帰りは来た道をそのまま戻ったのだが、渋滞が無かった分早く着いた。来るときに同行した友達をピックアップしたのと同じ Manhattan から New Jersey にわたってすぐの場所で降ろし、僕はそのまま Lincoln Tunnel を通って Manhattan へ。下の写真は友達の家のそばで車を路肩に停めて撮ったものだが、空気が澄んでいたせいでクリアな Manhattan の夜景が撮れた。
さらにその翌日は Brooklyn に住む友達のところでバーティがあった。やはり Puerto Rico の人が作った食事なので先日のと似ていたが、今回は日本人が炊き込みご飯や里芋の煮込みなども作ってくれていたので、なんとも言えぬ和洋折衷のクリスマスパーティだった。ここでも手製のチーズケーキに、レモンのシフォンケーキ、チョコレートムースケーキなどが並んでいたので、手製という魅力に耐えられずすべて食してしまった。
この夜はうちに集まって鍋をすることにもなっていたので、早々に一人だけパーティを後にしたのだが、ここで貰った手製ハムとチーズケーキがうちに来た友達の間でも好評であっという間に無くなってしまった。
とまあ短いクリスマス休暇の間にパーティばかりいくつも入っていて、それも老若男女、多種多様の人種の人たちとの集まりだったのがやはり New York らしいと言えるだろう。 本来は家族と過ごす人が多いクリスマスだが、シングルの人が多い New York ではこういう集まりが多いのかもしれない。
クリスマスの集まりと言うよりは日本の忘年会に似ていなくもない?
このあと New Year's Eve や New Years の集まりも予定されているので当面は体が重くなりそうだ。
一応これが2001年の New York Watch 更新の最後となる。今年も1年このサイトを見に来てくれた人、どうもありがとう。
振り返って今年もいろいろあった1年だった。まず筆頭にあげられるのはなんと行っても9月11日のテロ事件だろう。
ショックと悲しみを与えた事件ではあったが、その一方で宗教、人種、家族や友情など考えさせられることがたくさんあったし、数え切れないほどの親切をまのあたりしたのは感動的でもあった。
離れていてもインターネットで安否を気遣ってくれる問い合わせは引きも切らず、新しい時代になったんだなぁと象徴的な時代であることにも気が付かされた。
ここを訪れてくれる人の多くがブロードバンドに移行していることと、昨今のデジタルカメラの進歩によって、ダウンロードに負担をかけない程度に、なるべく大きな写真で載せるようにしてきたのだが、その分、New York Watch が置かれている米国 geocities.com サイトでは少々窮屈になってきた。これまでも毎年、以前のデータを他のサイトに移し替えし、最近2年分記事が geocies で見られるようにしてきたのだが、来年からはとうとう1年分しかデータをおけず、それ以前のものは他のサイトに移し替えが必要になりそうだ。加えて良いサイトがあれば New York Watch 全体の引っ越しも考えているので、New York Watch に来られなくなったときなどは、www.nomeri.com からリンクをたどって欲しい。
どうぞ良いお年を
クリスマスの風景 2
12/24/2001
CANON G2 が撮った New York のクリスマスの風景。その2の紹介。
6th Avenue、50th Street近くのRadio City
冬は、特に体感温度が零下になることもある New York はデジタルカメラによる撮影がなかなか大変だ。まず手がかじかむのでシャッターは押せないし、それでも我慢して指を出しているとそのうち感覚が無くなって痛いのも気が付かないくらい。
それよりもバッテリーがフルのはずなのに、バッテリー残量不十分を知らせるランプが点滅してレンズが格納されてしまうことがしばしばだ。
幸い今年はそれほど寒いと言う日がまだそれほど無いので、仕事から帰ったとある平日に CANON G2 と三脚をかついで夜の Manhattan を撮ってみた。
そんな中、Radio City 近くのビルの中庭には下の写真のような大きなクリスマスツリーのオーナメントが飾ってあったりして、ユニークだ。この夜僕は見かけなかったのだが、近くのビルの中にもやはりこれと異なる巨大なクリスマスツリーオーナメントが展示してあったようだ。 真冬の噴水の近くで寒々しいと言えなくもないが、写真に撮ったものを見てみるとなかなかいい感じに撮れている。シャッター速度を遅くして撮ったので段差のあるところで水の流れがつながって見え、清流を撮っている時の写真のような結果になった。
さて話が横道にそれてしまったが、週末のある日特に目当ての店を探して、というわけでもなく West Village あたりのショップを回ってクリスマスプレゼントを探していたところ、ショウウィンドウが目を引く面白い店を発見した。こういうアクセサリ、小物などを売っているこういう店をなんというかなかなか難しいが、コンランショップの様なセレクトショップというとわかりやすいかもしれない。
12月は街中がクリスマスのムードでいっぱいになるだけでなく、ユダヤ教の祝い、Hanukkan に関するものもよく目にする。Hanukkah については何度もここ New York Watch で紹介しているので、今年は紹介をやめようかとも思ったが、とりあえず写真だけでも紹介しておこうと思い立った。
今年 New York で起きた World Trade Center テロ攻撃がこのユダヤ教とイスラム教の宗教に大きく関わっているのは皆の知っているところだが、奇しくもイスラム教徒は今断食中 ( ラマダンと呼ばれる ) でこれが終わると大きなお祝いがあり、ユダヤ教徒はこの日曜日から8日間が祝いの日々となっている。本来のお祝いが今年は心から晴れて祝えないこの状況を見直して、皆が平和を望んでくれたら・・・と思う。
2人の人間が駅の階段をのこぎりで切断しようとしているかのもの。 そしてもう1つは地下からマンホールを押しのけて上ってきたかの様に見えるワニがかわいい形をした人間に噛みついているというもの。
どちらもブラックだし、それでていてなんかかわいげがある。
特に New York の地下には無数の下水道があって持ち主に捨てられたワニまでもが住み着いているという噂もあることから、下の作品はそんなところからヒントを得て作成されたのかもしれない。
駅のホームのマンホールからはい上がってくるというアイデアはとてもユニークだよね!?
