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December 2001

Last Update : 12/26/2001



クリスマスパーティ
12/26/2001
ふぅ〜これを書いている今もなんだか腹いっぱいの感じ。

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本文とは関係なし。Waldorf-Astoria Hotelのロビーで見かけたオブジェ。G2にて撮影

まさに膨満感。

会社にもよるのだが、僕の会社では24日と25日が休みになったので今年も4連休のクリスマス休暇になった。
先週の後半になって New Jersey に住む友達から電話があって「土曜日にうちでクリスマスパーティするんだけど来ない」との誘いを受けて出かけたのが、今回のクリスマスパーティの第1弾だった。

何度か遊びに行っている友達の家だが、毎回友達が運転していってくれたので、New Jersey Turn Pyke ( 高速道路 ) を降りてからの行き方にイマイチ不安があり、当日の土曜日の昼に電話で道順を教えてもらう ( ちなみにこんな感じ「 NJ TPKE を○の出口で降りて、ルート○○を東に5マイルか6マイルくらいかな?すると××という名前の交差点があるのでそこを左折。最初の角を左折。それから1マイルくらい走って最初の Stop サインを通り過ぎて、右側の家2軒目 」。どんな小さな通りにも名前が付いているのでこれである程度は行けてしまうからすごい )。
4時頃から食事が始まるというので3時頃家を出るつもりでいたところ、その友人から「もう一人 NJ にいる友達をピックアップしてきて欲しいんだけど」ということで、これまた行ったこと無いところへの道順を頭にたたき込んで ( ちなみにこんな感じ「 Licoln Tunnel を通ってそのままランプに入り、最初の出口で降りる。そのまま○○ Blvd に合流するので △△th Street まで道なりに進み、△△まで来たら左折。そのまま長いブロックを通り過ぎると×× Avenue に出るのでそこで電話して欲しいんだけど」。)
行ったこと無いところだけど、言われたとおりに車を進めて最初の難関を突破 ( 友達のピックアップ )。携帯電話があるので道に迷ったら聞けばいいやと気軽に出たのだが、なんなく到着。アメリカでカーナビが普及しないのは第一に価格が高いことと、全米の道路情報にビルの立体図なんかまで入れたらDVD一枚には収まらないだろうという話。それとこんな風に地図が無くても割とドライブ出来てしまうことがあるのだろう。

ここで友達を乗せ、一路 NJ TPKE を南下。

ピックアップした友人は今から行く友達の場所までよくドライブすると言うことなので、この後の道については心配しなくて良さそうだ。
小一時間ほど走ったところで高速を降り、今度はローカルな道を走る。15分ほど走ったところで友達が突然「ここ、左折」という。確かにその電信柱に書かれている通りの名前は電話で友達が教えてくれた通りの名前だったけど、もう5時近くになっていて真っ暗なので、この場所を知っているのでない限りここが左折するポイントだとはわからなかっただろう。

着いたのは静かな郊外の新興住宅地で、以前来たときは通りにいくらでも車が停められたのに、この夜は全く場所がないほど。やはりクリスマス直前の週末と言うこともあってあちこちで人が集まっているのだろう。
着いてから扉を開けると、そこには何十人もの人が中にいて、友達だけのうちわのパーティだと思っていた僕はびっくり。あまりに大人数なので引いてしまったくらい。
どうやらほとんど家族と親類らしい。いろいろ紹介されたけど、終わりの頃には顔も名前も全く一致しなくなっていた。以前来たときは広いと思ったキッチン、ダイニングもたくさんの人と料理で立っている場所がないくらい。
写真が無いのが残念だが、並んでいた料理はどれもおいしかった。友達一家は Puerto Rican ということで用意されていた食事はすべて彼らの伝統的なものばかり。鶏肉の料理だけで5種類、ライスにビーンズ、ハム ( これがまた甘みがあってすごくおいしい )、そしてなんと行っても豚の丸焼きは欠かせない料理らしい。本場 Puerto Rico では本当に丸焼きにするようだが、US ではそんなに場所も無いということでオーブンを使って豚肉の大きな固まりをローストしてつくるらしい。
テーブルには他にもホームメイドのチーズケーキやショートケーキなどのケーキが5〜6種類並び、そのどれも食べるように勧められては断り切れず少しずつ取り分けて貰った。酒もワイン、Corona Beer、それにやはり Bacardi の Rum 酒が並び、みんな陽気にクリスマスを祝っている。大きなリビングルームや地下室ではサルサやメレンゲの曲がかかり、踊り出す人たちも。見ていて面白かったのはやはり10代ぐらいの若い世代はやはり恥ずかしがってサルサを踊らず、その両親や祖父祖母の世代の人たちの方が堂々と踊っていたこと。こんなところも世代の差が出ているようだ。

