四国城巡り (1996.4.27-5.3)

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4月27日
旅の初日に寝坊をし、いきなり飛行機に遅刻しそうになった。途中で電車をあきらめタクシーを使って羽田空港へ乗りつける。ただでさえ金のかかる城巡りでいきなり散財だ。空港で石田と合流し、久しぶりの飛行機に乗って松山までのフライトを楽しむ。生まれて初めての四国入り。

松山空港で名物じゃこ天を味わい、レンタカーを借りて記念すべき四国最初の城である来島城へ。数時間に1本くらいしかない小さな定期船にのって軽く見る。とりあえず天気がいいし景色もいいのでいい気分になる。早々に退散。次の目的地今治城へ。

今治城前の食堂で昼食をとる。なんか妙に古い漫画本がたくさん置いてあった。城では小学館探訪ブックを見ていると受付のおじさんが興味を示したこと以外は特にこれということもなかった。旅の初日だし軽めでいいやと思いつつ永納山城へ。永納山城は古代山城系だけあってどこにあるのかもよくわからない。近くまで到着すると近所の人に聞きまくるが皆違う場所を教えてくれる。どうやら何通りか行き方があるようなのだが。結局右翼の車がとめてあるような怪しいところにたどり着きそこから薮こぎした。

古代山城はやっぱりよくわからない、と思いつつ再び松山へ戻る。古代山城は石田の趣味だから仕方ないが。松山では松山城のライトアップされた姿を写真に撮ろうとうろうろするけど結局実現できず。山に登れば良かったのだろうか。松山は路面電車用と思われる信号があり、理解できず運転し辛かった。食事できる場所を探して道に迷っているうちに道後温泉についた。人力車なんか走っていた。道後温泉はとても有名だということを来た後で知った。今度松山に来るときは城だけでなく観光の情報も集めておこう。その日は松山泊。

 
4月28日
朝一行動が城巡りの基本。早起きして早速松山城へ。一度ケーブルカーで登ってから二の丸を見るために結局また降りて再び登るという無駄なことをする。さらに二の丸の方に無料駐車場を発見し悔しい思いをする。その後、松山城を思いっ切り堪能し大満足で松山を後にする。また来よう。

次はなるべく海沿いを南下して大洲城へ。道中はGWのせいかライダーが多い。大洲城の櫓の1つは高校の敷地内にあり、例によって勝手に入って見る。松山の感動が大きすぎるせいか淡白に次の黒瀬城へ向かう。本日は移動が多いので到着するころはすでに夕方。またまた近くまで来てもよく場所がわからず人に聞く。別の人を紹介されたりRPGのようなのりで情報を集めてどうにか到着。今回の旅行で初めての中世山城なので気合いを入れたのだがよくわからなかったこともありすぐ引き上げ。

本日の宿泊地、宇和島へ。またもや宇和島城の夜景を写真に撮ろうと町をうろうろするが、門が閉っていて山に入ることすらできず結局よい場所を発見できなかった。あきらめて宿に帰って寝る。

 
4月29日
朝起きて窓の外を見ると目の前に宇和島城があり、昨日町中をうろうろしないでも良かった事実に気づき大ショックを受ける。気を取り直してすぐに宇和島城へ。愛媛県は現存の天守が2つもあって幸せな県だ。城の敷地内にある民芸資料館にちょっと立ち寄ると受付のサタケさん(仮名)が同じことを何度も繰り返す説明をしてくれて大変だった。

次は高知へ向かった。しばし城を忘れて観光モードに入る。途中白滝というところに立ち寄った。滝へ登っていく道の途中にあるお姫様の物語が転々と掲示してあって飽きなかった。その後は四万十川沿いのドライブを楽しむ。実際は道が狭く、その上何故か工事用車両がたくさん走っていて大変だった。それでも川原に降りて昼食をとったりこいのぼりを見たり結構楽しめました。

高知に入ると閉館時間も迫っていたのですぐ高知城見学。城で名物アイスクリンを食べる。とりたてておいしいわけではなかった。その後宿入りするとなんと三畳くらいしかない部屋だった。安けりゃいいってもんじゃないね。一旦落ち着いた後はライトアップを期待して再び高知城へ。どうもはるかかなたからビームを当てているようだった。

 
4月30日
城巡り4日目。なんとか天気ももっていたのだが今日は朝から雨。それでもめげずに山城である朝倉城に挑戦。雨対策フル装備で怪しまれつつも高知大学農業試験所に車を停めさせてもらい城探索。農業試験所の皆様、出勤時間に突然おしかけたにも関わらず親切に対応して頂きありがとうございました。

次は浦戸城へ。この城は大平洋の眺望を楽しむために予定に組み込んだのに、あいにくの天気で残念。雨はかろうじてやんだが展望はほとん楽しめなかった。晴れてたら良かったのに。

雨が上がった隙に岡豊城探索。敷地内にある歴史資料館が閉館日だったので駐車場が閉っていたけど、コーンを勝手にどかして中へ入る。中に入ると職員の人とばったり出会い改めて駐車許可を求めるとあっさり許してくれた。四国はいい人が多い。駐車場の電話からこの日の宿を香川県丸亀に確保し、丸亀へ向かう。

