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ボストンでは、一年の半分は冬です。4月の下旬に行なわれるボストン・マラソンの頃から春らしくなります。やっと春が来たー!と、一斉に咲き始める花を愛でているうちに、あっという間に夏になります。夏は日が長い上に、サマータイムのせいもあって夜の9時近くまで明るいので、皆、この時期に必死に(本当に必死に)遊びます。夏の最大のイベントは、独立記念日でしょう。その日は、夕方から、チャールズ・リバーのほとりの野外音楽堂で、ボストン・ポップス(ボストン・シンフォニーの夏の姿)のコンサートが開かれます。毎年決まりのラスト・ナンバー、チャイコフスキーの「1812年」の大砲音のところで、音楽にシンクロナイズして花火が上がり、花火大会が始まります。夏は時々蒸し暑い日もありますが、日差しが強い割には凌ぎやすい暑さで、8月の末には盛りが過ぎます。
だんだん涼しくなって、もう秋だなと思う頃、カレンダーで言えば9月の末から10月の始めにかけての一週間程、「インディアン・サマー」(インディアンという呼び方は、ネイティブ・アメリカンに取って替わられたので、不適切な呼び方ですが)と呼ばれる暑い日が続く時期があります。それが過ぎると、紅葉はもう始まっています。マサチューセッツ州を含む、ニューイングランド地方は、紅葉が美しく、ニューハンプシャー州やメイン州にちょっとドライブすれば、日本では見かけない鮮やかな色の紅葉を見ることができます。落ち葉の季節、10月末のハロウィンの頃には、オーバーを着て歩く位の寒さになります。ハロウィンの後でサマータイムが終ると、もう4時頃から暗くなるので、一気に冬の気分になります。
11月末の感謝祭が終ると、街はクリスマス(というかホリデー・シーズン)到来のムードになり、あちこちにイルミネーションが飾られます。一戸建の家に住んでいる人は、家をきれいに飾り付けするので、それを眺めながらドライブするのも楽しいものです。冬は、零下になる日もあり、東京と比べると寒いです。早ければ感謝祭の前に雪を見ることがあります。降雪量は年ごとにまちまちで、前々回の冬は、観測史上最高の降雪量でしたが、今冬は観測史上9番目の暖冬といった具合です。
クリスマスは、日本と違って静かで(こっちが本当なわけですが)、お店もみんな閉まってしまします。お正月は、ちょうどクリスマスと逆のパターンで、こちらはカウント・ダウンして ワァッと盛り上がってパーティーをしたらお終いで、2日には仕事が始まります。クリスマス・ツリーは1月の上旬までは、平気で飾っています。
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