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96年某日 記 
13-Aug-97 掲載

96年クリマル記録


以下は、昨96年のアドヴェント期間中もしくは直後に、私的な記録の一つとして書き留めたものを編集したものである。とりわけ、個人的興味により前述(注:まえがきに記載)の「グリューヴァインの絵入りカップ」と「クリッペ」の有無にしつこく着目した。



Advent 第1週

--- 金曜日と月曜日を休暇にして、ベルリンとその周辺へ。 ---


11月29日(金)

まずは来るクリスマス本番の旅行に備え、Bonnのハンガリー大使館へビザ取り。ここのクリマルは以前に訪れたので今回はパス。積雪で交通がひどく乱れる。Dueseldorfの「なにわ」でラーメンとギョーザの遅い昼食。あとはひたすら走って、Braunschweigまでたどり着く。駅前の味気ないホテル泊。

11月30日(土)

午前中はBraunschweigのクリマル見物。カップなし。クリッペ有り。続いて、旧国境跡を越え、午後早くにMagdeburgのクリマルへ。カップ有り。クリッペも有り。

夕方、Brandedburgのクリマルへ。アジア人がやっている出店が目立つ。カップ有り。クリッペは??(見なかったような記憶)

19:00頃、Berlinのホテルにチェックイン。U-BahnでZoo駅まで行って、 Wilhelm皇帝記念教会前広場のクリマルへ。カップ購入は翌日へ持ち越し。クリッペ有り???(記憶が定かでない。) この日は我が家にとっては特別な日(ナントカ記念日)だったらしいが、飛び切り贅沢な食事をする時間が無かった。

12月1日(日)

午前中はBerlin市内でもちょっとはずれにあるSpandau地区のクリマルへ。駐車場にて事件あり、メゲた。(後日注:全くの不注意で手すりの鉄パイプに車の右前方をぶつけた。丸4年にしてなじめての外傷。)ここのクリマルではテントだけの簡単な屋台が目立つ。すごい人出。カップ有り。クリッペは見当たらず。

午後、Berlinの旧東地区を車で素通りして、Franflurt an der Oderへ。過激な乗り物類が大盛況で、さながら夏祭り風。カップは絵も字もないプラスチック製のみ。クリッペも無し。

夜、Berlinへ戻り、まずはWilhelm皇帝記念教会前広場のクリマルで、手短かにカップ(ブランデンブルク門の絵入り)を確保した後、Marx-Engels広場のクリマルへ。ここでもカップ(ブランデンブルク門+テレビ等の絵)を確保。

12月2日(月)

まずはBerlin市内、Schoenebergの旧市庁舎前広場へ行ってみるも、クリマルは無し。次いで高速9号線を南下して、Lutherstadt Wittenbergのクリマルへ。カップ、クリッペとも有り。クリマルの中華料理屋の出店でヤキソバを食う。

午後遅く、Halleのクリマルへ。カップ有り。クリッペ無し。インド飯屋の屋台でカレーを食べる。それにしても、旧東独内のクリマルでは、アジア系の人の屋台が目立つ。更に夕方遅く、Leipzigのクリマルへ。カップ有り。クリッペは???


Advent 第2週

--- 土日のみの週末旅行。フランスのクリマルチェック。 ---


12月7日(土)

前日飲みすぎのため、出発は午後になる。
一気にMetzへ。地名の綴りがドイツ語風であることから予想した通り、クリマルは有り。カップは使い捨てタイプのみ。これまた予想通り。

次いで、Nancyへ。ここはドイツ語圏とは言い難く、あまり期待していなかったが、予想に反してクリマル有り。カップは使い捨てタイプのみ。Vin chaud(要はGluehweinのこと)はやたら甘くて、ドイツのやつとは随分異なる。結局この町の安ホテルに泊まる。

12月8日(日)

Mulhause(ミュルーズと読むらしい)へ向かう途中の、Epinalなる街を少し回ってみたが、メリーゴーランドこそ一つあったが、クリマルの様なものは見当たらず。

更にずっと南下して、Thannとかいう小さな街まで来たら、なんと「正しいクリマル」が! でも、地図をみたらここはもう完全にAlsace地方。あってあたりまえか。残念ながらカップは使い捨てタイプ。しかしながら Vin chaud(= Gluehwein)の味はドイツ風。

次はBelfortなる街へ。ここでもクリマルは有り。次いで、Mulhauseへ。ここはなかなか立派なクリマル。但しどちらも、カップは使い捨てタイプのみ。(後日注: マクドナルドの包装なんかでも、ドイツがヤイヤイ言っているようなことには、フランスは概して無頓着である。もしかしたら、わざと反発しているのかも。)

