7月21日(月)

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(アスコとイスク)

 アスコとイスクは、フィンランドの家具屋である。初めてパルモネンさんから聞いたとき、「あそこへいくっす」と聞こえた。思わず「どこへ行くのですか」と日本語で聞いてしまいたい衝動にかられた。タンペレでは両店が道をはさんで隣接しており、地図上では並んでいる。土曜日にアスコに行った。布団(アパートには掛け布団が3つしかなく、子供用のソファベッドのマットが薄いので、もう一枚敷き布団、と言ってもスポンジを袋に入れただけのものだが)を買うためである。
 家具の値段は、日本に比べて安いとは言えない。しかし、使っている木材は、豊富なフィンランドの森林から来たものか、合板、ベニヤ板の使用が少なく、本物の木を使っている。凝った形状の物は少なく、単純な形の家具が多かったように思う。長く使うには良いかもしれない。
 店には丁度良い寸法の布団の在庫がなく、取り寄せてもらって月曜日に取りに行ったが、出庫係りのおじさんが、例によって、(巨体の)フィンランド語のみを話す人であった。受取りの書類にサインを求めているが、いくら英語で問いかけても、頑としてフィンランド語でサインをせよと主張する。漢字のサインを見て、少々驚いたようだが、サインされたのを見届けると、布団を出してきてくれた。

ビニールボート

 ファームステイで使おうと衝動買いしたビニールボート(結局、ファームの木製ボートに乗ったので、使わなかった)を、初めて使った。土曜日の午後、気温が25℃を越えた午後3時、ちょっと遠くのカウカ湖(遠い湖という意味)まで出かけビーチで泳いだついでにビニールボートに乗ったのである。ボートは4人用の大型で(表面に油の汚れが付いていたので安く買えたのだと思うが)、空気を入れるのに1時間以上かかった(ちなみに、ほとんど家内が空気入れをしてくれ、私は子供たちと泳いでいた)。日本人の感覚では、泳ぐにはちょっと寒いかもしれない。水は、それほど冷たくなかった(家内が言うには子供達がスポーツ教室に通い始めた6月下旬に比べてかなり水温は上がっているとのこと)が、水から上がって体を乾かすまでは寒い。ずっと水に入っていれば、我慢できるくらいである。
 それでも、ビーチは大賑わい。フィンランドでは今、暑い夏の真っ盛りなのである。今、泳がなければ、一年中外で泳ぐ機会は無い。6月上旬から7月末までヘルバンタの屋内プールが閉鎖されているのを不思議に思っていたが、この時期フィンランド人は、湖で泳ぐのでプールには来ないのかもしれない。ビーチの水は今まで見た湖とは違って茶色ではない。日本でも普通の川や湖の色だし、市街地の近くにある湖とは思えないようなきれいさである。ボートに乗って少し沖に出ると、ビーチから少し離れた岸の近くには水草のピンクの花が咲いている。近くまでボートを近づけてみると、ビーチよりもさらに水が澄んでいる。ヘルバンタ近郊の湖の中では、ここが一番水がきれいであった。


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