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◎ weekly ヨータ ◎
第9号
Jun 14th 1998発行
Yota Serizawa in Austin, Texas, USA
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こんにちわ!日本はどうやら梅雨真っ盛りで毎日雨だそうですね。お気
の毒さま・・・と言いたいところなんですけど、こっちもかなりお気の毒で、
連日猛暑!まだ6月だというのに連日40℃を越す熱さで、おまけに雨
がちっとも降らないと来たもんだ。おかげで腕時計のあとがくっきりと焼
きつき、しかも俗に言う「ドカチン焼け」。これはちゃんとしたデータがある
わけではないのでなんとも言えませんが、こっちの日差しは日本のもの
より強いような気が・・・そういえばTVのCMでSPF100とかいう日本じゃ
お目にかかれないような日焼け止めの宣伝をしていたし・・・一体どうな
ってるんだ?
〜今週のトピック〜
・予定変更
・はじめての髪切り
<予定変更>
当初の僕の目論見では今週は会社のPICNICが土曜日にあったので、
そのことをネタにしようと思っていたのですが(先週ずいぶんとつまらない
ことを書いたのでかなり気合が入っていた。)、連日のハードスケジュー
ルによる疲れで寝坊をかましたのと、会場に行きつくまでに道に迷って、
30分で行けるところを3時間もかかってしまったので、たどり着いたとき
には既にPICNICは終わっていた!!解説しますと、こちらのCompany
Picnicという代物は日本で言うなら社員旅行、忘年会にあたるものらしく
これに参加しない人間は非国民扱いを受ける(誰もそんなこと言ってな
いけど)ぐらい重要なものだそうです。内容的には社員が各々の家族や
恋人を連れてきて、みんなでワーッとバーベキューをするだけなんです
が、「今日ぐらいは堅い話は抜きにして盛り上がろうじゃないか!」みた
いな感じで親睦を深める意味で非常に重要な位置を占めているそうで
す。そんな大事なものに行かなかったわけですから、明日会社に行って
みんなが楽しそうにPicnicの話をしている輪に入れなかったり、「あれ?
なんで来なかったの?」などとチクチクやられることを考えると、ブルーに
なります。ふう・・・
<はじめての髪切り>
さて気を取り直して今週の話題ですが、日曜日にはじめて髪の毛を切り
に行ったことを書こうと思います。髪を切りに行くことは日本にいる時に
最も心配していたことのひとつで、「ついにこの日が来てしまったのかー
!!」と恐れていたことの一つなのです。ちなみに他に恐れていたこと
は、病気になって医者に行かなくてはならなくなったと気のこと(幸い今の
ところ大丈夫)と、遅くまで残業して会社帰りにコンビニでシーチキンのお
にぎりを買えなくなることがありました。シーチキンのおにぎりは手に入り
ませんがアメリカの食生活に簡単に順応してしまったため、今ではチョコ
チップクッキーが代わりに空腹を満たしています。
とまあちょっと話題がそれましたが、今日はここ半年ぐらいの懸案事項
のかたをつけてきたわけです。行きがけの車の中でも不安だらけで、
「しまった!日本から『ヘアカタログ』を買って持ってくるんだった!!」と
一人でぶつぶつ言ってました。きっと端から見たらそうとうアブない奴
だったと思います。
今日行ったところは他の多くの日本人赴任者が既に行っていて、かなり
の信頼を置けるとこで、香港マーケットという店を中心に中国系のお店が
何件か集まっている中にある、香港人かベトナム人が経営している理髪
店でした。ほんとならTONI&GUYのようなこじゃれた若者向けの美容院に
行きたかったのですが、言葉の問題があるためもうちょっと専門用語を
マスターしてから行こうということで、今回は安全策を取ったわけです。
さて店の前まで到着して深呼吸を一回、いざドアを開けると中国系とお
ぼわしき店員とお客が何人かいる。僕が入ってきたのを一斉に注目す
るが次の瞬間視線を元に戻す。いらっしゃいませ!みたいな言葉は何
