レズビアンにまつわる映画レビュー。 |
バウンド(BOUND) 監督 /アメリカ(1996) 溢れ出るエロティシズム。兄弟の監督はこれがハリウッドのデビュー作だそうですが(!)、彼らが好きだというフィルム・ノワール御三家の影響は感じます。死体を隠してなにげなく振る舞う場面、共犯という意味ではヒッチコックの「ロープ」のようだし。モノトーンの室内にアップで写る血の浅黒さ。ほとんどが室内での撮影ですが、その小さな空間で、クローズアップやスローモーション、話のねじれ具合も巧みで、見せ場をよく考えています。 些細な事柄ですが、喫煙シーンが非常に少ないあたりは嫌煙者の多い大国ならでは、という感じです。場を持たせるために、例えば実際に喫煙者の多いフランス映画や、その影響も感じられる某香港の人気監督の作品にありがちですが、この作品にはその必要がなかった。 ひとつだけ問題点をあげるとすれば、二人があまりにレズビアンのステレオタイプであるということでしょうか。(水準高いのはやはり映画か?^_^;)フェム(女役)&ブッチ(男役)というところが(あのジーナのパンツ(=JOCKEY?)姿はないでしょう!)。 二人の絡みの場面ではカメラの動きもいい感じでしたし、その見た目=役割というのを逆手にとった監督の策略であったのかも! ギャングの情婦を演じたジェニファー・ティリーの格好はキャムプです。声がまたポキポキ折れそうで(?)セクシーです。 ジーナのほうは、顔そのものがヒワイです。「ショウ・ガールズ」って観てないんだけど、いつもそれを引き合いにだされてて可哀想。でも、今度からは二人とも「バウンドの…」っていうふうに言われると思います。 <ひろいよみ>
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