僕らは9時過ぎにそこを出たのだが、この時間でもまだ来客を迎えていたので、トータルでどのくらい来たのか想像もつかないほど。
室内の陽気な笑い声と音楽とは対照的に、一歩外に出るとそれは身を切るような寒さだった。こんな寒い冬のクリスマスだから人が集まるのが楽しいに違いない。なかなか味わうことのないラテンの明るいファミリーパーティだった。

帰りは来た道をそのまま戻ったのだが、渋滞が無かった分早く着いた。来るときに同行した友達をピックアップしたのと同じ Manhattan から New Jersey にわたってすぐの場所で降ろし、僕はそのまま Lincoln Tunnel を通って Manhattan へ。下の写真は友達の家のそばで車を路肩に停めて撮ったものだが、空気が澄んでいたせいでクリアな Manhattan の夜景が撮れた。

パーティはさらに次の夜、Harlem に住む別の友達の家でもあった。こちらは7人だけのこぢんまりとした小さな夜食会といったところだが、クリームシチューに鶏の丸焼きなどが並び、さらに延々とワインと日本酒を飲み続け、気が付くと夜中の2時を過ぎていた。

さらにその翌日は Brooklyn に住む友達のところでバーティがあった。やはり Puerto Rico の人が作った食事なので先日のと似ていたが、今回は日本人が炊き込みご飯や里芋の煮込みなども作ってくれていたので、なんとも言えぬ和洋折衷のクリスマスパーティだった。ここでも手製のチーズケーキに、レモンのシフォンケーキ、チョコレートムースケーキなどが並んでいたので、手製という魅力に耐えられずすべて食してしまった。
この夜はうちに集まって鍋をすることにもなっていたので、早々に一人だけパーティを後にしたのだが、ここで貰った手製ハムとチーズケーキがうちに来た友達の間でも好評であっという間に無くなってしまった。

とまあ短いクリスマス休暇の間にパーティばかりいくつも入っていて、それも老若男女、多種多様の人種の人たちとの集まりだったのがやはり New York らしいと言えるだろう。
本来は家族と過ごす人が多いクリスマスだが、シングルの人が多い New York ではこういう集まりが多いのかもしれない。
クリスマスの集まりと言うよりは日本の忘年会に似ていなくもない?
このあと New Year's Eve や New Years の集まりも予定されているので当面は体が重くなりそうだ。



一応これが2001年の New York Watch 更新の最後となる。今年も1年このサイトを見に来てくれた人、どうもありがとう。
振り返って今年もいろいろあった1年だった。まず筆頭にあげられるのはなんと行っても9月11日のテロ事件だろう。
ショックと悲しみを与えた事件ではあったが、その一方で宗教、人種、家族や友情など考えさせられることがたくさんあったし、数え切れないほどの親切をまのあたりしたのは感動的でもあった。
離れていてもインターネットで安否を気遣ってくれる問い合わせは引きも切らず、新しい時代になったんだなぁと象徴的な時代であることにも気が付かされた。

世相はまだまだ暗いニュースばかりで自然と守りの姿勢に入ってしまいがちだ。僕自身、アメリカに移り住んだときに持っていた緊張感や前向きの姿勢が最近、薄れつつあるような気がしてならないんだけど、自分がしたいこと、進みたい道を来年もまた少しずつ見つけていこう。



ここを訪れてくれる人の多くがブロードバンドに移行していることと、昨今のデジタルカメラの進歩によって、ダウンロードに負担をかけない程度に、なるべく大きな写真で載せるようにしてきたのだが、その分、New York Watch が置かれている米国 geocities.com サイトでは少々窮屈になってきた。これまでも毎年、以前のデータを他のサイトに移し替えし、最近2年分記事が geocies で見られるようにしてきたのだが、来年からはとうとう1年分しかデータをおけず、それ以前のものは他のサイトに移し替えが必要になりそうだ。加えて良いサイトがあれば New York Watch 全体の引っ越しも考えているので、New York Watch に来られなくなったときなどは、www.nomeri.com からリンクをたどって欲しい。

