主要な石垣部が良く発掘整備されて残っている。近年は大手筋の調査が進み若干整備の仕方が変わっているようで、現在の姿が必ずしも正解というわけでもなさそうだ。とはいっても、廃城になってからの月日を考えると現状を維持しているだけでも拍手ものでしょう。日本の歴史上考えても、城郭史上においても重要かつ有名な城の為か同程度の遺構の城址に比べて訪れる人が多い。安土山の東西の尾根線上の遺構に比べて南北の尾根線上にある遺構にまで足を運ぶ人が少ないのは残念だ。八角平にはちょっとした休憩所も設けてあるのに、夏は人が行かないので草ぼうぼうとなり余計行き辛くなってしまう。安土城には仏足石を除けば特にユニークな遺構があるわけでは無いが、縄張り図を見るとやはり曲輪の配し方に独特のものを感じるので城好きの人は押さえておきたい城だ。
城址を訪れたら安土駅前にある町立安土城資料館にも足を運びたい。縮尺1/20の安土城模型は鳥肌ものだ。他に縮尺1/7の最上層の模型もある。受付の人に頼めば柵の中に入れてくれて、じっくり見ることができる場合もある。お願いしてみましょう。模型は内藤昌氏の復元案に基づいている。町立資料館では内藤氏の案を真実のように扱って、他の案を全く無視している点はちょっといただけない。でも内藤氏の案はかっこいいので模型の見栄えはする。(1997.8.3)
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