十二月でした。

★十二月十八日

さむい。

寒いから温泉いってきました。仙台市内から近場の温泉といえば、そう、

作並温泉。って何が「そう」なんでしょう。温泉界では結構有名らしいので、

さぞかしにぎやかな温泉街が待ってるんだろうと思いきや、作並駅は

まるで、映画・「ぽっぽや」の世界そのものでした。平たく言ってしまえば

無人駅だったんですね。切符480円したのに(虚)。氷でつるつるの

ホームを歩いて、線路の上を直に渡って駅の待合室入り口までいくと、

身の丈2mほどの化け物じみたコケシが、出迎えてくれました。薄暗い

明かりの下で佇む巨大こけしは、いくら名産品だからといってもかなり

不気味です。

さっそく無人駅から旅館に電話すると、送迎バスがきてくれました。

うはーい。社長気分。日帰りでしかも電車の時間もあることですので、風呂

に入る時間は1時間と決め、さっそく荷物を預けに。が、いっしょに行った

メンツが男だったので、紅一点の私は勝手の分からぬまま、荷物を

ロッカーに入れて野郎たちを待っていると…浴衣姿。わたしはその時服を

しっかり着込んで、タオルだけ持って待機してました。

こーゆーところで実はニセ日本人だということがバレる事が多々あるのです

が、いかんせん今回は浸っている時間も惜しいので、ちゃっちゃと粋な姿

(浴衣)になり、温泉@天国へと旅立ちました。温泉は広い上に無人でした。

駅も無人で風呂も無人。作並温泉て。

が、ニセ日本人はここでも偽パワーを発揮して、全身タオルでがっちり

ガードしてました。無人風呂で何を恥ずかしいことがあるのか、小川よ!と

己に問い掛けつつも「だって肉肉しいもん」と口答えするメリケンな分身

@小川もいたりしました。すごい広い風呂、豊かなお湯、その中で一人悶々

と、隅っこにタオル巻きでつかっているサル(私)。すごい絵ヅラっぽい

です。

結局ひとりにも飽きて、浴衣を着て露天風呂へ。本命はこっち(露天)なの

に、なぜ一人長風呂を室内温泉でかましてしまったんだろうという後悔の

念。なぜ温泉ごときにここまで悩むか、わたし。すごい楽しくなさそう

ですが、本人は結構御満悦でした。念のため。露天風呂は期待通りの雪見

風呂。ああ風流かな風流かな、予は満足じゃ、ってな感じでホントもう何

ていうか、もう死んでもええってくらいに極楽でした。そんな極楽の最中

にも、同年代のオナゴがタオルも巻かずに堂々と、じゃっぽんじゃっぽん

お湯に入ってくるのをジッと変質者のごとく観察したところ、胸の大きさ

ってみんな大差ないということを発見。そんでもって、細身でも腹に肉は

三段くらいは余裕でつく、っていうのも発見しました。たぶんそんなこと

を観察していた私の目つきは嫁の美しさを突き刺すような視線で見る姑っ

ぽかったです。なんかこの日は酒のない「酒池肉林」ってくらいの肉肉肉

の肉祭りでした。へんな日記。っていうかもう過去のこと書いてる時点で

「日記」じゃないし。


★十二月十一日

今日は降雪率ななじゅっぱ(70%)だそうで。あらまあ本当に降ってる。

今。窓の外で。2cmは超えるデカ雪粒が。

おはようございます。今日は度寒い中7時半に起きて学校へ馳せ参じました。

今ちょっとウン気を催しています。だからキーボードを叩く指先も、いつも

より力がこもってます。ひっひっふぅーーう(ラマーズ法)。

っていうか、ここで産んじゃいけませんね。

しかし二週間も間が開いてる割にはこれといった出来事もなかったんで、

ちょっと人生無駄にしてる感じがします。

「人生」で思ったんですが、人間だれしも人生の中で「これは絶対経験しない

だろう」と思ってることってあると思うんですけど(例:不倫、中絶、

他殺、自殺、黙殺、撲殺、バーゲンセールでの場外乱闘など)、私の中では

それは「眼鏡をかけること」と「ヤク中毒になること」と「肩凝りになる

こと」だったんです。ところが、Aは別として、ついに先日@が現実のもの

となってしまったのです。Bはここ一年くらいの間に、前兆みたいなもの

はあったのですが、一時間ほど立ちっぱなしの時のみ、という条件付き

だったので我慢はできたのです。が、最近立ち読みをしているとなんだか肩が

グモーーーンと重く感じて、痛くて痛くて、永井豪著「デビルマン」を

わずか一巻読み終わったところでギブアップするという、情けない状況に

なってしまったのです。悪い部分が出てくると、どんどんネガティブ思考に

なるもので、「そういえばどうも黒板の字が前に比べて見えにくい」と

いう事にも気づきました。

そんなわけで、無料でできる検眼マシーンを使用してみることに。さっそく

やるだけタダ検眼開始!

「ガー。画面ニ表示サレル円ノ穴ノアイタ方向ニればーヲ押シテクダサイ」

ちなみに「ガー」とは機械が古いために生じた「マシーン音」です。検眼は

どんどん進みます。そしてあっという間に終了。

「ななじゅっぱ・・・いや、はちじゅっぱは見えねえ・・・」

マジでうなだれました。ミクロサイズの円の見過ぎで頭痛までしました。

「ガー、結果ヲ、オトリクダサイ。ガーー」

『検眼結果:右目0.3 左目1.0』

つい最近まで、(「つい最近」=小室哲哉全盛期)両目1.5だった

私の目は、こんな限界ぎりぎり街道まっしぐらだったのです。なんだか、

どうして肩があんなにこるようになったのか分かったような気がしました。

全ては視力低下がもとだったんでしょうねえ。たぶん。根拠なし。

そんなこんなで先週末は、ヨドバシカメラに返品しにいくついでに、人生で

初&絶対要らないと思っていた「めがね」といふ物を買いました。途中

すっごいハイテクっぽい機械で検眼したりしたんですが、何が嫌かって、

目にあうレンズを探す過程で、牛乳ビンの底みたいな眼鏡に機械っぽいもの

がいっぱい付いてる眼鏡をかけさせられるんですよ。ただでさえ人目が

恥ずかしい上に、マッド・サイエンティストみたいな眼鏡をかけさせられ

て、おまけに

「あ、そのまま外さないで周りを見てみてくださいねー」とか言われると、

近眼のまま余生を過ごしたくなってきてしまいます。もしあの眼鏡しか使用

できない法律とか出来たら、婦女子のうち三分の二は、山にこもって帰って

こないでしょう。

三十分かかって出来た、初のマイ・眼鏡は結構気に入っていたりしますが、

かけてもあまり頭がよさそうに見えません。残念です。さっそく親に電話

して報告したところ「何で一言相談してくれないの?」

相談して目が良くなるもんなら、とっくにやってる。



猫かいたい 1