どうぞ良いお年を


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クリスマスの風景 2
12/24/2001
CANON G2 が撮った New York のクリスマスの風景。その2の紹介。

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6th Avenue、50th Street近くのRadio City

冬は、特に体感温度が零下になることもある New York はデジタルカメラによる撮影がなかなか大変だ。まず手がかじかむのでシャッターは押せないし、それでも我慢して指を出しているとそのうち感覚が無くなって痛いのも気が付かないくらい。
それよりもバッテリーがフルのはずなのに、バッテリー残量不十分を知らせるランプが点滅してレンズが格納されてしまうことがしばしばだ。
幸い今年はそれほど寒いと言う日がまだそれほど無いので、仕事から帰ったとある平日に CANON G2 と三脚をかついで夜の Manhattan を撮ってみた。

Thanksgiving 同様、クリスマスは家族と過ごす人が多く、早くから人が移動することもあってクリスマス近くなるにつれて、オフィスなどは少しずつ人が少なくなる。毎日高速道路を運転して出勤しているのだが、はっきりと車の量が少ないことも実感できる。

それとは逆に Manhattan はクリスマス前は観光と買い物客でごった返す。僕がこの夜行ったのは6th Avenue にある Radiio City 近くだったのが、ここもそんな場所の1つだった。

夜の8時過ぎだというのに子供連れの家族が両手に買い物袋をぶら下げながら、Manhattan のクリスマスの飾り付けを見に立ち寄っているのだった。近くにはロックフェラーセンターのクリスマスツリーもあるので買い物客だけでなく、何台もの大型コーチバス多くの観光客を連れてきては去っていく。
多くの人出を当て込んで屋台もたくさん出ているので、ちょっとしたフェスティバルのようだ。

そんな中、Radio City 近くのビルの中庭には下の写真のような大きなクリスマスツリーのオーナメントが飾ってあったりして、ユニークだ。この夜僕は見かけなかったのだが、近くのビルの中にもやはりこれと異なる巨大なクリスマスツリーオーナメントが展示してあったようだ。
真冬の噴水の近くで寒々しいと言えなくもないが、写真に撮ったものを見てみるとなかなかいい感じに撮れている。シャッター速度を遅くして撮ったので段差のあるところで水の流れがつながって見え、清流を撮っている時の写真のような結果になった。

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同じくRadio City近くで。クリスマスツリーのオーナメントの巨大版。

僕はキリスト教徒ではないので、宗教的な面からの気持ちの高揚というのはないのだけれど、街を行き交う人たちの表情を見ていると不思議とこちらまで似たような気持ちになるから不思議だ。ほっとしたり、どこか嬉しかったり。
もちろん会社が休みになって連休になるから、というのもあるんだけどね。

クリスマスははやはり家族と一緒に過ごす友人が多く、うちでパーティを開いてもそんなに集まりそうになかったので ( 来られるのは、やはり米国に1人で来て暮らしている日本人ぐらいだが )、今年はどうやって過ごそうかと考えていたところ 、中に「うちの実家のパーティにおいでよ」と言ってくれている友達がいたので、今年はそんなお宅におじゃましてクリスマスを過ごすことになりそうだ。

ということでこの連休中はちょっと家を留守がちにします ( 泊まりがけなので )。12月というと日本では忘年会の季節。この時期になると大量に流されていた胃腸薬のコマーシャルを思い出すんだけどここでもたくさんの料理が食卓に並ぶので、ベルトの穴を一つゆるめなくてはいけないことにならないように気をつけなくては。

最後に、ここに来てくれる皆さんにも、 Merry Christmas!