最後に18:30頃、Baselへ。立派な「ドイツ・オーストリー風」クリマルはあったが、閉まっていた!(ポスターによると、日曜日は18:00までとのこと。)



Advent 第3週

--- またまた土日のみの週末旅行。今週はSchwaben地方とスイスへ。 ---

12月14日(土)

またまた前日飲みすぎ(会社のクリスマスパーティー)のため、午後出発。
午後早く、まずはHeidelbergへ。カップ有り。クリッペも有り。
次いで、Heilbronnへ。カップ有り。クリッペは見当たらず。アルゼンチンの民芸品のカモの置物などを買う。

20:00直前にStuttgartへ。例のサバ屋さん(後日注:たまたま昨年ここで、サバの串焼き屋さんを見つけた)は、昨年と同じ場所に。閉店直前だったがぎりぎり間に合い、ビールを飲みつつサバの串焼きを食べる。去年の教訓から今年は割り箸を持参したのだが、回りのドイツ人達にあきれ顔で見られた。カップは昨年確保済み。このあとTuebingenまで行って泊。

12月15日(日)

午前中はTuebingenのクリマル見物。すごい人出。プロの業者の他、素人の出店がいっぱい出ている。BerlinのSpandauと同様、簡単なテントの出店が多い。カップ有り。クリッペは見当たらず。

昼過ぎ、ボーデン湖畔のKonstanzへ。カンバンに曰く、「Weihnachtsmarkt am See」と。確かにその通りだ。カップ有り。クリッペは見当たらず。

その後、国境を越えて、Zuerichへ。駐車場所に難儀する。クリマルは2箇所で。カップは使い捨てタイプのみ。クリッペは無かったが、本物のヒツジとヒツジ飼いに扮する人(おとなと子供)が見世物に。

帰り道、19:30頃Freiburgへ寄るも、クリマルは閉まっていた。グシュン。


Advent 第4週

--- クリ本番をブダペストとヴィーンで過ごす。 ---

12月20日(金)

11時頃出発。まずはNuernberg手前のErlangenへ立ち寄り。小規模ながら正しいクリマル。カップ有り。クリッペはなかなか本格派。(後日注:かの有名なNuernbergのクリマルは、94年にチェック済みにつき、今回はパス。)

ついでPassauで途中下車(といっても、自家用車だが)。町の規模のわりに小さなクリマルだなァ、と思っていたら、実はその裏のナントカHalleの中で室内クリマルもやっていた。初めて見るタイプ。でも、雰囲気が出ない。

18:30頃、Barockstadtを自称するSchaerdingという小都市へ(後日注:前に一度、昼間にちょっと寄ったことがあったので)。絵に描いたような可愛らしいクリマルがあったようだが、もう閉まっていた。

20:30頃Linz着。ここで泊まる。クリマルのお店はもう閉まっていたが、街路の「渦巻き電球飾り」がキレイだ。

12月21日(土)

午前中は当然、Linzのクリマル見物。規模は大きくないが、なかなか雰囲気の良い、「正しいクリマル」。即ち、カップ、クリッペとも当然有り。

昼すぎ、Wienへ向かう途中のSt. Poeltenという小都市で途中下車。小さなクリマル。絵入りのカップは無し。クリッペも見当たらず。「素人クリマル」風。

ここから一気にBudapestへ向かう.....が、国境検問がパニック状態の混雑で、結局6時間半待ち。01:00過ぎにBudapestのホテル到着。考えてみれば、この日は日頃ドイツ・オーストリアで働く東欧出身者達が、クリスマス〜正月の休日を故郷で過ごすための一斉に帰省するピークの日であった。

12月22日(日)

ホテルのある「ブダの丘」には王宮や教会はあるが、クリマルは無し。よって手短かに切り上げてペスト側の中心街へ。あちこちに「普通マルクト」があるなか、一箇所にはまあまあのクリマルあり。クリッペも有り。絵入りカップこそ無かったが、Gluehweinもどきもあり。

この後、15:00のオペラ座見学ツアーへ。(この日は公演なし。)夕方のコンサートに行こうとするも、売り切れ。別の教会の素人っぽいコンサートへ。

12月23日(月)

朝起きてみたら、えらい雪。午前中、街へ出て聖イシュトヴァン大聖堂を見物。地下鉄博物館は閉まっていた。昼過ぎにホテルへ戻って、14:00出発。路上の雪がひどかった割には結構まともに走れて、途中の昼飯休憩を挟み、18:30ころWien到着。それにしても緊張した運転であった。

ホテルのチェックイン前に、市庁舎前クリマルへ。感激!それはもう、何とも立派な、「正しいクリマル」。回りの大木の提灯がまた面白い。私見では、ニュールンベルクのよりこちらの方が「正統派」という感じ。

