投稿者 平賀@東京YMCAボランティアリーダー on July 12, 1998 at 03:23:44:
In Reply to: 某大学で障害者虐待?被害にあった私、死にたい! posted by ヒゲクマ on July 09, 1998 at 05:04:24:
ヒゲクマさんのメッセージ拝見させていただきました。
僕は、東京YMCAボランティアリーダーとして、月一回の定例活動、年二回のキャンプで知的障害(おもに自閉症、ダウン症)を持った子供達と接しています。この活動に携わって4年目になりました。普段は保育を学ぶ専門学校生です。
そんな中で、ヒゲクマさんのメッセージ拝見させていただき思うところがあったので投稿させていただきます。
僕が普段接しているのは、ヒゲクマさんのような体の不自由な方ではなく、知的障害を持った子供達ですが、同じような話をお母様方から聞いたり、実際子供達と町を歩く中で感じることがあります。悲しいことに日本の社会の中には、ハンディが大きくなることが多々あるのだと思います。
小泉さんも発言していましたが、障害そのものよりも、その障害に対する社会の状況がハンディになっていることが多くあると思います。
障害を持った方が、健常とよばれる人々が生活している場に一歩でるとー「ーーが出来ない」「ーーをする能力がない」と、評価されてしまいます。
障害者手帳の判定基準も、出来ないことの数で障害の重さが決められてしまうそうです。
欧米では「出来ないこと」ではなく、回りにいる健康な人々が、どのような援助をどれだけできるかと言うことが評価の基準になっているそうです。
障害を持った人の回りの人間が、どのような意識を持っているかが、直接ハンディの大きさになってくるのだと、僕は思います。
現実的じゃないとか、いろいろなことを言う人もいますが、僕は、その人の障害も一つの個性として認めて、お互いが助け合っていきていけるような社会になったらいいなぁと思っています。
先進国の中で唯一、養護学校という教育形態を持つ日本では、ある意味子供達は健常児と線を引かれ、隔離された教育を受けています。もちろんその子(人)にあった様々なバックアップは必要だとは思いますが、机を並べて(同じ職場で)生活(就労)をする場はもっともっと増えて行くべきだと思います。そうしなければ昔の優勢思想にあるような曲がった意識は変わっていかないと思います。
22才の若造にはヒゲクマさんに何かすることは出来ないし、社会を変える力もありません。けれど知的障害児と係わる中で常に、こういった疑問を持つことと、そしてこのことを多くの人に伝えることが、今の僕にできることなのだと考えています。そしてヒゲクマさんの頭の片隅に、こんなことを考えている奴がいるってことを思っていただけば幸いです。月並みではありますが、ヒゲクマさんの回りの状況が少しでも好転することを願っています。
僕は、障害を持った彼らから、多くのことを感じさせられ、多くのことを学ぶことが出来ました。この感覚をもっともっと多くの人に感じて欲しいと思います。ヒゲクマさんメッセージで又新たに考える機会を得ることが出来ました。ありがとうございました。
これから暑くなりますがくれぐれもお身体には気を付けて下さい。
東京YMCAボランティアリーダー 平賀 邦宏