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伯耆のみちをゆく。

1999.02.26-28

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■米子駅前モニュメント

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最近の高松伸にはあまり嫌味がない。そんななかで「駅前モニュメント」(高松伸)はとくに綺麗にまとまっているものと見え、米子で見るべき建物として、「米子市公会堂」(村野藤吾)よりも優先した。(公会堂は前回に米子に来たときに見たせいもあるけれど)。じっさいに、綺麗にできたモニュメントであった。…ただし、これだけの造形力のある作家かと期待しすぎると、マッキントッシュの作品集のなかにそっくりの造形を発見してがっかりすることになるけれど。


■植田正治写真美術館

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大山、と、

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建物によって切り取られた、大山。

同じく高松伸の最近の設計によるもの。雑誌で見ているかぎりそれほど魅力を感じる建物ではなかったけれど、じっさいに行ってみると、結構大きなスケールで、何よりもこの建築の主題が大山であるということにはじめて気づかされた。大山の風景を切り取る、取り込むことを第一の目的として設計されていて、その成果はよくでている。植田の出身はここではなく境港のほうだということなのに、どうして町立でこんな立派な美術館が出来たのかは不思議。
「安藤忠雄に設計料を払うべきだ」という二川さんの言葉にもうなずけるけれど、内部の表示板などを支持するステンレス・ワークや階段などは80年代の高松伸の残り香というかんじで、それらが小さいぶん、やはり嫌味はなく、きれい。
不勉強にて、植田正治という写真家をここで初めて知った。抜群の画面構成力をもっていて、要素をトリミングしたり、覆い焼きしてホワイト・アウトする勇気ももっている。ある意味で、「建築的」な写真である。とても巧い。写真集を買って帰る。(最近では福山雅治のCDジャケットを撮ったりもしているらしい。見たことはないが。)


■GLASS HOUSE

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さて、米子道〜中国道にて、途中津山に立ち寄る。最近出来たGLASS HOUSE(横河健)。丘に横たわるモスラの幼虫といった風情の、巨大な、温水プールを中心とする施設。
空間の大きさに対して構成部材がとても細いのが、現代建築としてのウリでしょう。内部全体が夏の気温である。温泉利用だそうである。さっきまで雪の残る山陰にいたのが嘘のように、皆さん水着で泳いでいる。
不定形でしかも斜めになった壁で平面を割り振り、各所レベル差もつけて迷宮的な面白い配置としている。

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内部。


■津山文化センター

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運転席から。

周囲からひときわ高い津山城址の一角の最高のロケーションにある。コンクリートの「斗拱」で持ち送られた外観が特徴的な、60年代的な迫力をもった建築(66年竣工)。Beton Brutという言葉がそのまま当てはまる、展示棟の南の荒い壁。内部の荒いモザイクタイルや、無理にキャンティレバーで持ち出された階段など、いかにも時代の雰囲気。ホワイエの吹き抜けは、上部が暗く、梁が交差しているので、随分高く感じられる。

 

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吹き抜け部分見上げ。


外部の「斗拱」構成は「日本的だ」ということもできるのだろうけれど、そんな意味では「東光園」のほうがずっと日本的だ。こちらのほうはそれよりも「ベトナム的」「アジア的」といったほうが近い気がする。御所よりは、パタン王宮。屋根部分が少々思いせいもあるかもしれない。しかし、あくまで陰影は深く、立派な立面ではある。

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津山文化ホールにて歌う?僕之図。


■神戸帰着。

というわけで28日19時過ぎ、神戸帰着。お疲れさま。

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最終更新日00/11/09

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