(自宅の写真) 1997/03/10
税金を被災者のためにもっと使わんかい!

現在自宅の半分(古い部分)を解体して、残りの部分にベニヤ板を張り付けて中には入れない様になっております。基礎部分を手がけるには裏の文化住宅のよう壁がある程度整備できてからだと考えておりますがなかなかそれも進まずにそのままの状態でした。

この施工が始まったのは平成8年10月からだったでしょうか。
棟上げ式を祝ったのはついこないだ(平成9年3月8日)という取り組みの遅さです。
自宅の写真はここでリンクしています。(自宅の写真)

両親は仮設住宅、私は自宅から歩いて5分のワンルームマンションを借りております。
というのも、自宅に置き去りにした猫ちゃんたちに食事を与えてやらなければいけませんし、何がおこるかわからないので自宅付近にいなければなりません。

単身赴任あるいは二重生活といったところでしょうか。何が辛いかって・・・修理するにもかなりの金額がかかりローンを工面するのにも大変です。たぶんこの点が被災者の大半の悩みではないでしょうか。

実際、仮設住宅では70歳以上の老人がかなりを占めていて、将来の不安を隠しきれません。小額の年金生活者であるからです。


住専問題で政府が大金をつぎ込みましたよね。だったら被災者に対しても税金を使ってもいいじゃないですか?! いや、むしろこちらを優先 すべきじゃないでしょうか。政府は考え方がズレているんじゃないかなあ。


現実問題として私のことや聞いた話から考えてみると次のような問題があるのです。

特別融資制度

融資制度と言えども結局は担保がないとお金を借りられません。被災者の方で満足な担保を提供出来る方の方が少ないとは思いませんか? 連帯保証人を求めるにしても親族が神戸の方もいます。同じ被災者であれば連帯保証人になれるわけでもなく結局は弱者は融資を受けれません。 だとしたら担保・連帯保証人無しで融資をして頂き、借入利息を極限まで低くしてもらえれば大助かりです。これでも「個人補償は駄目」という名の元に却下されるのでしょうか?

個人補償問題

個人が最低限の生活を再建する為には最初のステップが必要です。普通ならこんなことは言いません。でも今回は 違います。誰にも責任が無い・・あえて言いますが海外援助以上に国内援助してください。納税者を置き去りにする税金の使い方は本末転倒です。 そんなことなら今後納税拒否してもおかしくないです。何の為の税金なんだろう・・・?


復興

神戸は確かに復興に向かっています。でも決して復興したと胸をはれる状況ではありません。商売には売り手と買い手が必要です。売り手の再建費用 、例えば店舗建設費用もままなりません。店舗があったとしても買い手がいません。小売業なんて街があって人がいてそれで活性化するもんです。 町に人がいなくては当然売り上げが見込めず場所をかえなければやっていけません。もちろん無店舗商売ならそんなことないでしょうが 絶対数では小数です。先ずは人が住める街でないと始まらないわけです。だから神戸の商業に関しては復興と言う言葉はまだまだ先の話ですね。 人がいないのだから。店舗が神戸脱出すると雇用先も減りこれでは市民が減少することになり悪循環になるのではと懸念します。


仮設に残る人

結局仮設住宅に残っている人は高齢者や失業者などのいわゆる貧乏人です。手持ちの資金でもあれば新たな住まいを得てそれを足掛かりに人生の再スタートが切れるからです。雇用先も減少している現状では再就職も難しいです。


仮設住宅のコミュニティー

もう2年も仮設に住むと、同じ境遇の人の集団ですから気心もしれていてもう離れたくないと思う人も増えて来ました。折角慣れ親しんだコミュニティーから離脱してあらたな土地で暮らすのはかなりの疲労が伴います。 仮設住宅を月1万の家賃払いで貸して頂けるのならその方が良いと思う方もいるでしょう。ただし、都市部に通勤している方は交通費が馬鹿に ならないこともあり少しでも勤務先の近いところに住みたいと願うでしょう。各人によって最適な生活環境が違うので難しいところです。 選択肢が広がればありがたいですね。

地方財政ではとてもまかないきれないことでしょう。ですから国家の支援が必要なんですよ。

この大災害によって罹災した方にはやはり国家から援護されるべきだと思います。これが東京なら対応が違ってきていることでしょう。

今回の選挙で当選した議員の方々は超党派として一致団結の構えで神戸復興に全力を傾けていただけます様お願いいたします。

もっと被災者自身が声だかに叫ばなければいけないのかもしれません。


がんばれ神戸

神戸市


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