「関川 浩一外野手」メモ


 関川 浩一外野手 (30歳 桐蔭学園−阪神・90年ドラフト2位−中日98年)


関川選手は東京都出身。小、中とも調布市で名門・調布リトルでは川又選手(元ドラ) の後輩に当たる。
神奈川・桐蔭学園時代は高1の時に甲子園出場。
駒大では東都リーグ2季連続ベストナイン。日米大学野球にも出場。
グッドウィルゲームスには全日本の代表として選ばれた。

そして90年ドラフト2位で阪神に入団。
この年の中日のドラフト2位が矢野捕手 (東北福祉大)、読売のドラフト2位がトレードで中日に入団した吉原捕手(川崎 製鉄水島)ということで何となく不思議な縁を感じます。
当時から「打てる捕手」という触れ込みでの入団だった。。。

ルーキーの年は後半に1軍入りし、7月31日の読売戦で香田投手からプロ入り 初安打。この年10試合と出場機会は少なかったが、28打数8安打打率.286と 打撃センスの片鱗を見せ、2年目以降に期待を持たせるルーキーイヤーだった。

期待の2年目、、、代打中心で出場機会が増えたが打てない。。。
打撃センスを買われていい場面でも起用されたがきまってブレーキ役に。
31試合に出場も43打数5安打打率.116と本人にとって想像できないような 低打率で、守備面も加えてプロの壁にあたってしまっていた。

勝負の3年目。持ち前の打撃が爆発!
山田から正妻の座を奪い89試合に出場し、打率.279は「打てる捕手」としての 十分なアピールし、翌年は初の3ケタ出場(103試合)で打率.263と正捕手の 立場を着々と固めていった。。。

5年目、、、関川にとって転機のシーズンとなる。
バッティングの成長に比べて、キャッチャーとしての守備は今一つ。
だったら「足と肩を生かして外野をやったらどうか?」という話がオールスター前に 上がった。
この年は初の規定打席に到達し、打率.295、翌年も打率.314を マークしたが関川本人の気持ちは煮え切らない。。。

「シーズン前のキャンプでは捕手一本ということになってるのに、オールスター前に なるときまって外野手の話が出る。」
「優勝争いがしたい!」
本人の気持ちの中でほかの球団でプレーをしたいという気持ちが強くなっていた。

7年目もきっちり打率.306を残した後、関川の希望はついに叶った。
大豊、矢野⇔久慈、関川の2対2の大型トレードで中日への移籍だった。
関川本人の気持ちは蘇った!
昨シーズン関川は阪神時代には見られなかったようなガッツマンぶりを発揮。
3番を中心としてほぼフル出場し、チームNo,1の打率.295 1ホーマー 36打点 15盗塁と活躍。
その活躍もさることながらヘッドスライディングや気持ちがにじみ出る 守備、走塁でチームのモチベーションをどれだけ上げたことか・・・

「優勝したい!」その一心が今年の大活躍にも表れている。
昨秋に遊離軟骨の除去手術を受け、出遅れを余儀なくされ、梅雨時の今もヒジが 痛まないわけはない。しかし本人は弱音を吐かない。

今年の対阪神戦−楽勝の展開を前田、正津が打たれ大接戦に・・・
その時ベンチ裏でシュンとしていてた前田、正津に「おい、落ち込んでないでベンチ で応援しろ」と怒鳴りつけた。
「腕の1本や2本が折れたって、優勝には代えられないよ」
そんな熱い心が右ひじの痛みさえも忘れさせるのだろう。

(6月30日 中日スポーツより抜粋)

今シーズンの関川の活躍はみなさんもご存知のとおりです。
3割を軽く超える打率をマークし、チームの中心として、ドラのつなぐ打線を引っ張る。
関川の気持ちの溢れるプレーを見てると、たとえ凡打に終わっても責められない。。。
求めていた野球をやれる場所を得た喜び、、、が関川の気持ちをかきたてるの だろうか。
今年の秋に優勝したとき、ドラファンとして関川の笑顔がいちばん見たい。。。


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