美深トロッコ王国入国体験(2000/05/22)




ご覧いただいています通り、このページでは廃線跡の写真を数多く掲載しています。放棄されたかつての鉄路という寂れた雰囲気が郷愁をそそる(ちょっと大げさ)のですが、廃線跡というとすべてがそのような状態におかれているわけではありません。
この黄金週間に、旧美幸線(宗谷本線美深−仁宇布)の路線跡を利用してトロッコを運行している「トロッコ王国」へ行ってきましたので、その紹介をします。


旧美幸線の終点、そしてトロッコの起点である仁宇布駅跡

軌道自転車。こんなやつです。

線路がうねってます。でもちゃんと走れます。

本来の終点である高広の滝パーキング付近。
1.場所
国道40号線を名寄から稚内へ向かって走り、美深町内で道道49号線を右折します。約15kmほど走ると右手に高広の滝パーキングという休憩施設が見えます。そこからさらに約5km、最初の信号を左折したところが旧美幸線仁宇布駅跡地、そしてトロッコ王国の入り口です。

2.入国審査!
駅跡の横にある建物で入国審査をします。審査には(乗車)1回\500の手数料がかかります。7回(期限1ヶ月:\3,000)〜100回(期限5年:\30,000)の回数券もあります。
入国審査の際、住所・氏名等を記入しますが、これは万一の場合の傷害保険加入用紙を兼ねているそうなので正確に記入しましょう。
私が行ったのは5月5日で、この日はトロッコ1台での運行で待ち時間も10分程度でしたが、前日の5月4日には100人以上もの人が訪れ、2台でフル稼働状態だったそうです。

3.軌道自転車に乗る!
入国審査が済めば、いよいよ乗車。ここまで「トロッコ」と書いてきましたが、乗るのは「軌道自転車」と呼ばれる保線用の乗り物です。「自転車」というその名の通りペダルをこいで線路の上を走るようになっています。
ただし、トロッコ王国の軌道自転車には最高出力7馬力のエンジンが取り付けてありますのでペダルを踏まなくても走ることができます。
ここでエンジンの操作や終点での転回方法などの説明を受けたら出発進行!

4.走る!
ハンドルに取り付けてあるスロットルレバーを慎重に操作し、少しずつスピードを上げていきます。制限速度は20km/hとされていますが、吹きさらしということもあって結構速く感じます。安全のため、そしてトロッコを楽しむためにもゆっくり走りましょう。
途中何カ所かの踏切、鉄橋を越え、軌道自転車は快調に森の中を走っていきます。

5.戻る!
転回所が近づいたらスピードダウン。停止標識に合わせて止まり、エンジンを停止します。転回の際には車両下部に取り付けてあるジャッキを立てて方向転換します。女性一人ではちょっと重いかもしれません。
あいにく全線の除雪が済んでおらず、今回は起点から約2kmのところで折り返しとなりましたが、本来ならば高広の滝パーキング付近までの約5kmの走行が楽しめるとのことです。

6.再び走る!
今走ってきた線路を戻ります。エンジンでずっと走っていてもつまらないので、「自転車」の本領を発揮して足でペダルをこいでみることにしました。
・・・が、これがほとんど進まないんです(笑)。車体が重いのでギヤ比を低めにしていることと車輪が小さいこともあり、どんなにペダルを踏んでも速度は平地のママチャリ以下。「懸命」にペダルを踏むより、エンジンに頼って走る方が「賢明」でしょう。

7.無事帰還!
わざわざ「無事」って書くような危ないことは何もありませんが、起点へ戻ってくれば終了です。次の方と交代します。

本文中にあるとおり今回は全線を走行することができませんでしたが、線路上を走るという普通なら絶対に不可能な体験ができるという点では私のような「廃鉄」趣味以外の方でも楽しめると思います。
このトロッコ王国が末永く運営されること、そして他の廃線跡でもこのような有効活用の動きが広がることを願いたいです。

今度は全線走行できる時期に再度訪れてみたいです。
皆さんもこの夏の旅程に組み込んでみてはいかがでしょう?

#詳しくは「トロッコ王国美深の会」Webページをご覧ください。
http://www.d4.dion.ne.jp/~wancoco/


ホームページへ戻ります 写真館です 私の戯れ言です 「C級北海道の旅」です リンクです 一応プロフィールです おやくそくです ゲストブックです


This page hosted by Get your own Free Home Page
1