点字アラカルト
★ このページは点字に興味のある方の為に・・・。
★ これを読んで点字を習いたくなったら・・・リンク集へどうぞ。
★ リンク集は少しずつ充実させていきますので、しばしのご猶予を・・・。
★ 点字って何?
★ 点字の起こり
★ 点字以前
★ 点訳って?
★ どこで習えるの?
★ 点字の使われている所
★ バリアフリー
★ 差別語
★ パソコン点訳
★ 右脳・左脳 New
★ 点訳書の出来るまで
★ 携帯電話
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左のような、縦3個、横2列の6点の凸字で、視覚障害者が指先で触って読みます
3点の子音と、3点の母音で出来ています。
ガ、パ、シャ等は、2マス使います。 |
- 戦争中、暗闇でも読める暗号にと開発されたのが点字・・・その頃は縦長の12点。
- それをフランスのルイ・ブライユが6点に改良。今では世界中で使われています
- 日本で最初に使われたのは明治20年、ローマ字方式でした。
- アルファベット26文字を、アイウエオ50音に、系統立てて日本語化したのが石川倉次さん。
- 句読点の使用などこまかい変化はありましたが、以来100年便利に使われています。
- これも、軍事技術の民間への応用ってものでしょうか・・・。
- 普通の文字を木片に彫り付ける。
- 蝋版に押し型で刻印する。
- 凸文字−文字をそのまま凸字であらわしたもの。
- 結びいろは−紐の結び目で、いろはをあらわしたもの
- こよりを文字の形にして貼り付けたもの。
などなど、いろいろ工夫していたようです。
- 漢字かな混じり文を、点字化していきます。
- 漢字の点字もありますが、まだ一般的には使われていないので、全部カタカナの文を想像して下さい。
- 橋も、端も、箸も、「ハシ」になります。この読み分けは、利用者が文の前後から判断します。
- 昔の電報の読み違いに「シンダイシャタノム」というのがあります。「死んだ医者頼む」とも「寝台車頼む」とも読めます。こんな読み違いをさける為に、点訳では分かち書きをします。文節ごとに空白を入れて区切って読みやすくするのです。「シンダ/イシャ/タノム」「シンダイシャ/タノム」
- 近くに点字図書館、あるいは盲人図書館がありませんか?
- 市の福祉課や福祉事務所などで講習会を開いている所も有ります。
- インターネットでも、点字を基礎から教えてくれます。
- ちなみに、私は点字図書館の通信教育で覚えました(今はやっていません)。
最近よく見かけるようになりました。こんな所をよく見て下さい。
- 郵便局・銀行等の現金支払い機。
- 切符などの自動販売機。
- エレベーターなどのボタン。
- 電化製品にも点字を付けたメーカーが有ります。
- 紙幣にも金額を見分ける為の透かしのような丸いものが付いてますね。これは古くなると触っても分かりづらいとか。
- 点字ではないけれど、テレカの半円の切り込みは、前後裏表が触って分かるようについてます。
音声出力のワープロ(キーボードで打ち込むと、機械が読み上げてくれます)が使えるようになってから、葉書にも半円の切り込みの入った盲人用が出ています。
- 缶ビールの飲み口にも点字が付いているそうです。
- アメリカのエレベーターの階数表示にも点字が・・・数字は世界共通です。
障害者の為、健康な人の為と分けるのではなく、お互いに自然に共存し合えるのがバリアフリー・・・。
- シャンプーかリンスの容器の横を触ってみて下さい(上部のポンプ部分につけているメーカーも有ります)。凸凹があるでしょ。これは洗髪の時、目をつぶったままでもシャンプーとリンスの見分けが付くようにつけられています。
- 車道と歩道の境がスロープになっているのは、車椅子使用者の為ですが、ベビーカーを押しているお母さんにも優しいですよね。
- 障害者に優しい町って、普通の人にも住みやすくなってるんですよ。
- インターネットって、一番バリアフリーだと思うんですよ。聾の人は勿論、音声出力で盲の人も使えます。街へ出るのに車椅子を使う人が、日本国中は勿論、言葉が分かれば世界中へ行く事が出来ます。年齢、職業、男女、そんな事関係無く、感性を同じくする人と付き合う事が出来ます。
点字という枠からは外れるけれど、差別を受ける側に居る身としては、やっぱり一言書いときたい。
作家の筒井康隆さんが、文中で差別語を使ったとある団体に抗議され、「言葉の魔女狩りのようだ」と筆を折った事がありました。
たとえ、差別語を禁止しても、差別の心が無くならなければ、新たな差別語が出てくるだけです。
言葉は、使う人の心によって差別語にもなれば、優しい言葉にもなります。
でも、その言葉で傷つく人がいる以上は、やはり使わないほうがいいのでしょうね。
- 盲という字、目が亡くなると書きますが、この漢字を嫌だと感じる人もいます。
- 私は、姪・甥という字が嫌い・・・。甥は「男に生まれる」と誇らしげなのに、なぜ姪は「女に至る」と邪魔臭げなのか。男尊女卑の最たるもんですよね。自分のメイ・オイには使いたくないなと思ってます。
- IBMではBE、BESというソフトで、NEC・富士通のパソコンはBASEというソフトを使って点字をパソコンで入力出来るようになりました。手打ち・点字タイプに比べて
- 早い
- ミスの訂正が簡単
- 何部でもコピーが取れる。
- 他の県で点訳したものを、すぐ読める
- などなど・・・。
- 点字ソフトは、6点入力という打ち方で、点字を入力していきます。普通のワープロのように入力すれば点字に変換してくれるものもありますが、やはり、ある程度点字の事を分かってから使って欲しい。
- 入力が早くなっただけ、手打ちの時よりミスが多くなったような気がします。校正が大事になってきます。
点字は、右手で右から左に凹字を打っていきます。
読み取るのは左手で、左から右に凸字を読み取ります。
これは、点を文字としてではなく図形として読み取っているのだそうです。
その為、図形を感知する右脳の支配下にある左手で読み取るのだとか。
点を打つのは器用な右手で・・・。
ここまではTV番組の受け売り。そこで疑問・・・左利きの人は?
