変更してみました。
ついでに、メモリーのタイミングなども早い方にしちゃいました・・・。(賭けですが)

BIOS設定中の、"Adavanced Chipset Features Setup Menu"内
SDRAM CAS Latency Time: 3 -> 2
SDRAM Cycle Time Tras/Trc: 6/8 -> 5/7
SDRAM SDRAM RAS-to-CAS Delay: 3 -> 2
SDRAM RAS Precharge Time: 3 -> 2

という風に、変更してみました。
すると、起動する度に、"Suggested CAS time is 3."と表示されるようになりました。
でも、そんなこと気にしません。動くんだから・・・。

メモリの稼動速度が向上したっていうことで、今度は本格的にオーバークロックを。
Abit製マザーボードに搭載されている、"Soft Switch II"をフルに使ってみましょう。
1つずつFSBセッティングを上げていって、その都度、Super PIを使って速度の変化を
調べてみることにしました。(ヒマ人だからこそっていうところでしょうか。)
ちなみに、グラフィックはi815E内蔵のものを使いました。

Core Voltage FSB
[MHz]
Speed
[MHz]
FSB:SDRAM:PCI Super PI
52万桁
コメント
1.50 66 566 2:3:1 2分11秒 Default
  68 578 2:3:1 2分06秒  
  70 595 2:3:1 2分03秒  
  72 612 2:3:1 1分58秒  
  75 638 2:3:1 1分53秒 サウンド機能が止まる
  77 655 2:3:1 1分49秒 サウンド機能が止まる
  83 706 3:3:1 2分07秒 サウンド機能が復活する
  90 765 3:3:1 1分54秒  
  100 850 3:3:1   起動せず
1.55 100 850 3:3:1   W2K起動中の画面、目盛1つで止まる
1.60 100 850 3:3:1   W2K起動中の画面、目盛1つで止まる
1.65 100 850 3:3:1   W2K起動中の画面、目盛1つで止まる
1.70 100 859 3:3:1   W2K起動中の画面、目盛4つで止まる
           
1.50 90 765 3:3:1 1分33秒 Voodoo3 1000 8MB AGP使用

こんな結果になりました。マザーボードの都合上、1.70[V]以上を選択できません。
ということで、765[MHz]をとりあえず今の段階で常用ってことにしました。

 

▼途中報告的、考察

考えられることが、FC-PGAの構造上、コアの部分しか冷却ブロック(CPUクーラー)に
接触していないために、いまいちCPUが冷やされてはいないように思えます。
それに、CPUと冷却ブロックの間に使った、熱伝導シートも問題のような気がします。
素性のわからない、謎のシートなので、信頼に欠けているっていうことです。

ということを踏まえ、CPUの冷却に関して頑張ってみれば、夢の850MHzオーバーが
出来るような気がします。(心の中では、当たり河童セレリンかとも・・・)
アメリカでは入手できないと思いますが、FC-PGAのコア周りにある隙間を埋める
板があるので、それを使えば、もう少し効率の良い冷却が出来ると思うんですが・・・。
Intelの規格書を読んだところ、0.7mmの板があれば、そんな板も作れなくもないんですが
工作道具がそろっていないので、購入することになるんでしょうか。
それと、日頃、いいかげんなシリコングリスや熱伝導シートを使っているので、
この辺も改良してみて、どういう結果になるか楽しみです。

やっぱり、うそ臭いCPUクーラーは、いけないって事だったんでしょうか・・・。
アメリカ人には、CPUの温度とかは、問題にしてないのでしょうか・・・。

 

▼途中報告的、考察の続き

夏休みを利用して日本に帰ったとき、ちょっと巨大なCPUクーラーに、
クーラーとCPUの間に挟み込む銅版を買ってきてみました。で、早速、装着してみる。
その時、先代のCPUクーラーとなってしまう、うそ臭いCPUクーラーをはずしてみると・・・、
CPUコア(おへその部分)の、ごく一部でしかCPUクーラーに着いていなかった。
熱伝導シートも、高い熱が平均的にかかった様子が無いようで、いとも簡単に
剥がすことが出来ました。ということは、ごく一部の接地で、OCをしてたのか・・・。こええ。

うそ臭いCPUクーラーを真剣に眺めてみると、それほど悪いクーラーでもなさそうだった。
ただ、ファンが小さい(薄い)為に、風量がいまいち?って感じる程度。
アルミのフィンは、一番シンプルな形状。早い話、ただの板。何も細工されていない。
アメリカの人達は、このクーラーを使ってOCを楽しんでるのかと思うと、
CPUの耐性っていうものは、実はもう少し強いのかな?って思ってしまいます。

さて、うそ臭いCPUクーラーを撤去したので、新しいクーラーを付けてみます。
CPUクーラーは、Windy(星野金属)ハリケーンを選んでみました。なかなか面白い、
形状のフィンを持っています。アルミダイキャストの中に銅で出来たチップが埋め込まれており、
熱伝導性が高いそうです。そのCPUクーラーとCPUの間に、さらに銅版(コアの穴あけ済み)を
挟み込みます。シリコングリスを銅版の両面、そして、CPUクーラーの接着面に必要十分な
量(推定)を塗りこみます。そして、ものすごい強力なパワーでCPUクーラーが固定されました。

さてさて、成果の程は・・・。実は、正確にはわかっていません。
でも、Win98を使えば、850MHzで稼動することが可能ということがわかりました。
Win2Kでは、850MHzで常用することが出来ません。なぜでしょうか?さっぱりわかりません。
マザーボードに内蔵しているモニタリングの機能を使って、温度、ファン回転数を見てみても、
うそ臭いCPUクーラーに比べ、温度は平均で5度近く、回転数は1000回転ほど変化した
ような気がします。うちのCPUのいいところは、電圧を上げなくても、765MHzの常用が出来ること。
これで、マザーボードのBIOSでもバージョンアップされて、いじくることが出来る電圧が
増えたりしたら、もしかすると850MHzオーバーの世界が待ってるのかもしれません。

日常使うOSはWin2Kなので、結局765MHzを常用域と設定しました。
SETI@HOME(宇宙人捜索プログラム)をノンストップで稼動させていますが、特に問題は
見当たりません。計算時間も格段に向上して、嬉しい限りです。
これから、このパソコンをどの方向へ進化させようか、非常に悩んでしまいます・・・。

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