一見オフィスか倉庫街かとみまごう通りに、都会の小学校。G2にて撮影
学校の看板。看板までがポップアートで New York らしい。G2にて撮影
ところがそれからしばらくして、たまたま車を運転していたときのこと。8th Avenue、14th Street あたりを走っていて渋滞を避けようと小さな通りに入り、何気なく歩道に目を向けると、何かオブジェが置かれているのが目に入った。運転中だったのでじっくり見ることも出来ず、そのままなんとなく気がかりになってしまった。何か面白い形のブロンズが歩道に配置されていたのが目に入ったのだが、それが何かまではわからなかった。
一度行ったところは割とよく覚えられる性格なので、今回地下鉄と徒歩で行ったのだが、たやすくその場所を見つけることが出来た。
普通のオフィスかアパートメントビルディングかと思われたそこはなんと小学校だった。紹介している「P.S.234」と書かれた看板の写真がそれで、P.S.とは Public School、つまり公立小学校のことだ。なのでNY市立第234小学校ということになるだろうか。
そう、上の写真2枚は11月の頭に撮ったもののどの駅で撮ったか忘れてしまい、なかなか紹介できずにいたのだ。それもこんなところで疑問が氷塊。
話をするとこの小学校で働いている歴史の先生だという。その後しばらく立ち話をしながらいろいろ説明をしてくれた。
( でもなんでこんなところに作品が? )
なんでも今年9月11日に起きた World Trade Center テロ攻撃でショックを受けた小学校の児童たちへのとあるアーティストからの寄贈なのだそうだ。この小学校には World Trade Center 近くの Tribeca や West Village あたりから通ってくる児童もいて、精神的なショックを受けた子たちが多かったらしい。
こんなところにも例のテロの爪痕が残っているかと思うと悲しくなるが、アーティストはそんな暗い気持ちをはらしたくてこの作品をプレゼントしたのだろう。
最後に写真を撮ってもいいかと尋ねると、照れながらも上のようなポーズを取ってくれた。
今回の紹介は写真が多くて低速インターネット回線の人には負担になったかもしれないが、最後に作品の全体像を紹介しておく。このひょうきんな表情は小学校の子供たちにスマイルを戻してくれたことだろう。テロは悲惨な出来事だったけど、こんなかわいい作品を寄贈してくれたアーティスト、そして親切に説明してくれた学校の先生・・・ドライだとばかり思っていた New York の人たちだけど決してそんな人ばかりじゃないと再認識。そしてこの作品自身が学校の子供たち、そして通りかかった人たちにそんな気持ちを与えてくれることになるだろう。 New York の人たちに暖かい気持ちが生まれた年に気がする。
Park Avenue の中央帯の木々のイルミネーション、57th Street 上に掲げられる雪の結晶などと並び、クリスマスの時期にもっともたくさん人が訪れる場所といえば、Rockfeller Center 前のクリスマスツリーだ。
New York Watch でも毎回取り上げているので興味があれば過去の様子も見てもらえるが、今年も大きなクリスマスツリーが選ばれ、陸送によってはるばる Manhattan まで運ばれてきた。
テレビで「81フィートの木が New Jersey から運ばれてきた」と言っていたのでちょっとインターネットで調べてみた。
するとこれは Wayne, NJ というところの木であることがわかった。81フィート ( 正確に言うなら 81 フット- foot だが ) というから25メートル近くあるもので、Norway Spruce というマツ科の木だそうだ。日本語でも「トウヒ」という名称があるけど、聞いたこと無いな。
ちょうど点灯から一週間後の日曜日ということもあってか、日曜日の夜だというのにものすごい人出だった。観光バスが軒並み駐車し、次々と観光客が降りてくる。僕のように点灯式の様子を見て来た近所の人も多いんだろう。しかもクリスマスギフトのショッピングシーズンが始まっているので皆両手に大きな買い物袋を提げているので、歩きにくい歩きにくい。警察官もテレビ局取材班もいて、とてもにぎやかだった。New York の活気が確実に戻ってきているようで、ちょっと嬉しかった。
それにしても毎年この時期 Rockfeller Center 前のこのクリスマスツリーを紹介しているのだが、自分で自分のホームページを読み直していて気がついたことがある。それは撮影機種の変遷。1999年は200万画素機のオリンパス C-2000Z、2000年の昨年は300万画素機のキヤノン G1。そして今年は400万画素機のキヤノン G2と来ているので、このままで行くと来年の年末までには500万画素機を入手していることになる。
あと毎年撮っている割には腕の上達も無いこと。これ以上の機種は猫に小判なのかなぁ。
フォローアップコーナー
先月更新分の「Thanksgiving Day Macy's Parade」に WWF の人たちの写真があり、フロートの上の人たちの名前を知っている人がいたら教えて欲しい、と書いて置いたら、ぷんさんとそのお友達ふみきちさんがしっかり教えてくれました。
以下ふみきちさんメールの原文のまま。