電話の中でも公衆電話の使い方。
日本で公衆電話といったらほとんどがカード式ですが、ここサン・パウロ州でも同じです。日本と同じような素材と大きさのテレフォンカードを使います。カードの呼び名は「カルトン・テレフォニコ(Cartao Telefonico)」とよばれ、街角で看板が出ているところでよく売ってます。そういったところは正規の売場ですが、他にもロッテリア(宝くじ売場)とかその他の店でも「カルトン・テレフォニコ」の看板を出して売っています。こちらは定価よりも安いです。さらに、街角のあやしげな出店で売っていることもありますが、こちらの方は使えない場合もあるのでちょっと危険ですが、一番安いです。カードが度数によって分けられているところも日本と同じで、10度数から90度数まであります。もちろん90度数の方が割安です。
さて、カードの使い方ですが、これも日本と同じです。電話機の右上の方にカード差込口があるのでそこに差し込みます。日本よりも便利なので、カードをどっちの方向から入れても、裏表逆に入れても大丈夫ということです。さらに、日本式の電話ではいったん機械の中にカードが吸い込まれますが、こちらは吸い込まれません。差し込んだまま電話し、終わったら抜くといったやり方です。正しくカードが挿入されると日本と同じように残り度数が表示され、電話をかけます。そして通話が終わって受話器を置くと、「ジリリリリ〜ン」と電話がなることがあります。これは「カードを忘れるなよ!」って意味で、受話器をとっても何も起こりません。
もちろんカード式以外の電話もあります。その時は「フィッシャ」っていう専用のコインを使います。これは街角のバンカ(キオスクみたいなスタンドが町のあちこちにあります。)とかで扱っています。また、これまた路上で売っていたりします。ただ、日本のようにカードとコインの兼用電話はあまりみかけません。どっちかですね。だいたいは。
また、日本の公衆電話だとお金かカードを入れないかぎり電話できませんが、こちらの公衆電話は受話器を取るとカードを入れなくても「ツー」って通話音がします。このときにコレクトコールでかける人も大勢います。コレクトコールのかけ方は簡単。最初に「9」をダイヤルして相手の電話番号をかけるだけです。ただ、僕自身使ったことがないのでそれ以上は分かりません。
さて、これで電話がかけられると思ったあなた、まだまだあります。99年の7月からブラジルの市外電話システムが変わり、従来のやり方では市外電話ができなくなりました。それまでは日本みたいに全国で一社だった電話会社が再編され、長距離電話会社がいくつかできて自分で会社を選べるようになりました。一番広範囲をカバーしているのがエンブラテルって会社です。この会社を使って市外電話をかけるときは、まず最初にエンブラテルのコード番号の「021」を押した後に、市外局番から「0」をはずした相手先の電話番号をかけます。ちょうど日本で国際電話をかけるときの要領ですね。このエンブラテルはブラジル全土をカバーしていますが、サン・パウロ州内とかミナス付近の州とかの特定の地域内の長距離電話会社もあり、それらを使えば015とか014とかで市外電話をかけることもできます。ただ、こちらの場合「何州でも○○は使えるが○○は使えない」とか「○○から○○にかけるときは番号が違う」とかとっても複雑なので、ブラジル全土をカバーしているエンブラテルでかけておいた方が無難です。料金は他の会社に比べて高いんですがね。もうそろそろ第二の全国規模の長距離電話会社もデビューする頃なんですが、まだ聞きませんねぇ。
すごくごちゃごちゃしてますね。まあ結論から言うと市外電話をかける場合、電話番号がみんな「021」から始まるようになったってことです。たとえばガイドブックに書いてあったサン・パウロのホテル(電話番号は古い書き方で011−123−4567だとします:サン・パウロ市外局番は011でした)にリオ・デ・ジャネイロからかけるとします。リオ・デ・ジャネイロ→サン・パウロの市外電話になるので、新しいかけ方だと、
021−11−123−4567
というふうにかけないといけないわけです。そのため、最近はブラジルの電話番号の書き方も
(0xx)−11−123−4567
のように書かれることが多くなっています。(0xx)の所はかけてくる地域によって021だったり015だったりします。特にこれからブラジルを旅する方々は注意して下さい。空港について「迎えに来て」の電話ができないと言うことになります。