クリスマスショッピング
12/19/2001
友達へのクリスマスプレゼントに何かいいもの無いかなぁと適当に歩いてたら、よく通るところなのに、はじめてその店の存在に気がついた。
世の中クリスマスのシーズンでせわしいけど、ゆっくり歩くと街は新発見でいっぱいだったりする。

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最初に目に入ったのがユニークなショウウィンドウ。売っている物も展示の仕方もポップ
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何に使うんだろう、とか、誰が買うんだろう、なんて考えるとおかしい。


いやぁ毎年のことだけど、この時期、どこもかしもクリスマスショッピングで街はにぎわっている。テロの影響による不景気もあって今年はどうかな?と思ったのだが、12月になったとたんそんな心配をよそにどこもかしも人でいっぱいだ。
加えて Manhattan は観光名所でもあるのでこれからクリスマス、そして Times Square の New Year's イベントまで混雑がやむことはなさそうだ。( クリスマスの当日でも )。

僕の周りでもクリスマスギフトのリストを作成して、予算を組んだりしている人が多いが、家族はもちろんのこと、自分の子供が通う学校の先生、郵便配達人、アパートの管理人にまでと、両手両足あっても数え切れないくらい贈り物をするという人は決して珍しくないようだ。

僕は、さすがに日本まで送るとなると送料が馬鹿にならないので、日本にいる家族には何も送らないが、こちらでできた何人かの友達とはプレゼントを交換するようになってきた。
プレゼント選びなんだが、これが以外に頭を悩ます。日本のお年玉の方が如何に楽なことか。相手がほしがっているものをさりげなく聞いたり、そうでなくて驚かしたい場合でも同じようなものを持っていないか、相手の趣味はどうかとか、もう考え始めると何も買えない。服や靴なんかだとサイズの問題もあるが、やはりセーターや帽子、手袋なんかは季節がらよくプレゼントに選ばれる。
ちなみに洋服の場合、たいていはクリスマスの翌日から返品を受け付けてくれる。渡す方も受け取る方も慣れたもので「サイズが合わなかったら交換してね」と言ってレシートを渡したりもする ( 値段がわかる )。でもやっぱり値段は知られたくない、と言う人も多いのか、デパートの中にはレシートが無くても返品・交換を受け付けてくれるところも。前に買って気に入らない服なんかがあればこの際返品しちゃえ、なんて悪用も可能なんだが、この辺がアメリカの不思議なところ。

さて話が横道にそれてしまったが、週末のある日特に目当ての店を探して、というわけでもなく West Village あたりのショップを回ってクリスマスプレゼントを探していたところ、ショウウィンドウが目を引く面白い店を発見した。こういうアクセサリ、小物などを売っているこういう店をなんというかなかなか難しいが、コンランショップの様なセレクトショップというとわかりやすいかもしれない。

上の写真の中の卵形のものは、電話機で、蓋を開けるとダイアルパッドが出てくる。通話はヘッドセットとマイクで行うようだ。
2番目の写真はブリキのおもちゃなんかが写っている。明らかに大人向けのコレクションだろう。

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店内の様子。実はこっそり撮影しちゃいました。
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店構え。歩道には木製ベンチが置かれたりして、ゆっくり買い物できる。


ショウウィンドウが面白かったので中にもはいってみることにした。
中にはショウウィンドウのイメージそのままにいろいろなものがところ狭しと展示されている。そのどれもがデザインやカラーリングがユニークなこともあって意外とごちゃごちゃした感じはしない。

左の写真は持っていたデジタルカメラでこっそり撮っちゃったものなのだが、これは木皿と線香 ( それもなぜか太い ) のパッケージだ。もちろん日本の線香のにおいとは異なり、かなり甘い香りがするもので、仏壇のイメージからはほど遠い。
室内でキャンドルを灯すのが割と一般的なように、線香 ( Insence と呼ばれる ) を焚くのもそれほど珍しいことではない。日本人より使っている人は多いんじゃないだろうか? それでも日本人からすれば線香には違いないのだが、こんな商品だったら確かに従来のイメージとは違っておしゃれだ。

このほかにも日本製の高品質感の漂うステーショナリーが並んでいたり、小粋な写真用のフレームがあったり、おもちゃのようなデスクトップアクセサリなど、ちょっと遊び心が入った実用的な品物が多い。いずれ紹介しようと思っているコンランショップよりもう少し気楽な感じだ。

やはりクリスマスショッピングで訪れている人が多いのか、ただでさえそれほど広くない店内が人でいっぱいだった。誰に何をあげたらいいか迷ってしまうときはこんなところでちょっと変わったグッズを選ぶのもいい手かもしれない。
ちなみにこの店に限らずほとんどの店がそうだけど、贈り物だとしてもラッピングはしてくれないのだ。アメリカ人は送る方がラッピングそのものを楽しんでいるかのようで、この時期だとあちこちでラッピングペーパーにリボン、それにカードなどを見ることが出来る。これがまたそんなに安くないし、たくさん送る人は何枚もラッピングペーパーを買わないといけないのでさらに出費がかさむ。その一方でもらう人はパフォーマンスをするかのようにびりびりとラッピングを破るし・・・とラッピングの愚痴をここに書いても仕方ないのだが。