もない。「あっれ〜。俺違うところに来ちゃったのかなあ??」と一瞬混
乱するが、目の前に名前を書く紙がおいてあったのを見つけて名前を
書き込むと、ほっと一安心。「どうやらこれでいいみたい・・・」と第一関門
をクリアして待ちあい用の椅子に座ってふと店内を見まわすと、なんとも
見慣れた風景。「おーっ!この雰囲気、日本の美容院と何ら変わらない
じゃないか!」とさらに一安心。テーブルの上に無造作に雑誌が何冊も
置いてあるあたりまでそっくり。さすがに『ヘアカタログ』と『FRIDAY』は
なかったけど、ファッション誌が置いてあるあたりは「ここの人日本で働い
てたのかな?」と思わせるほど。そうこうしているうちに一人の店員が僕
のことを手招きしている。「遂にきた!!」緊張した面持ちで鏡の前まで
向かう。「Hi!」と上ずった声で軽く挨拶。おもむろにエプロンみたいなの
を僕に巻きつけると店員「!#&%&$#&%@&!!」といきなりわ
けのわからないことを僕に言ってきた。「やばい!いきなり一番恐れて
いたことが起こってしまった!言葉が聞き取れない!」とポカンとしている
と「お前はベトナムから来たのか?」と英語で話してきた。即座に「日本
から来たんだ。」というと深くうなずきなぜか喜びの笑み。「いったいなん
なんだ!?」と考えてみると、先ほどの店員の言葉はどうやら僕をベトナ
ム人だと思ってあちらの言葉で話し掛けてきたらしい。「ふう、英語が聞
き取れなかったんじゃなくてよかった。」と安心したが、「なぜ俺がベトナム
人?????」という疑問が脳みそじゅうに広がる。「どうなってんだ?」
と不安が頭をよぎるが、ここでいつもの得意のことばを発した。「アメリカ
に来てまだ2ヶ月なんだよ。だから英語はうまく話せないんだよ。」。する
と店員ニヤッとして「OK! No problem.」。実は僕が言った言葉はお店の
店員に言うと一番手っ取り早く話が進む隠し玉。しかしこの言葉を発する
と、こちらの弱みにつけこんでボられる危険もはらんでいるのです。
店員の言葉に一抹の不安を覚えながらも、今日はどういう感じにしたい
かを一生懸命説明する。「なーんだ。聞いてくることは日本と対して変わ
らないじゃないの。」と安心して、じっと自分の姿を鏡で見てるとなんとも
見慣れた髪型になっていくのがわかる。「おーっ!俺の説明も捨てたもん
じゃないな。」待つこと30分。じゃじゃーん!出来上がり!しめて10ドル。
「や、安い。まあ、カット後のシャンプーとブローがなかったんでこんなもん
か。」予想外にうまくいったのでチップとして2ドル足して支払うと、店員が
「今度来るときは雑誌の写真かなんかを持ってくるといいよ。」と言った。
「なっにー!ってことはこいつ、かなり自分でアレンジ加えやがったなー!」
言われてみれば、今のブローされていない状態は典型的な中国人カット
である、いわゆる「坊ちゃん刈り」。でも、日本でこの髪型に4000円払っ
ていた俺って一体・・・と大きな疑問を残したはじめての髪切りでした。
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ちなみにこのメールは転送大歓迎です。読みたい人は名前とメールアド
レスを書いて僕宛にメールをください。メーリングリストに加えさせていた
だきます。
アドレス; yotas@msn.com
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今日(日曜日)は早朝7時からW杯日本ーアルゼンチンを見てたけど、
残念でしたね〜。でもひょっとしたらサイドバックが攻めあがらずに守り
に徹したから1点に抑えられたのかもね。次回クロアチア戦に期待!
それではまた来週!!
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Yota Serizawa 芹澤 洋太
Austin, Texas, USA
e-mail ; yotas@msn.com
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