あしとくち、京王線沿線。


帝都がとれて 京王線 くけけ


幡ヶ谷


・Pita Bar
 
ピタ&ダイニングバー  
渋谷区幡ヶ谷2-2-7 03-5371-0210 無休
 
あれれなぜこんな奥まったところにこんなおしゃれなおみせが?とおもったら、帝京短大の通学路なのですね。どおりで、みせのまえを通るのがねぎをかついだおばさんでなく綺麗な女の子たちなわけだ。幡ヶ谷駅から新宿方向にちょっとあるいて、ひだりにまがってしばらくいったところにあります。みせのつくり(オープンカフェ式、けど昔の玄関跡が…)から、たぶんふつうの民家だったのをむりやりかいぞうしたのだねってわかるのだけど、ピタおいしい。ランチ安い。くすくすもある。ワインもしっかりそろえてる。めにうはもちろん黒板書き。うーん渋谷にあってもおかしくない……なにもの?と思ったら、ふくろやさん「サザビー」の元スタッフたちがつくったのだそう。でもくりかえすけど、なんでこんなところに?いきにくいぅ。くいぅ。まようじゃないか。


笹塚


・Chianti
・Chianti Due
・Chianti Quattre
・Chianti Nonno
 
イタリア料理  
渋谷区笹塚2-7-9 03-3379-6217(Chanti Due) 無休
 
六本木にある「キァンティ」とは別系統のみせ。最近本店のみせさきに張り紙がしてありますが、なにかもんくでもいわれたのでしょうか?よく繁殖してしまった(nonnoは「9」だからねえ)笹塚「キァンティ」、吉祥寺とか代々木公園とかにもあるんだけど、すごいのはぜえんぶおなじめにうとおなじあじだってこと。それが笹塚のまちのそれぞれ近い場所に4つもあるのです。でも、すのなかはちゃんと微妙にちがっていますよ。本店はイタリアの居酒屋風、Dueは木造の馬小屋風、むかし「シェルクラブ」をなのってたQuattreは大理石を使った近代風、Nonnoはトラットリア風。とくにおっとりした雰囲気のDueはけっこうはやっていて、もうちょっと景気が良かった頃はぎょうれつでした。えさをとるためにぎょうれつをつくるほど日本にはしぜんがないのですね?おあじのほうだけど、パスタはおおざらでだすのでちょいとおおあじ。けどここのさらだのドレッシングは絶品。ぜったいとらなきゃです。かくしあじは味噌であるとみましたがどうでしょうか。あとイカスミのリゾットなども美味。ワインも料理もどっちかっていうとやすいほうなので、きがるにいくとよいでしょう。
・Buon Appetito Papa
 
イタリア料理(パスタ)  
渋谷区笹塚1-47-2 京王コーポラス2F 03-3466-2254 無休
 
笹塚駅めの前のこのおみせ。スパゲッティとピザだけだから、いたりややさんというにはつらかったのですよ。けんたのうえだしね。それでも、中においてあるトマト缶やオリーブオイル、野菜なんかがそれらしいふんいきをつくってました。そんなふうに前はふぁみれすのようなかんじだったのだけど、さいきんとってもおいしくなってしまいました。表看板のやさしそうなマンガチックな(アンパンマンの博士みたいな)コックさんは電撃解雇されたようです。かわってすごく立派なエンブレムが登場してます。なにがあったのでしょう。さとったのでしょうか。日替わりワインがとってもすばらしくって、原価2000円のを2200円でだしてたりする良心のおみせです。それをまたぐらすでもうる。パスタとあわせようのないめちゃ高級いたりやわいんが意味なくおいてあるのもおかしくてよし。でもここのめだまはなんといっても生パスタ、そこらへんの乾麺つかってるとことはわけがちがいます。むっちりとしたはごたえ、しっかりとしたこし。せくしーですねえ最高。ぜひあなたも。ただペペロンチーノがラ王あじだったのはいただけませんでしたよ。なまぱすたにあじのもと、五文字だからっていっしょにしないでほしいのです。
・Min Min  
中国料理(杭州)  
渋谷区笹塚1-55-1 笹塚駅高架下 03-3378-9781 無休
 
「王民口未」と書きます(これで2文字)。ねっとじゃむり。もうすこしかんがえてよ?ってそっちがむりだね…笹塚駅改札を出てそのままひたすらまっすぐ。ろってりあをてんないでいいからつっきったとこにあるこのおみせ、圧倒的に安いのです。いや、おかねをあまりとらないからといってちーちーとよろこぶほどわたくしはまがぬけているわけではありませんよ。そう、ちゃんとシェフは中国の方(でもオーナーさんは日本人らしい)で、あじのほうはもう保証つき。小龍包は冷凍だけどね…。杭州料理がなんたるかあまりとりにはわからないけど、どっちかっていうとニンニクをきかせたあっさり目の味なのではないかな。内装もとっても綺麗で、なんだかおしゃれなかんじ。つがいででかけるにはとってもべんり、重宝してます。
・百年名店 老大房
 
