weird story 


数十匹の蛇と同棲し怪死を遂げた“蛇姫”の性生活

この怪しい文は「夫婦生活」昭和25年8月号/変態性慾大特集に掲載されたもので、時代錯誤の、甚だ偏見に満ちた話です。適当に分かりやすくまとめて紹介します。

 銀座のキャバレーで、スネーク・ダンスと名付けられたダンスはルンバで幕を開けた。そのムチにも見えた蛇が、薄いベールをまとった小夜レイ子(26)の白い肌に絡みつき、男装の相手役、紅トミ(24)は勝利の喜びに妖笑し最高潮へ。フィナーレの楽曲に観客は沸き立った。
 しかし、この人気のあったダンサー小夜レイ子はその後ステージに立っている最中倒れ緊急入院、数カ月後怪死を遂げた。 奇怪な噂は広まった。
 相手役の紅トミと小夜レイ子は江戸川区小岩で同棲、自室には芸を仕込んだ十数匹の蛇を放し飼いにしており、二人の蛇に対する愛情は異常なもので、しかも二人は激しい同性愛に陥っており、蛇との三つ巴にもつれた奇怪な三角関係が生まれ、小夜さんの死因も、この変態生活犠牲だという噂が乱れとんだのである。
 一説には小夜さんの身体には13の蛇の鱗(うろこ)がちりばめられている、とも云われているが、果たして死因な何か…?
 そもそも蛇をダンスに採り入れるようになった発端は、4年もコンビを続けていて徐々に観客のノリが悪くなってきた時に思いついたレイ子の案であった。この後都内の劇場、ダンスホール、キャバレーなどからひっきりなしに声がかかり、大成功。
 男たちはレイ子の美しい姿態に我を忘れ、女客や踊り子たちは凛々しいトミの男装に悩ましい溜息をもらした。蛇を扱った踊りはこの世のものとも思われない妖気と幻想の世界を生み出し、二人はたちまちにしてストリップの世界の人気を一手に収めてしまったのである。
 蛇の数が増えていくのに伴い、蛇に対する扱いも愛情が増していった。その頃からレイ子の身体には13枚の鱗(うろこ)があるという噂が現れ始めた。

「二人は明らかに変態的な同性愛に陥っていたようで、小夜さんはサディズムの傾向さえ持っていたようです。舞台でやる恋愛動作は真剣で、接吻など本当にやっていたし、例えば打ったり転ばしたりする芝居の時など、あとで見るとその箇所があざになっていました」 (セントラル劇場・文芸部の証言)

この後レイ子は稽古中に突然倒れ病院に運ばれた。病名は「悪性脈絡膜上皮腫」(絨毛上皮腫)という奇病であった。彼女にはかつて某劇団の俳優の夫(44)があり、二人の子供を出産していた。その出産時の養生が悪く、子宮内に絨毯の毛のようなものができる一種のガンが生じたと云う話。医師たちは問題の“鱗(うろこ)”はこの病によるものだというが、絨毛上皮腫が死の真因だとは言っていない。

以下、性科学研究所長医学博士 福岡武男 氏による死因を追求する文がありましたが医学博士って胡散臭いのね〜と思わせるものだったので、これは消去します。戦後生き残った男性はこのテの雑誌を読むのが楽しみだったんでしょうね。あくまで男性の視点で創られていることは現代に至っても全く進化していない点です。描かれている女性への夢や妄想がテンコモリで失笑。



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