店を出るときにビジネスカードをもらってきた。下の写真を見てもらえばわかるようにその形・・・というか大きさもユニークながら、店名もとても変わっている ( ショップを訪れた時は気が付かなかった )。どうやら「ミキシープリジーク」と読ませるそうだ。なんでも往年の人気漫画、スーパーマンに出てくるそうだけど。


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店のネームカード。折り目があることからわかるように普通のビジネスカードの3倍の大きさ。



MXYPLYZYK
123 and 125 Greenwich Avenue ( 13th Street )
New York, NY 10014
TEL (212) 589-2300


Hanukkah
12/14/2001
毎年紹介しているので今年ははしょろうかとも思ったのだが・・・

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Hanukkahで使われる燭台。一晩ずつ灯されるろうそくが増えていく。計8日間の祝日だ。真ん中のろうそくは常に灯されている。

12月は街中がクリスマスのムードでいっぱいになるだけでなく、ユダヤ教の祝い、Hanukkan に関するものもよく目にする。Hanukkah については何度もここ New York Watch で紹介しているので、今年は紹介をやめようかとも思ったが、とりあえず写真だけでも紹介しておこうと思い立った。

今年 New York で起きた World Trade Center テロ攻撃がこのユダヤ教とイスラム教の宗教に大きく関わっているのは皆の知っているところだが、奇しくもイスラム教徒は今断食中 ( ラマダンと呼ばれる ) でこれが終わると大きなお祝いがあり、ユダヤ教徒はこの日曜日から8日間が祝いの日々となっている。本来のお祝いが今年は心から晴れて祝えないこの状況を見直して、皆が平和を望んでくれたら・・・と思う。

Hanukkah 2日目の夕方、会社にあったメノラ ( 文中の写真にあるろうそくの燭台のこと ) を見ながらそう思った。



街角アートシリーズ
12/13/2001
最近不定期ながらもシリーズになった「街角アート編」。今回も楽しいアートを発見。

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2人の小さな人形がのこぎりで駅の階段を切断しようとしている様子。G2にて撮影
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あたかもマンホールからはい上がってきたワニが人形に噛みついている。G2にて撮影

10月の終わりから11月頭にかけて日本から友達が遊びに来ていたのだが、その間 Manhattan を縦横無尽にあちこちまわった。
そんなある日、地下鉄の乗り換えをした駅で次の電車を待っているときに面白いオブジェを見つけた。それが上2つの写真だ。地下鉄プラットフォームの階段の下にあり、いわばデッドスペースになってしまっているのだが、そこを活用して2つのオブジェが置かれていた。

2人の人間が駅の階段をのこぎりで切断しようとしているかのもの。
そしてもう1つは地下からマンホールを押しのけて上ってきたかの様に見えるワニがかわいい形をした人間に噛みついているというもの。
どちらもブラックだし、それでていてなんかかわいげがある。
特に New York の地下には無数の下水道があって持ち主に捨てられたワニまでもが住み着いているという噂もあることから、下の作品はそんなところからヒントを得て作成されたのかもしれない。

駅のホームのマンホールからはい上がってくるというアイデアはとてもユニークだよね!?

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一見オフィスか倉庫街かとみまごう通りに、都会の小学校。G2にて撮影
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学校の看板。看板までがポップアートで New York らしい。G2にて撮影



ところがそれからしばらくして、たまたま車を運転していたときのこと。8th Avenue、14th Street あたりを走っていて渋滞を避けようと小さな通りに入り、何気なく歩道に目を向けると、何かオブジェが置かれているのが目に入った。運転中だったのでじっくり見ることも出来ず、そのままなんとなく気がかりになってしまった。何か面白い形のブロンズが歩道に配置されていたのが目に入ったのだが、それが何かまではわからなかった。