中国料理  
渋谷区笹塚2-4-1 パールハイツ笹塚1F 03-5350-3099 無休
 
ちゅうかりょうり、って名乗るおみせはどこにでもあるわけです。そこではちゃーはんとからーめんとかぎょーざとかまーぼとか、まあおなじみのものが出てくるわけですが、あんまり中国をかんじなくてこまるわけです。みせのおやじさんがスポーツ新聞よんでたりして。だから最近では「中国料理」を名乗るみせがふえたのだけど、じっさいはただ名前をかえただけのところもおおくて、とりはまようのです。
この「老大房」も、みせのばしょ、みせのみてくれ、100%そんなてきとうなおみせにみえます。甲州街道と中野通りの交差点そばにあるのですが、わたくしもいきたくてはいったというよりは、強いかぜにあおられてたたきつけられたのがここ、というかんじで訪れたのでした。ないそうもばっちり、場末のうれないりょうりやさんみたい。なぜならここは昔ほんとうに場末のパブだったところなのです。
しかし…でてくるごはんのすばらしいこと!!なにをつついてもおいしい。ここの料理人さんはなんだかわけありそうな初老の中国の方で(スタッフもみなさん本場の方のようですが)、そのうでにはものすごいものがあります。文句無し。中国料理やさんのラーメンがおいしいことはまれだとおもうのですが、ここの老大麺は美味。牛肉の餅米包みなど、とろけるおにくがことばもでないくらい最高。わたくし、杭州料理もなんだかわからないのですが、蘇州ってのも…ポイントは油づかいの巧みさかな?なんでも本店は上海にあるのだとか?それでいて、ひとり2000円ちょいでおなかいっぱい。ぜひみなさんあしをはこんでみてください。
でも、もういちどいわせてね?前の安いおやじパブの内装をなんとかして。わたくしたちのすは地面にかるくあなをほるだけですが、はとさんたちは木の枝でつくる。いきものそれぞれ、ふさわしいすというものがあるはずなのですよ。
・いりきや
 
ダイニングバー  
渋谷区笹塚2-12-1ダイワビル2F 03-3376-7574
 
笹塚駅をでて甲州街道をわたると、「十号通り商店街」。なんだかいいかんじの商店街で、魚屋さんや八百屋さんやお寿司やさんが(むかしは電気屋さんも)2軒づつあったりしてちなまぐさいのがまたたのしいストリート。
そんな商店街のいりぐちのビルの2階にあるのがこの「いりきや」です。その日のおいしいえさを黒板に書いて通りにだしてあるのですぐわかります。あめのひはビニールをかぶせてたりしてなみだぐましいのよ。しかしてこのおみせはかなりしっかりした西洋のみやさんで、ビールったらスーパードラ♂じゃなく、だまってギネスっていうようなかんじの気合いの入りよう。笹塚にあるのがもったいない、っていうかばちがいなような?名物ビッグサモサがおいしい。おりょうりどれも、おさけをのむだけでなく、ここでその日のえさをとろうとかんがえてもいいくらいのクオリティがあります。おみせのふんいきも、よくわかんないアジアみやげがかざってあったりして、かなりいいかんじ。つぼは♀で飲む金があるんならここでのみましょうね。
・ベルデューラ/Verdura
洋食(シチュー)
渋谷区笹塚1-28-7 第1レアヒビル1F 03-5453-2970 水曜休
とけるにく。それはあまい夢。かたまりのやわらかいにくが、するするとのどをとおりぬける、そのときわたくしのあたまの中は真っ白になってかがやきます。そんなかがやきをてにいれたくて、おなべににくをほうりこんでコトコトにこんでみる。でも、とても長い時間かきまぜたりじっと待ったりしているうちに、ついしくじってねむりこけてしまって、まっくろな炭ばかりをつくってしまうのですね。ざんねん。

 そんな手間のかかるやわらかおにくを、そしてエキスのしっかりとけ込んだシチューを、思いきり味わえるこのお店。笹塚駅を南にでて、京王線に沿った道を代田橋方面にちょっとあるくと、おろかにも見おとさなければたどりつきます。こぢんまりしたたたずまいをまもっているのは、オーナー夫妻。ご主人がねむりこけずにじっくり煮込んだ数々のシチューは、ブーケガルニと赤ワインの香りがとろける牛肉をつつみこんで、まさに絶品。たいへんな分だけすこうし値段がはるけど、ちょっといい日にはワインとシチューでちょっといい気分になってみるのもよいのではないでしょうか。真っ白なあたまで。