 
5月1日
5日目ともなるといいかげん疲れてくるが、懲りもせず早起きして行動開始。雨がぱらぱら降ったりやんだりするのが気になる。天霧城では環境破壊と史跡破壊を同時に目の当たりにし複雑な気分になる。次の勝賀城はその大きさと怪しさに感動するが、ひたすら山登りだったので疲れた。

山城が嫌になったわけでもないが次の高松城は平城で楽なのが嬉しかった。天守台では1人ぼーっとする謎のおじさんがいた。城近くで名物讃岐うどんを食べる。非常にうまかった。

高松から一気に海岸線沿いを徳島方面に向かう。次の目的地は引田城だが1日4つはやっぱり体にきつい。城址にたどり着く途中で道に迷って人気のない砂浜に出る。なかなか眺めが良く、偶然に感謝する。地元の人に改めて道を聞き、どうにか城探索を終える。

今日の城巡りを終え、ひたすら宿を目指す途中で国道沿いに「日本一の喫茶店」という看板を発見。何が日本一なのか非常に気になり、帰りには立ち寄ることを心に誓う。この日は徳島市に宿を確保。何となくアメリカンな雰囲気の道路とは裏腹に徳島は食事するのも苦労した。「ファミリーレストラン」とわざわざ看板に書いてある店に入って夕食をとったが、店の雰囲気がどうもいわゆるファミレスではなかった。おまけに味も最悪だった。さらに宿の受付のおっちゃんがいきなりテレクラを勧めてくる。言葉も関西風だし徳島は何かが違った。

この日の晩は、次の日どうするかで大いに悩んだ。疲労蓄積が激しいことと、ほぼ四国を一周し終えたことで予定を早めて帰ることまで検討したが、結局四国近辺の島にまで足をのばすことで話がまとまる。新境地がいきなり開けたので、旅も終わりに近づいたのに大いに盛り上がった。長旅には刺激が必要でしょう。

 
5月2日
新プランが決まったので急に元気になり、この日も朝一で行動開始した。一宮城徳島城を一気に見て淡路島へ向かう。島に渡る前に鳴門の渦潮見物をするがイメージしていた大渦潮を見ることはできなかった。どうも見る時によって違うようで、大きなものを見るには運も必要だそうだ。渦潮見物船にはNHKの腕章をつけたお姉さんが同乗し、なにやら録音していた。何度か目が合ったりしてインタビューされるんじゃないかと思ったのに何事もなかった。

淡路島では洲本城を見た。城址の客がこなさそうな売店におじいちゃんおばあちゃんがいたが、商売をしているのかひなたぼっこをしているのかよくわからなかった。とりあえず天気が良かったのでいい気分になった。近くの食堂で昼食を済ませた後、小豆島に宿を確保するため電話をかける。電話には威勢のいいお姉ちゃんが出てきて料金を尋ねると、「うーん、そうですねー、○○円でどうでしょう?」と言ってきた。このアバウトさが気に入り、ますます楽しくなってきた。

淡路島から再び四国に戻る。一度来た道を今度は逆に高松を目指す。途中で例の日本一の喫茶店「うずか」に立ち寄る。元博物館らしく、およそ喫茶店とは思えない作りで中は超高級西欧家具で埋められていた。結局何が日本一かはよくわからなかったが、確かに日本一の喫茶店のような気はした。

高松からは今回の城巡りを開始した時には全く予想していなかったフェリーに乗って小豆島へ向かった。2時間程で島に到着。宿を探すが道に迷う。街灯もなく本当に真っ暗な道をついでなのでドライブする。何が起きても楽しく感じる状態になっていた。

宿に到着すると先ほどの電話のお姉ちゃんがいた。次の日の城の所在地について尋ねると、小豆島について色々教えてくれ、ついつい話し込んでしまった。威勢のいいお姉ちゃんは自らを瀬戸の花嫁と称するとてもいい人だった。次の日は朝食も取らず発つと言うとおにぎりを作ってくれるというので大感謝。料理が自慢だそうなのでホテルニュー海風にはまた今度ゆっくり滞在したいものです。

 
5月3日
いよいよ最終日を迎えたが、小豆島という全くの未知の土地にいたので大興奮でした。約束のおにぎりを受け取り宿を出ると、ギネスブックにも載ったという世界最狭の土淵海峡を見た後に皇踏山城に向かう。数カ月前に山火事があったそうで焼け跡が生々しく残っていた。天気もよく、山頂で作ってもらったおにぎりを食べる。なんて気持ちのいい朝食なんだろう。

皇踏山城の後は海岸線を海沿いに走る。非常に気分がいい。小豆島はいいところだ。大坂城築城に使われる予定だった石をちょっと見た後に星ヶ城へ。星ヶ城なんて妙な名前だと思ったが城自体もなんとも奇妙だった。下調べ不足もあり小豆島の城はよくわからなかったが、眺望は楽しめた。ただし蜂が多くて怖かった。

海岸線沿いに島をほぼ一周し、大坂城用の別の巨石を見るとフェリーの時間が迫って来た。ゆとりをもって港に向かうと意外に混んでいて、危うく乗りそこなうところだった。幸せな気分で小豆島を後にすると後はひたすら高松空港を目指す。

空港に着き飛行機に乗った。フェリーで2時間もかけて渡った小豆島の上空を飛行機はあっと言う間に通過していった。飛行機はすごいなと思いつつ6泊7日に渡り21の城を見た四国城巡りツアーを終えた。

 
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