ニュースレター
1999.1
新年明けましておめでとうございます。
新しい年、新しい出発これからがんばらなくちゃ...。よくまわりにいわれ ました。しかしタイで「がんばって」というと、たぶんみんなピンとこないと思 います。今年も<守ろう地球>まだがんばるより、ぼんやりと、25年前に友達が 作った「人間働く価値観何でしょう」という内容のミミズの歌を聞いていたら、 急に昔のことを考えました。
この前タイで、日本にいっしょに留学して医学部を卒業した友達にひさしぶり に会いました。タイで一度医者になりました。急に、一緒に農家をやりませんか とさそわれました。いまはエリートやめて、医者やめて、サラリーマンやめて、 田舎に戻って農家になっています。私よくかれに聞きました。町にいるときエリ ートになるためにたくさん頭を使って勉強しなければなりません。将来のために たくさん働かなければなりません。自分のため人のために家族のために将来のた めに一日中働く。
アジア人と西洋人の価値観ちょっと違うところがあります。とくに日本人と中 国人は一生まで働くことが美しいことと思われます。でも体を動かしていればあ まり余分のことは考えなくてもいいので、楽な生き方かもしれません。
この前朝日新聞の記事ににいいことが書いてありました。いまの若い世代の日 本人を調査しました。その結果「仕事以外に好きなことがやりたい」考え方が出 てきました。私たちの世代は仕事第一でした。家族のために将来のために犠牲に なりました。「昇進を求めてがむしゃらに働くより今という時間を楽しみたい、 せつな的ともいわれる若い世代の生き方は視点を変えれば豊かさそのものです。 」この記事を読んで心の中で働く価値観がすこしずつかわります。
一方日本では商売仲間なかなかたいへんらしい。なにか新しい商売始めないと いけない。もうからなくてもいいから人のために働きたい。最初聞いたらとても いいことだと思いました。よく考えると私も逆に言いたかった。働きたいのだっ たらもっといいことでもうけて、それで人のために働いたほうがいいと思います 。私の友達は生きるために働くほうが多いようです。最初はみんな、もうからな くてもいい、社会のために貢献したいと思います。しかし実際の日本の社会の中 でなにか始めると、とにかく高い経費がかかります。経済的に支えるために、ひ とりでがんばらなければなりません。結局、もうからなくても人のために働くの は限界があります。生きて行くためにだんだん意識が変わって人もいます。意識 は変わらなくても体が壊れてしまう人もいます。自分が成り立たないと人のため にできるわけもないし、どうも日本人の働き方に対しての価値観は私にとってか なり差があります。
今自然食品といいますが、タイで20年前いなかで暮らしたころ、村びとは山に 入れば目の前にたくさん食べ物があり、薬草や木の若葉など自分で取って食べる とお金はかからないし基本のものしか食べない。それが自然食でした。健康ブー ム、自然食ブーム時代になって現代の人と昔の人の考え方の差があります。今は 健康のためにお金をかけたものが自然食と思っている人もいます。一方自然食は 高いのでなかなか財布がきびしい人もいます。バブルの後は自然食経営もきびし くなりました。日本だけではなくでほかの国も、自然食経営のやり方すこしづつ 考え方が変わりました。
たまたま知っているオーストラリアのおばあさんがいます。山の中で暮らして 週に3日しか働かない人もいます。天然酵母のパンを焼いて、手作りのハーブ^や 化粧品などフリーマーケットで売って生活しています。経費もかからないし、大 量生産の意識もないし、食べていければいいとのんびりしたおばあさんです。余 分に働かなくても食べて行ける。理想的な考えしながらシンプルな生活していま す。
友達作曲のミミズの歌を聞くと、庭の小さい畑のミミズが目に届きます。ミミ ズはよく働くと思っても、よく観察するとそうではありません。ミミズは体が動 くだけだと思います。考えることもないし、将来のためにたくわえることもない し、かっこわるいし、社会の中でえらくもない。でも一生懸命体を動かして土を たがやして、いい堆肥をつくって植物のために、われわれのために動いてくれま す。ミミズを見ると一生まで余分に働くより、何も考えず動くので、うらやまし い動物だと思います。たまに人間もミミズのことを学ぶことも必要だと思います 。人間いくらえらい発明をしたり、りっぱなものを作ったり開発したりしても、 最後は動物の一種です。たまに野生にもどると働くよさがわかるかも知れません 。
ミミズの歌
畑の横で酒をのんで
なにも考えずぼんやり空を見上げる
畑の中じゃミミズがかわりに働いてくれる
まっくろ土ではミミズも黒い
悲しい土ではミミズも悲しい
おれたち百姓あしたのことより今日のご飯があればよい
作物はおれたちの命
ミミズのように暮らせば人生楽だ
神崎ソラダー
ニーム(続き)
【化合物】
インドセンダン(ニーム)の苦みの成分はテトラノールトリテルペノイドであ る。アザディラクチン、メリアントリール、サラニンが害虫の成長・食欲阻害能 力も持っている。新鮮な実から分離されたリモノイド、ディアセルアザディラク チノールはアザディラクチン同様の効果を持つ。メリアントリールとサラニンは 結晶で分離され、構造決定された。アザディラクチンは結晶分離されたが、化学 構造はまだ不明である。