- 点訳書の選定・・・点字図書館の選択・利用者のリクエスト・点訳者の推薦
- 「てんやく広場」へ、点訳中と登録。全国でダブルのを防ぐ為です。
- 点訳者への依頼と、原本の送付
- まず下読み・・・人名・地名・難読語などを調べます。
- 点訳者が出来るだけ調べ、図書館や郵便局、観光課などへ問いあわせる人も。
- 点訳者から作家へ直接問い合わせる事は、迷惑をかけるという事で禁止されてします。
- 小説の人名は、点訳者の読み方に任されていますが、実在の人物はちゃんと調べなければなりません。二通りに読む実在の人物は、辞典によって違う場合も有り、苦労します。
- 点字図書館に調べてもらってもわからない場合は、一番適当と思える読み方で書きます。
原本を10頁ほど点訳して、点訳書が何頁になるか、何巻に分冊するかを計算します。
- これは手打ちの場合には重要です。分冊を間違えて、何百頁を打ち直す事も。
- パソコンは後から直せるので、私はこの計算をしなくなりました。
- 点訳書は80枚を限度に分冊します。余り厚くなると、綴じた側に、指が入らなくなるからだそうです。
- B5サイズで1巻5〜6センチほどの厚さになります。原本が薄い文庫だったら3巻ほどに、厚いものは7〜9巻になります。
- 事典だったら・・・気が遠くなるほどの量と、嵩になりますね。これをこつこつと一人で点訳された大先輩が居られます。まだ、パソコン点訳の無かった頃です。普通は、辞典や速報性の強いものは何人かで手分けして点訳します。
- いよいよ点訳です。
- 点訳の打ち込みが終わったら、墨字(普通の印刷文字の事)プリントして、ミスチェックです。
- ここは青字修正をします。
- 一巻毎に修正する場合と、全巻終わってから修正する場合が有ります。一巻毎は、前の巻の間違いを次の巻では気を付けて点訳する事が出来ます。全巻終わってからだと、一貫性を持って直す事が出来ます。読み方に一貫性を持たせると言うのは大事な事です。
- プリンターを持っていない人は、画面で修正する事になりますが、これは目が疲れます。
- 初期にはパソコン2台にプリンター1台という事で、プリンターを持っている人が印刷し、相互校正をしていました。
- 修正が終わったら、点字図書館へ郵送。
点字図書館から校正者へ。
- 私もこの校正をしていますが、難しいですね。
- ここで迷った時は・・・S大明神に聞きます。
- 校正済みのものは図書館を経て、点訳者の元で修正。
- 修正が終わったら、再びボランティアがレイアウトのチェックをします。
- そして、情報はてんやく広場へアップロード。これで全国のプリンティングセンターからのダウンロードが可能になります。
- 利用者がセンターで点字にプリントアウトして貰う。
- ピンディスプレイといって、情報をピンで表示して触って読む機械を持ってる人、あるいは、音声出力のパソコンを持っている人は、そのままフロッピーディスクでの貸出しも可能になりました。ピンディスプレイはまだまだ高価なようですが・・・
- 点字プリンターで打ち出されたものはボランティアの手で製本され、貸出されます。
- 点字図書館から離れている人には郵送で貸出しをしています。
- うちの点字図書館は盲学校の隣に有るので、盲学校の生徒さん達も借りに来るそうですよ。
私事ですが、最近携帯電話を買いました。プルプル機能(音ではなく振動で着信を知らせる)も、ショートメール機能も付いています。小さな画面に液晶で文字表示されます。
友達にショートメールで短文の手紙を送りながらふと思ったのですが・・・
これなら聾唖の人でも電話を利用できるのではないか・・・着信は振動と画面表示が知らせてくれます。相手からは文字で送られてきます。送信時のアナウンスはちょっと問題がありますが、何とかなりそうです。
逆に目の見えない人には、液晶の文字表示は使いずらいのですが・・・。