12月24日(火)(クリスマス・イブ)

昨日入手した市観光局のパンフレットによると、Wien市内では他にも4箇所でクリマルをやっているとのこと。この日の午後にはすべて閉まってしまうので忙しい。まずはU1に乗ってFavoritenstrasseへ。ホコ天の商店街にずらっとクリマルが。残念ながらここのオリジナルカップは無く、市庁舎前クリマルの絵入りカップを使っていた。

次いでU1, U4, U6を乗り継いで、Meidlinger Hauptstrasseへ。ホコ天の途中には屋台は無く、終点の広場にこじんまりとしたクリマルが。カップもまた前者と同様、市庁舎前クリマルのものを流用。

この後、U6, U3を乗り継いでMariahilfer Strasseへ。まずはMariahilf Kirche前広場のクリマルへ。規模は小さいが、雰囲気は悪くない。カップ前2者と同様。引き続き、Residenzkino前のクリマルへ。実はほとんどRingのそば。こちらは一段と規模が小さく、その上すでに13:00を過ぎていたこともあり、1軒のみ閉店準備中だった他はすべて閉店済み。

最後は「締めくくり」に、再度市庁舎前へ。こちらは何と、17:00までやっているとか。昨日の夜ほどではないが、まだ結構人出が多い。Gefuellte Langosなるものを初めて食べたが、なかなか旨い。言ってみれば、ピロシキみたいなもの。

この後、一旦ホテルへ戻り、ギリシャ飯屋でスズキとイカを食べ、23:30からのSt. Stephanの夜中のミサへ。大入り満員。

12月25日(水)

朝は少々ゆっくりして、11:00からのSt. Augstinのミサへ。HaydnのNicolaimesse(我が家ではおなじみの曲)。これもまた満員。教会建物の一部修復工事中のおかげで、普段は階上の楽隊席にいるはずの楽隊屋さんたちが、この日は会衆席のすぐ目の前に。面白かった。

午後はStadtparkからKarlskircheへ散歩。寒い! Karlskirche前広場にもクリマル跡があり、すでに片付け始めている人達も。遅い昼食の後、ホテルへ戻って、着替えて、オペラへ。出し物はFigaro。ヨーロッパ式でいう一階のRingのボックス席の2列めは、メチャ高くもない(900シリングだから充分高いけど、まだまだ上がある)割にはほとんど最高。同じボックスは、一人を除きすべて日本人であった。晩飯は、オペラの雰囲気とはがらりと変わってAugustiner Keller(いわゆる、ワイワイガヤガヤの庶民的ビアホール)にて。

12月26日(木)

朝ミサはパスして、ハイドンが活躍したことで有名なEisenstadへ。ここでもそれなりのクリマル跡が。他方、92'版のガイドブックにも書いてあったので覚悟はしていたが.....お城も、ハイドン博物館も、みな休み。

それにしても寒い。遭難するかと思ったくらい。車の中が何と快適なことか。朝の気象情報では-10℃位と言っていたが、風が強いので一段と辛い。それでも懲りずに、Neu Siedlar See湖畔の村へ。湖は完全結氷。

遅い、軽い昼食ののち、Wienへ戻る。晩飯はイタメシ。最初、Ratskellerへ行ってみたが、お休みだった。

12月27日(金)

朝の気象情報では、-13.9℃とのこと。今日はスロバキアのBratislavaへ日帰り旅行することに。まずはビザ取りのために大使館へ。通常料金の230シリングでは、発給は午後2時以降とのこと。やむなく、倍額払って即時発給のExpress扱いにて申請。

結局、Bratislavaには13:00頃到着。ここでも、結構まともそうなクリマル跡が!!! 昼食の後、Dom見物。次いで、閉館間近のワイン博物館へ。これだけで十分いい時間(17:00)になってしまったのと、あまりに寒いのとで、足早に帰ることに。安くない「入場料(ビザ代金)」だった。

晩飯は、昨日閉まっていたRatskellerへ。この際観光客に徹して、WienでWienerschnitzelを食す。そういえばWienerschnitzelを食べるのは随分久しぶりのような気がする。

12月28日(土)

今日は最終日。クリマルはもちろんもうやっていない。

午前中はBelvedere宮殿の美術館へ。アト、昼食代わりのケーキを食べて17時頃帰路につく。例によって飛ばしに飛ばし、確か6時間弱でフランクフルトへ到着。

12月29日(日)

クリマルとは全く関係ないが、自宅のそばの森の中の池の氷を確かめにゆく。あまりに見事に凍っていたので、会社の同僚夫妻をむりやり連れ出して、再度氷見物へ。



--- これにて、96年度クリマル巡りの巻はおしまい。 ---


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