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〜献辞にかえて〜
日は沈んでも
(ローマ詩人カトゥルス作、呉茂一訳、岩波文庫《ギリシア・ローマ叙情詩選》より)
生きようよ、私のレスビア、そいで
          愛しあはうよ、
気むづかしやな年寄りどもの
          かげ口なんどは
そつくりでびた一文に
         値ぶみしとかう。
太陽は、日々沈んでもまた
         昇りもえよう
が、私らの短い光のひとたび
          沈めば、
いつまでも明けぬ 一夜を
         眠るほかないのだ。
さあ接吻を千たびもおくれ、
          それから百も、
そしからもう千度、つづいて
          また百度、
それからもう千度まで、
          それから百たび、
そいで何千たびも やりすましてから、
             そいつを
みんなまぜつ返しちまはうね、
          わからないやう、
それにまた誰か 意地悪いやつが
       やつかみもできないやう、
そんなにまで接吻が たんとあるつて
          わかつたときにも。

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