明大前


・一番
 
広島風お好焼  
世田谷区松原5-?  
ごはんをたべるなら、おなかいっぱいにつめこみたい。そうおもうことが、とりにだってあります。そんなとき、まよわずここにつちばしをつっこむ。すると、わたくしのいぶくろはしあわせとおこのみやきでみたされるのです。明大前駅からガードをくぐって線路沿いに八王子がわ、明大和泉校舎のわかどりたちがつどうこのおみせでは、広島風のお好み焼きにいれるそばをいくらでもふやせます。おもわずたっぷりたのんでしまい、はらがぴちぴちにふくらんでしまうこともしばしば。しぶいかおのご主人がみごとなへらさばきでうみだしてゆくおいしくておおきなえさは、たべてもたべてもへらないような気がして、こころまでいっぱいになるのです。
・山猫珈琲店
 
カフェ  
世田谷区松原2-28-11 03-3322-6522
   
わたくしはちいさなころからかえるを愛してきましたが、ここのオーナーはコーヒーとジャズを愛してきました。それがこうじて、明大前駅近くの線路沿い、お好み焼き「一番」のさきにちいさなすをつくってしまったのです。そのすのなかにはいつもいいかおりといいおんがくがみちていて、とてもここちがよく、ついなごんでしまいます。わざありのコーヒー、豆はつつくだけではなくおゆにといてもおいしいのですねえ。オーナーは、じぶんでロースト、ブレンドしていて、豆の小売りもしているのですが、そんな豆だけを買おうとするとかなしそうなかおをするとききます。自分のひながすだってしまうような気がするのでしょうか。わたくしはこのオーナーのこと、いいなっておもいます。愛するものをあつかっているだけで、いきてゆけるのですから。かえるばかりうっていては、いきてゆけないのですから。

下高井戸

・Great India
 
インド料理  
杉並区赤堤5-26 ? 無休か?
 
もともととりといういきものは北極星をみてみちを決めるいきものです。だから、ほしのないひるまなんてつらいんですよね。おぶおぶとたよりないあしどりで、ぐるぐると街のなかをまわってしまったりします。でも、ある日いいことにきがつきました。目的地をきめるからつかないんだ、って。あてなくぺとぺととあるいてゆけば、きっとどこかにつくんだ、って。そうやって、おりたことのない下高井戸にゆきました。日大通りというのがあるから、よし道だってかんじでどんどんあるきました。ひたすらまっすぐです。不安になってきます。よくわからない畑とか沼地とかに出ちゃったらどうしよう、かえれないね?そんなときにわたくしのまえに現れたのがこのお店でした。本店は六本木なんだそうですが、いきなり支店が下高井戸っていうのはすごくふしぎですよ。
まあそれはよいとして、場所的にたぶん地代ははんぱじゃなく安いんでしょう、えさ代もすんごくやすいんです。何食べても安い。それでいて標準的なクォリティはクリアしてます。むかしはうれないラーメン屋か焼き肉屋だったとおもわれる広めの店内には、あまり客の姿がありません。だいじょうぶかな?駅からちょっとはなれてて行きにくいけど、なんだか応援してあげたいものですよ。結局その日はそこが目的地になったんですから。よくかんがえれば道はいっぽんまっすぐ、わたくしはかえるのにしっぱいしたけれど、北極星をつかわないいきものにはかんたんな道すじだとおもいます。

