herstory　

●80年代初期まで
いわゆるレズバーは赤坂、六本木方面に数軒あったらしい。
新宿では男装の店がホステス（ホスト）をするというバーが主流であったが、「祭」で週１度、ゲイ雑誌の元祖“薔薇族”の編集長・伊藤文学氏の粋な計らいにより、女性オンリーの日がはじまった。この店は氏の経営する喫茶店で、高価なバーなどに出かけられない娘たちの社交場になっていった。

●80年代中期
元々赤線地帯であった、新宿２丁目にもバーが点在するようになる（マーズ、リボンヌ、サニー等）。
マーズ…当時発行された別冊宝島「女を愛する女たち」にも紹介されその後しばらくの間は“登竜門”的な店となり今につながる。
リボンヌ…カウンターのみの可愛いらしい店で、ママもフェミニン。ここでカップルになっていった女性たちも多かった。残念ながら今はない。
サニー…レズバーの老舗。またカウンターのみの店だが、サバサバしたママが個性的。カラオケも常備してあり、常連が集う店でもある。
たまご家…多角経営の手腕を誇るオーナーは他に数軒、バーを開店させていく。今開いているのは、TAMAGO BAR、HUG、Hanakoなどなど、それぞれ異なる面もちを持った店ばかり。ボーイッシュな店員が主流で常連が集う。
KINSWOMYN…93年からは初のショットバーがオープン。価格大破壊が見事的中、大ブレイクとなる。これをきっかけにそれまでのバーも価格を下げざるを得なくなってしまった。低年齢層の客もますます増えていく一方で、居所を求める人々はより居心地のよい、自分の店を見つけていく。

パーティー

マコ…老舗バーでやっていたものの、雰囲気が静かでやがて終わる。 パーティーは同ビルのロック系今で言うクラブNEW SAZAEにて「日御子」〜92？の時代となる。90年代に入る前にALIS（ダンスレッスン場のような会場）でもパーティーは企画されていった。同時に、全く新宿２丁目とは違う方面からもBLUE XXというパーティーが短期間ではあったが当時最先端なクラブGOLDで著名なゲストを迎え行われた。
そして「モナリサ」誕生（於、赤坂deep）。 このパーティーは会場、コンセプトを変え今まで続いている唯一の女性イベントである。93年から98年までの５年間は、レズビアン・アートの世界の先駆け溝口氏が主催するサロンポジティブなどが形成されていった。
またこの間、個人単位のパーティーも見受けられた。 イベント会社が企画ノリのサージ・アップ、R&B、ヒップホップ等選曲にこだわったJADEなど（96-5）。