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ブドウ日記番外編  シュパルゲル日記 (99年分)



【99年度のまえがき】

ドイツのシュパルゲルの季節は、6月24日の「ヨハネの日」でおしまいということになっているらしい。

シュパ屋さんのパンフレットによると「この後伸びてくるシュパはそのままにしておいて、来年のための英気を養うため」などど書かれているが、別の情報源によると「この時期以降のシュパは苦味が増して美味しくなくなるから」との説もある。 別に法的規制があったりするわけではないらしく、ヨハネの日を過ぎてもまだドイツ産シュパは少しは売られているが、確かにその数日前から激減する。 勤務先の工業団地内に立つ、例の「仮設シュパ売り小屋」も、そのころ閉店した。

....そんな訳で今年のシュパ季節も終わってしまったのだが、実は今年、シュパ掘り最盛期に何度かシュパ見物に行き、それなりに面白い写真も撮ることができた。 なかなかそれを整理する気力が沸かないまま放ってあったのだが、とある方からの「季節の話題」と題するメールをいただいたのに刺激され、ちょっと季節遅れではあるがこのコーナーの更新にかかる気になったという次第。


【その1】 4月18日(日) Weiterstadt

今年最初のシュパ散歩。去年と同じなら、この界隈でもぼちぼちシュパ掘りがはじまる頃である。 但し最初は「露地モノ」ではなく、「ビニールモノ」である。




本年最初にお目にかかるシュパちゃん。 まだシュパ掘り準備前の畑で、たまたまヒョロっとフライングして出てきたやつ。 こんな感じのやつが、まだ「畝」を作る前の畑の所々で、ちらほらと見られる。




キレイに「畝」をならしたばかりのシュパ畑。




こちらは「ビニ畝」。 ビニール温室と同じ理屈か、ビニ張りの区画のシュパちゃんは露地モノより少々早く姿を現す。 所々ビニールが破れているのは、まさに生えてきたシュパちゃんを掘った跡なり。




ビニールの下でちょっと伸びすぎたシュパちゃん。




こちらは、まだ植えたばかりの若いシュパちゃん。 最初は「畝」を作らず、むしろ「溝」状になっている。 今年はひたすら伸びるに任せ、収穫するのは2、3年経ってからとか。

この日は出かけた時間が遅かったので、シュパ掘り現場には遭遇できず。



【その2】 4月25日(日) 再び、Weiterstadt




再度、フライングしたシュパちゃん。 ここの畑はすでに畝をキレイにならしてあるが、まだ収穫には回って来ていないので、気の早いシュパちゃんはここまで伸びた。




こちら、本年の自慢の写真。 こうやって、大型トラクターで専用の機械を引っ張って「畝」を作る。




お待ちかね、シュパ掘り風景。 各人が一山ずつ、端からずーっと目をこらしてシュパの芽を探しながら掘る。




「ビニ畝」の区画は、今が収穫最盛期のようだ。



【その3】 5月29日(日) Frankfurt


いきなり1ヶ月後、今度は街中風景の巻。




デパートの玄関前の、特設シュパ売りスタンド。 この季節なら何処にでもあるもので、これだけなら別段珍しくもなんともない。




....が、その脇にちょっと見なれないモノが。 何だろう???




実はコレ、「電動シュパ剥き機」なり。 一方の端から挿入されたシュパちゃんは、くるくる回るローラーで送られて行き、ローラーとローラーの間にいろんな向きに配置された刃物の間をすり抜けて行くうちに、キレイさっぱり皮が剥かれるという仕掛け。 こうやって見ると「なぁんだ」という感じの至って単純な仕掛けであるが、実はこれまで、こんなスグレモノ(?)があるなんてことは全く考えもしなかった。




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