文楽


文楽は江戸時代に発達した人形浄瑠璃です。「浄瑠璃」とは、そもそも室町時代末期に主として琵琶や扇拍子を用いて語られ、好評だった「浄瑠璃姫物語」から来ており、「浄瑠璃」がこの種の物語的音楽の意味になり、後に三味線及び操り人形芝居と結合した庶民的演劇を指すようになりました。

室町時代に出現した浄瑠璃は、江戸時代に京都、大阪を中心として発展していきました。「文楽」という呼び名は、大正初年、人形浄瑠璃をする芝居座が文楽座のみになったことに由来すると言われています。 1984年、人形浄瑠璃を公演するただ一つの劇場、「国立文楽劇場」が大阪に発足し、以来、数々の名作を上演しています。

文楽は熟練の義太夫浄瑠璃、太夫、三味線弾き、そして人形使いによって進められます。人形はおおよそ1メートルから1.5メートル、重さは10キロほどで、一つの人形は三人の人形使いによって操られます。

元禄時代、竹本義太夫が義太夫節を完成し、脚本家、近松門左衛門とくんで人形浄瑠璃は人気を得ました。近松は不朽の名作「曽根崎心中」や「国姓爺合戦」等を次々と発表し、現在でも彼の作品は数多く上演され、大成功を収めています。


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