うちの母は「標準語がうまいので東京人とまちがえられる」らしい.
うちの母もそれを豪語している.
私が高校1年生の時,東京へ友達と勉強に(?)行ったことがある.そのとき,私は薬の用法を間違えて病院に運ばれたのだが,母が驚いて上京してきてくれた.病院の受付で電話を借りて,母が田舎に状況を話しているのをきいて,受付の女性が,母に
「沖縄の方ですか?」
と聞いたらしい.母は,自分が色が黒いから沖縄だと間違えられたと主張した.しかし,それ以降,東京の看護婦さんと,流ちょうな標準語を駆使しているはずの母は意志の疎通ができず,「東京の人は冷たい」という結論に彼女は達した.
単語そのものが違うのに,それに,「です」とか,つけただけではあかんちゅうねん...(しかも,ほんとは「です」ではなくて「ですろう」と言っていた.)
大学に行ってしばらく標準語になれてしまった後,帰省して油断して標準語のイントネーションになってしまい,母に
「あんた,変なことばになっちゅう」
と,よくしかられたものだ.