そしてその週はずっと気になっていて、早速の最初の週末にデジタルカメラを持って今度は地下鉄で行ってみることにした。

一度行ったところは割とよく覚えられる性格なので、今回地下鉄と徒歩で行ったのだが、たやすくその場所を見つけることが出来た。 普通のオフィスかアパートメントビルディングかと思われたそこはなんと小学校だった。紹介している「P.S.234」と書かれた看板の写真がそれで、P.S.とは Public School、つまり公立小学校のことだ。なのでNY市立第234小学校ということになるだろうか。

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こんな風に接近して写真を撮っていると・・・。G2にて撮影
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わざわざ出てきてくれて説明してくれた歴史の先生。G2にて撮影


行ってみると・・・あったあった。見間違いじゃなくて、やっぱり何かのオブジェだ。早速持っていったデジタルカメラを取り出して、いろいろなアングルで写真を撮り始める。そのときに直感したのだがやはり駅で見かけたオブジェ ( 上で紹介している2枚 ) と似ている作風だ。


そうやって何枚かアングルを変えながら写真撮っていると休日だというのに学校の建物から人が出てきた。
( あ、やべー。変なことしていると思われたかな?それとも写真を撮るなっていわれるかな・・)

「面白いだろう? これ、とあるアーティストからの寄付なんだ」

僕がしげしげと見入っていて、写真をたくさん撮っているのを見て校舎から出てきたようだ。

「この人の作品、ほかにもあるんだけど見たことあるかい?」

どこか忘れたけどどこかこのこの辺の地下鉄の駅にあるあの2つのオブジェ?と答えると

「そう、A トレインの14th Street 駅にある。あれもユニークだよね」

そう、上の写真2枚は11月の頭に撮ったもののどの駅で撮ったか忘れてしまい、なかなか紹介できずにいたのだ。それもこんなところで疑問が氷塊。
話をするとこの小学校で働いている歴史の先生だという。その後しばらく立ち話をしながらいろいろ説明をしてくれた。
( でもなんでこんなところに作品が? )
なんでも今年9月11日に起きた World Trade Center テロ攻撃でショックを受けた小学校の児童たちへのとあるアーティストからの寄贈なのだそうだ。この小学校には World Trade Center 近くの Tribeca や West Village あたりから通ってくる児童もいて、精神的なショックを受けた子たちが多かったらしい。
こんなところにも例のテロの爪痕が残っているかと思うと悲しくなるが、アーティストはそんな暗い気持ちをはらしたくてこの作品をプレゼントしたのだろう。
最後に写真を撮ってもいいかと尋ねると、照れながらも上のようなポーズを取ってくれた。



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作品横のプレート。これによるとアーティストは「Tom Otterness」というらしい。G2にて撮影



先ほどの先生に「作者は?」と聞くと「横にプレートがあるよ」と教えてくれた。上はその写真だが、今このページを書きながらインターネットで検索してみると、有名なアーティストらしく、たくさんの関連サイトが見つかった。
残念ながら本人のサイトは見つからなかったので、ここでは紹介しないが、興味があれば、「tom otterness」のキーワードで google.com で探してみて欲しい。
ちなみにこの作品は「カエルとハチ」というそのままのタイトルだが、構図からすればカエルが今にもハチを食べてしまうか、ハチがカエルの舌を刺すかというちょっと痛々しいイメージだが、その表情は上の写真同様、どことなくひょうきんだ。なんとなくカエルがハチを舌に載せてあげている、というように見える。

今回の紹介は写真が多くて低速インターネット回線の人には負担になったかもしれないが、最後に作品の全体像を紹介しておく。このひょうきんな表情は小学校の子供たちにスマイルを戻してくれたことだろう。テロは悲惨な出来事だったけど、こんなかわいい作品を寄贈してくれたアーティスト、そして親切に説明してくれた学校の先生・・・ドライだとばかり思っていた New York の人たちだけど決してそんな人ばかりじゃないと再認識。そしてこの作品自身が学校の子供たち、そして通りかかった人たちにそんな気持ちを与えてくれることになるだろう。
New York の人たちに暖かい気持ちが生まれた年に気がする。

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作品横のプレート。作者は Tom Otterness とある。G2にて撮影



P.S. 234
学校の・・・というか PTA の公式サイトは、
http://www.ps234.org/

住所
292 Greenwich Street
New York, NY 10007


クリスマスの風景
12/4/2001
11月終わりの Thanksgiving の連休が終わると、世の中は一気にクリスマスに向かう。今回紹介するのは、まずは定番の・・・

