とある訃報(1999/09/09)




昨日、私のもとに訃報が届きました。
私のよく知る人でした。
その人はあろうことか、自らその生命を絶ってしまったのです。
数日前まで普通に顔を合わせていたというのに、
突然私の前からその姿を消してしまいました。

最初にその知らせを聞いたとき、悪い冗談としか思えませんでした。
やがてそれが真実だとわかっても、私の中には
「何故?」「どうして?」という言葉しか浮かんできませんでした。

何を思い悩んでいたのか、何故そのような決断をせざるを得なかったのか、
今となっては誰にもわかりません。
本人のみが知ることであり、すなわち永遠の謎となってしまったのです。

「何も死ぬことはなかったのに」
「自殺するのは弱い人間だ」
テレビなどでこのようなニュースが報道されるたびに聞かれる言葉です。
私もそう思っていました。死ぬ気になれば何でもできるだろうって。
しかしそれには「本人の心情」という肝心なものが欠けているのです。
自らの人生に自らの手で幕を引くことを選んだのは本人であり、
それは本人の望む結果となりました。
その結論に至るまでにいかなる過程があったのか、
これを理解することは誰にもできないのです。

私はその人が「弱い人間」であったとは思いません。
自分の心情に従い、勇気ある決断をしたのだと思います。
いや、思いたいです。
しかし今、敢えてこの言葉を言いたいのです。

「何も死ぬことはなかったのに」

その人の記憶は私の胸の中に一生刻まれることでしょう。
私はその人の分も一所懸命に生きていこうと思います。

そして・・・
皆さんも、生きてください。
自ら生命を絶つ、という人生最期の決断を責めることは私にはできません。
しかし、それによって多くの人が悲しむのであるということを
もう一度考えてみてください。
もう二度と逢うことはできなくなってしまうのです。
ともに笑い、泣き、悲しむこともできないのです。

支離滅裂なことを書いているかもしれません。
でも、どうしても書き記しておきたくて、
ここに残すことにしました。

28年間のその生涯に捧ぐ。


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