桜上水

・Zucchero  
イタリア料理(トラットリア)  
杉並区下高井戸1-20-5 03-3325-1143 月曜休
 
佐藤、さとう、シュガー、ズッチェロ(イタリア語)。うふぅ、シェフ、おちゃめさんですね?たまにはおめかしして、おいしいえさをたべたいものです。でも、あんまりかたくるしいところでは、鳴き声のひとつもあげられません。だったら、桜上水の駅から商店街の一本よこのみちを甲州街道のほうにあるいて、このズッチェロにいってみましょう。テーブルが4、5つしかないほんとうにこぢんまりしたおみせで、そのぶんあったかいかんじ。佐藤シェフがひとりでつくるそのごはんは、びっくりするほどおいしいのです。パスタはもちろん、本格的なあらゆる皿に職人のわざを感じられてそれはもう。とくにランチでは、たった1200円でデザートまでついてきますよ。でもね、おすにはこのおかし、めすにはこのおかし、ってきめないで?そのときの状態でおすになったりめすになったりする、おさかなさんたちがいるんですよ。彼らがきてしまったらどうするんですか?
・Space Cafe Banff
カフェレストラン
世田谷区八幡山3-34-13 フォーマルハウト2F 03-3302-8008 無休
わたくしはときどき、海をおもいだします。いろいろとけたあの広い海は、たぶんふるさとです。しおからい水に、たまにはとっぷりとつかりたい、とっぷりと。そして忘れたい。夕方から雨がふる日なんか、そんなかんじです。でもほんとうの海はくさい。羽毛になにかからまってとってもいや。そんなわけで、今回はちいずの海でがまんしましょう。いつもは公園のベンチのまわりにころがっているパンくずを、とっぷりとちいず海につけていただく「フォンデュ」。しあわせのたべものです。  それをとっても安く出すのが、ここ「バンフ」です。2人前で、1200円。ほのおにつつまれた黄色い海が、パンくずと一緒にあらわれます。わが身をからあげにしないように気をつけながら、一心不乱についばみましょう。量とねだんにそぐわない味に、こころはおとうふのように広がってゆくのですよ。そのほかのごはんも、軽めのラインナップだけどだいたいおいしいようです。入口ちかくには、たまご5000個でも買えないような高いワインがならんでいますが、それにあう料理はないかも。
 ふと、まわりをみわたすと、自然とは正反対の無機質な空間が。そう、フォンデュばかりがウリではないのですね。「スペースカフェ」を名乗るだけあって、打ちっぱなしコンクリと鉄とガラスでできた内装はとっても近未来。というかそっちのほうがウリですたぶん。とくにイスにはこだわりがあるようです。心なごむ自然はないけど、このうつくしい世界は、都会にいきるつがいにぴったり、愛をはぐくめることでしょう。けどころぶといたそう…
 ちなみに「バンフ」は上北沢にもあるのですが、そちらは「スペース」じゃないみたいです。

千歳烏山

・ドルチェ パッツォ/Dolce Pazzo
イタリア料理
世田谷区南烏山4-12-4 2F 03-3307-1515 無休
北極星をめざして飛んでいたのです。そしたらその星は北極星ではなかったようで、わたくしは見ず知らずの場所にはこばれてしまいました。わたくしにはよくあることなのですが、まちで日本ではみかけないはずのいきものさんをみることがあるのは、そういった訳にちがいありません。この「ドルチェ パッツォ」のシェフもはるばるイタリアからきた方だそうです。どの星とまちがえたのでしょうね。
 いきものはつよいもので、どこにはこばれても、自分がむかしいたばしょのえさのとりかたやあじわいかたをわすれずにいたりします。そんなわけであじわうことのできる遠いばしょのえさは、ものめずらしくもあり美しいものです。特に、イタリアを名乗るにせのいきものが「泡」の時代にものすごく繁殖してこまったものでしたが、やはり本場の味は違うものなのです。ベーコンではなく、パンツェッタ(塩漬け豚肉)をつかうとか。もちろん、ワインは充実。いや、それはお金をつかえばどうとでもなるものかもしれませんよ。けど、肝心なのは、羽のやすまるねだんでホンモノだということ。そして、めだたないところにあるということ。
 駅の北口からでて、甲州街道にむかう広い石畳のみちをふみしめましょう。見上げれば、店はそこにあります。北極星がどの星か知っているなら、まようことはないとおもいますよ。

調布

・Cafe Buns
カフェ&レストラン
調布市布田1-45-6 0424-87-1735
調布駅をまちがえて東口、しかも北のほうからでてしまうと、パルコにはもうたどりつけません。がんばればできるんだろうけど、重心のかたむいたいきものにはむりなのです。だから目の前の道をすすむしかない。電器屋さんからおいなりさんを右目にまっすぐいくと、アメリカ風の外観のレストランが目に入ってきます。みちにまよっておなかをすかせていたところです、入ってみることにしましょう。
 テーブルも木、ゆかも木。森の生活になれたわたくしにはちょうどよいあなぐらです。うみのむこうの雰囲気が、うまく出てます。えさも、ハンバーグやグラタンていうような、アメリカな感じなんですね。それで、そこそこおいしい。お酒もおいてあります。それなりにかっこうのつくお店は調布にはあんまりないから、重宝なものです。
でもね、2人用のテーブルがあまりにもすくなくて、かんたんに相席になってしまうのがこまりもの。かたほうがつがいでかたほうがおやこだったりすると、なんてゆうかきまりがわるいわけで。あと、夜がはやいのもちょっとこまる。夜行性のいきものって、けっこうおおいとおもうんです。


[京王線][下北沢] [しぶや][新宿] [そのほか][閉店くん]


あしとくち・あし/ あしとくち出発地点/ おたから/ とっぷ


by
Chipie1975@aol.com
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