ライトが正式に点火される前のツリー。

Park Avenue の中央帯の木々のイルミネーション、57th Street 上に掲げられる雪の結晶などと並び、クリスマスの時期にもっともたくさん人が訪れる場所といえば、Rockfeller Center 前のクリスマスツリーだ。
New York Watch でも毎回取り上げているので興味があれば過去の様子も見てもらえるが、今年も大きなクリスマスツリーが選ばれ、陸送によってはるばる Manhattan まで運ばれてきた。
テレビで「81フィートの木が New Jersey から運ばれてきた」と言っていたのでちょっとインターネットで調べてみた。
するとこれは Wayne, NJ というところの木であることがわかった。81フィート ( 正確に言うなら 81 フット- foot だが ) というから25メートル近くあるもので、Norway Spruce というマツ科の木だそうだ。日本語でも「トウヒ」という名称があるけど、聞いたこと無いな。

左の写真を撮ったのは11/22で、まだライトが点灯する前のものだ。

そしてこれが点灯したクリスマスツリー。ツリー近辺は通勤ラッシュ並みの混雑。各国語が飛び交う



今年のクリスマスツリーの点灯式は11月28日に行われたそうだ。今年もその点灯式を見に行っていないのでわからないが、例年その年の人気歌手たちがパフォーマンスするとのことだ。

上の写真はこの週末、CANON G2 を持って出かけたときのもの。去年も実は注意されたのだが、今年もだめもとと小さな三脚を持って行った。見ているとたくさんの人が離れたところからフラッシュをたきながら写真を撮っているのだが、きっと思ったようには写ってないだろうなぁ。やはり三脚を使って長時間露光で撮るのが一番だけど、あまりの混雑に例年セキュリティの人に「三脚は使っちゃだめ」と言われてしまうのだ。
今年も何枚か撮っていたところ、前からつかつかとやってきて「三脚はだめ」と言われてしまった。危なくないように人がまばらなところで撮っていたんだけどなぁ。まあそれでも何枚か撮れたからいいとするか。
よく写真を見ると何かが動いた陰がのような物が見えると思うが、これはシャッターを開いている間に通り過ぎた人の残像だ。クリスマスツリーのすぐ左側にもそんな陰が見えるが、実はこの陰こそセキュリティの人だった。まぁ言い方はとても丁寧だったけど。

ちょうど点灯から一週間後の日曜日ということもあってか、日曜日の夜だというのにものすごい人出だった。観光バスが軒並み駐車し、次々と観光客が降りてくる。僕のように点灯式の様子を見て来た近所の人も多いんだろう。しかもクリスマスギフトのショッピングシーズンが始まっているので皆両手に大きな買い物袋を提げているので、歩きにくい歩きにくい。警察官もテレビ局取材班もいて、とてもにぎやかだった。New York の活気が確実に戻ってきているようで、ちょっと嬉しかった。

それにしても毎年この時期 Rockfeller Center 前のこのクリスマスツリーを紹介しているのだが、自分で自分のホームページを読み直していて気がついたことがある。それは撮影機種の変遷。1999年は200万画素機のオリンパス C-2000Z、2000年の昨年は300万画素機のキヤノン G1。そして今年は400万画素機のキヤノン G2と来ているので、このままで行くと来年の年末までには500万画素機を入手していることになる。
あと毎年撮っている割には腕の上達も無いこと。これ以上の機種は猫に小判なのかなぁ。





フォローアップコーナー
先月更新分の「Thanksgiving Day Macy's Parade」に WWF の人たちの写真があり、フロートの上の人たちの名前を知っている人がいたら教えて欲しい、と書いて置いたら、ぷんさんとそのお友達ふみきちさんがしっかり教えてくれました。
以下ふみきちさんメールの原文のまま。

『 こんにちは。
とりあえず名まえだけですが・・・
左のジージャンベストの男の人は
ハンター・ハースト・ヘルムスリー(通称HHH:トリプルエイチ)
団体を代表するレスラーですがただいま怪我で休養中です。
真ん中の女の人は
リンダ・マクマホン
WWFオーナーの奥さんです。
黒人の人は
コーチマン
WWFの解説やインタビューを担当している人です。』

どうもありがとうございました! それにしても WWF オーナー夫人は美女だなぁ。


 

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