肺ガンフォーラムを考える


金と企画・宣伝力でバカを買い戻す新聞社
広報・総務必読 節操の無さで熱心な支援者を敵に回す製薬会社


  

 

 

 


朝日肺がんフォーラムの広告が入りました。
驚きでひっくり返りそうです。11月16日大阪MIDシアター定員400人です。主催者は朝日新聞ですが、なんと協賛はアストラゼネカなのです。

そうです、つい半年前まで朝日新聞が第一面トップで、イレッサ承認の不正疑惑を追及していた会社です。さらに3ヶ月前までは、極めて副作用死が多く承認を取り消せとイレッサを総攻撃していた朝日新聞の、下劣な変身の早さに開いた口がふさがらないものです。

講演会の金を出してイレッサを宣伝してやるから、非理性的・非論理的・非科学的イレッサ非難のお馬鹿な論議を反故にしてくれということでしょう。(PS.あとで大きな特集記事を載せてやるという契約らしい。)

製薬会社も見上げたものです。私が社長なら、またはアメリカなら、名誉毀損で朝日新聞を訴えてやるところです。なぜ筋を通さず、朝日新聞を恐れひれ伏してしまうのでしょう。

医師会も良く似たものですが・・・。医療界9兆円不正請求と一面に取り上げ、いまだに訂正も謝罪もしないのが朝日新聞ですが、朝日医療セミナーで後援や協賛の許可を出しつづけている、医師会上層部に対しては、一般会員に不満は広がっているのです。

もちろん、賢い上層部のお考えも想像できないわけではありません。
朝日新聞に対し、名誉毀損で勝利したところで、数十万単位の金と、どこに載ったかわからないくらいの、小さな謝罪文でお茶を濁されるのは目に見えています。実害に見あった勝利は絶対に得られません。新聞社のいつもの手というものです。テレビ朝日のダイオキシン騒動とも共通します。

一方、朝日の全国版に大きな宣伝を載せれば数千万の金が必要で、効果も絶大です。朝日を味方につけ、利用したほうがはるかに大きな利益が得られるというものです。製薬会社もこのように考えたのかもしれません。医師会にしたところで、朝日と手を組めば宣伝効果の利益は絶大というものです。

河合 医院のように、ちっぽけな正義感や筋を通せば、バカというものです。大きな損をするというものです。経済合理性からすれば、敵と手を結ぶのが損の無いやり方です。

製薬会社は中傷に目をつぶり、医師会も名を捨て実を取れば、患者さんに 良い情報も伝わり、誰も損をしないように見えるのです。しかし、そんな 馴合いでよいのでしょうか?

医療は経済合理性のみで済むものではないと思うのです。
あほな新聞記事を信じ込んで、イレッサを中止したり、拒否をして死んでいった患者さんには、新聞社はどのように責任をとってくださるのでしょうか。あほな新聞を信じた、患者にも当然責任はあります。しかし、非論理的・非科学的論説を広めた新聞社には責任はまったく無いのでしょうか。6ヶ月前の前言を翻し、正反対の記事を載せれば、それで終わりなのでしょうか?患者の自己責任だけなのですか? 製薬会社も、医師会も、新聞社も、専門医会も、自分たちが得をすればそれで済むのでしょうか?

インフルエンザ予防接種廃止のマスコミ集団ヒステリーがまさにそうだったのではないですか。予防接種の廃止により、小さな子は脳症で、お年よりは肺炎でたくさん死んでいきました。いまだに、何の責任も取らないのがマスコミです。死んでいった数万のお年寄りに、十分な医学的判断力が備わっていたとは、どうしても私には思えないのです。

医師会・製薬会社には、筋を通した対応をしてもらいたいというのが、一医師会員の小さな望みです。

イレッサ悪魔の薬

PS.
乳がんで、乳房温存術を説明しなかったとマスコミは医師の責任追及に必死です。
説明不足で、女のいのち乳房が切除されたのは医師の横暴だと言うものです。ところが、イレッサを「死亡多発の欠陥商品」と患者さんに説明し、治療機会を失って死んでいった患者さんに対する責任は無いというのが、マスコミの態度なのです。他人の責任は厳しく追及するが、自身の責任は隠し絶対認めないのは、官僚とマスコミなのです。

PS2.
製薬メーカーに、正式に抗議しました。しかし、会社のマスコミに対する認識の甘さには愕然とするものがあります。
上記の意見はまったく伝わっていなかったようです。河合 医院の一人では限界があります。賛同される、一般人も医薬関係者も、以下のアドレスから、「河合 医院に賛成」と一言でいいから、送信してください。マスコミを信じた、イレッサの治療中断の具体例等ありましたら、最上級の抗議になります。お願いいたします。マスコミの暴言による死者を一人でも減らしたいのです。
アストラゼネカ

教訓
下劣な者と行動をともにする者は、下劣な者とみなされる。
一度失った信頼を取り戻すのは、どの業界でもきわめて困難である。

2003.11.01
http://geocities.datacellar.net/kawaiclinic/
〒6050842 京都市東山区六波羅三盛町170 
河合 医院

初級システムアドミニストレーター 河合 尚樹

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