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◎ weekly ヨータ ◎
第5号
May 17th 1998発行
Yota Serizawa in Austin, Texas, USA
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皆さんお元気ですか? 先週「インロック事件」を途中まで書いて、続き
を先週中に書こうと思っていたのですが、仕事、身の回りの生活のこと
でいろいろあって書けませんでした。すいません。m(__)m ということで
今週は続編を書いていきます。えーっと、どこまで書いたっけ??
〜今週のトピック〜
・続!心温まるTexanのはなし
<続!心温まるTexanの話>
いったい俺たちはこんな片田舎でどうなるんだ??????〜
場面はめちゃ田舎にポツンと一軒だけあるガスステーション。あたりは
暗くなり始め、そこにたたずむ日本人3人とさっきからずっとどうにかして
鍵をあけようとあーでもないとガチャガチャやってる田舎のTexan数人。
するとそのとき、1台のおんぼろトラックがものすごい勢いでGSに突っ込
んできた。キキーッ、バタン。トラックのドアをあけて出てきたのは短パン
にランニングシャツを着て頬にはサンタのようにひげをおごったごっつい
オヤジ。おおっ!これが救世主か??見ためは汚そうだけど、やさしい目
と頼りになりそうなどっしりとしたたたずまい。お〜これはいける!彼がおも
むろにトラックの荷台から取り出したのは、鉄でできた細くて長くて薄っぺら
な板。おおっーー!!これは見たことあるぞ!!映画の中でエディーマー
フィーが路上に止まっている車を盗むときに使っていたやつだ!!やっぱり
このオヤジ、救世主だったよ。あのひげはきっと神のお告げでそるなと言
われてるんだ!しかしモノがあってもそれを使いこなさなくては何事も起こ
らない。天井からつるされたバナナを取るのにチンパンジーは床に転がっ
ている棒切れを使ったのさ。オヤジが窓とゴムの隙間から例のツールを
差し込んで、ガチャガチャやっている。開かない!!もう一度挑戦。今度も
だめだ!なんてこった、こんな最終兵器を持ち込んだというのに、アメリカ製
のセキュリティシステムは俺たちをあり地獄に引き込んで行くのかー!?
「ガチャ!」と同時に大音量で鳴り響くサイレン。おーっ!!ついに開いた
ぞ!!あたりからは拍手喝采。当然俺たちも感謝感激雨あられ。けたたま
しく鳴り響くサイレンを解除しようともせず、「Thank
you!! Thank you very
much!!」とまるでロボットのように連呼。ちくしょー、こんなときにはなんて
言えばいいんだ!!もっと勉強しなくちゃー!と、ちょっと余裕が出てきた。
すると、件の救世主オヤジ、自分が乗ってきたトラックに乗り込むと笑顔を
残して何も言わずに行ってしまった。おーっ、かっこいいぜ。これがTexan
かー!やっぱり俺もカウボーイを目指すか!!そして、さっきまで一生懸
命鍵開けをしてくれていた刺青オヤジファミリーと、地元のあんちゃんは
それぞれ帰り支度を始めている。そうだ!何かお礼でも。と話し合ってい
るとあんちゃんは店の中に消えていき、刺青オヤジはトラックに乗り込み
2人のかわいい娘たちと一緒に店の中にビールを買いに行った嫁さん
を待っている。ちょっと待ってくれよ、そんなんじゃ俺たちの気持ちがおさ
まんないよ!結局、うまく言えずにただただThank
you!を連呼して帰路に
ついた3人。この1時間半ぐらい似合った出来事を各々が回想している。
車内は静まり返っている。ふう〜つかれた〜。
日本だろうとアメリカだろうと田舎に住む人たちはほんとに人がいい。
いやな顔ひとつせず、ひとのためにつくしてくれる。へたに学歴のある
人間にはとうてい真似のできないことだ。自由の国と言いながらも実は
日本以上の学歴社会で、階級意識の強いここアメリカで人の暖かさを
改めて知った。言葉が通じない?そんなの関係ない。相手も自分とおん
なじ人間さ。誠意を示せばきっと心は通じるんだ。そんなことを思いながら
車は夜道を駆けていくのだった。
<心温まるTexanの話 おわり>
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ちなみにこのメールは転送大歓迎です。読みたい人は名前とメールアド
レスを書いて僕宛にメールをください。メーリングリストに加えさせていた
だきます。
アドレス; yotas@msn.com
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来週末は3連休です!!日本のゴールデンウィークのときにたまった
鬱憤を晴らすぞ!!でも、ベッドとソファを買いに行かなきゃなあ・・・
それではまた来週!!
テキサスの日差しに照らされ、速くも日焼けしてきたヨータでした。
(でも、まだ太ってはきてないよ。)
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Yota Serizawa 芹澤 洋太
Austin, Texas, USA
e-mail ; yotas@msn.com
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