元旦そうそうに出港してアカハタ1匹というさんざんな釣果で
「今年は春から縁起が悪いや。」と気落ちしてまもなく、慶門丸完全復活の情報が入ってきた。見に行ったところ、なんと絨毯とソファーのリビングルーム付きではないか。「こりゃあいいわ。」とメンバーに即TEL。 船長も、「復活記念に船賃いらんからみんなで遊ぼう。」と、うれしいことを言ってくれる。 当日、集まったのは5人。みんな準備万端で4本もロッド持ってきてる人もいる。
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ところが待っても待っても船が出ない。どうやらセルが回らんらしい。部品の取り付け違いらしく、直ったのは既に4時を回っていた。
一同唖然。既に大海原へこぎ出していたみんなの魂はそのまま沈没又は漂流していた。 一週間後、船長の心配りで再び乗船のチャンスを得た5人のジギンガーは、既にセットしていた1週間前のタックルを握り、再び宮崎港へ集結したのであった。 |
当日は雨、寒い。魚の気配も昨日まではなかった。しかし、
誰から出たでもないこの言葉が5人のジギンガーの頭をたぎらしてしまったのだ。ルールは以下のとおり。
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ちょっと待った!
船長である。すっかり忘れていた。
「とりあえず。鵜戸山沖から攻めてみようかねえ。」 船、いやキャプテン門脇の言葉に皆賛成した。 前日までの釣果で唯一大物の雰囲気のある場所だ。確かにここしばらく不調ではあるが、確率的にいいところだ。皆、いつもより大きめのジグをセットして、船の止まるのを待った。 誰かが言った「戦闘開始!。」 船が止まる前に皆の5本のロッドは既に潮上約斜め下を指しており、それぞれの思いの詰まった、カラフルなナマリは、ほぼ同時に急降下していった。 |
約3時間あたりすらなし。しかし今日はみんなどこか違う。
このままじゃみんな疲れるだけになってしまう。楽しい釣り大会が険悪な賞金争奪戦になってしまう。と危惧を抱いた私は、
M氏:「今日もシブいっすねえ」
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そうなのだ。人間は夢を抱き、夢を求めて生きているのだ。
「1キロのニリに25,000−もっていかれてたまるか!!!」
それからしばらく沈黙の戦闘が続いた。落としては巻き落としては巻き・しゃくって・しゃくって。
ひっとおお!うむむむ。 根がかりであった。
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「よっし!ひっとお!」
最初にヒットしたのは「師匠」だった。かなりひいてる。これで決まりか?カンパチやったら3キロくらいかなあ。やっとこさ上がったのは2キロのシブダイであった。 キャプテン門脇曰く「市場に持っていったら2万はするわ。」「てっげな旨いっちゃが。」 しかし、外道は外道なのである。今日は、2キロのシブダイより1キロのニリの方が高級なのである。 みんな、うらやましいやら、ほっとしたやら、複雑な心境でゲームを続行。 しばらくの移動で、鉄塔の近くの瀬までやってきた。そこでの2回目の流しの時、ついに今日のゴールデンタイムがやってきた。 4尾同時ヒット!みんなの竿が弧を描く。 最初にあげたのは「師匠」、2キロぐらいのヒレナガニリだ。となりの大草にはヒットせず。そのとなりの「ABさん」にも同じクラスのニリがヒット!またまた後ろの郵便局の「S氏」もヒット!さらに大草の後方ではキャプテン門脇がヒット! 既に置いて行かれた感のある大草だったが脳裏には、「小さい群の下にはでかいのが居る」というチャーマス北村氏の本に書いてあった一言であった。 でかいジグを使い底をまさぐる。 結局裏目に出て、結果0.5キロのミニヒレナガニリが釣れただけ(しかもスレ)であった。 1匹目をゲットした「師匠」は素早く2尾3尾とゲットして行く。周りの人も確実に数をこなして行く。大草はいまだ底をまさぐってる。周りの人が「魚浮いてるよー。」っていってるのに。やはりB型である。上の層の80グラムのジグに、底のジャックナイフの200グラム。まさに天と地の差がありました。 いつのまにやらピークは過ぎ去り、気が付いてみたら、マラソンでトップ集団が1つあって、遠く離れて1人いる様な感じになり、トップ集団ではまたしても1匹でかいのが来れば決着するような状況になっていましたとさ。・・・・・ そのあと、でかいイトヒキ鰺が2枚上がって本人は「鰺やから青物やろー・いいやろー。1キロマイナスでもいいから。?」といいましたが、却下。いくらトレバリーでも規則は規則。 他人には厳しくなってる大草であった。 かくして「99’第1回日向灘ジギング大会」は無事終了。みなさん初釣りを心ゆくまで楽しんでお帰りになりました。
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