98年10月 こんな言葉がありました
言葉は温かい、言葉は辛い、そして言葉はやるせない
特に断りがない場合は、朝日新聞から引用しています
この一週間の世界を振り返ります。どんな言葉があったのでしょう
引用時のミスには気を付けているつもりですが、何かありましたらメールでご指摘ください
メールはこちら憂鬱のKまで、ほんとだよ、ほんとに待ってるんだよほんとだと言ってるのに
♀、♂、NEWS
、今週のボキャ貧 、今月の経済
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★最近の言葉 (10/25)
今週のボキャ貧 「私はそれほどボケているつもりはない」
- 米大リーグのマグワイア選手に関してのやり取りが『アメリカ人に国民栄誉賞と発言』と週刊誌に報じられ
- 「国民栄誉賞をあげたいけど、日本人じゃないから駄目だなあ」が『小渕恵三がボケて、アメリカ人に国民栄誉賞をやるといった』になったとキレた
ボケていない、ではなく。つもりはない、なのである。ボケた人はみなさんそうおっしゃりますなぁ |
♂ 「短い距離では話せません。また、改めて、ということにしましょう」
- 22日、国鉄清算事業団が解散し十一年間で債務が増えてしまったことに関して問われて
- 首相官邸の執務室から玄関までの間ではとても話しきれない、との意味
♂ 「だからカネを出せ」
- 前橋市内で強盗未遂容疑で捕まった無職の男性(51)の言葉
- 16日昼前信用金庫で「強盗に来た。前回と違うぞ。うまく逃げるから」と騒ぎ立て
- ”何かご用ですか?”男性職員に尋ねられ、腰のポーチから札束三十万円を取り出し一言
- 「妻子に逃げられむしゃくしゃして」酒に酔ったうえで犯行に及んだ
- この信金は昨年暮にも別の男から強盗被害に遭っていた
酔ってたんだし、お金も出してくれたんだから口座を作って帰ってもらえなかったんでしょうか |
♂ 「つかず離れずの適切な距離で最適だ」
- 首都機能移転先の候補地選びの国会等移転審議会が現地調査を終え十一都道府県が第一次候補に選ばれた
- 「経済首都になる東京都の連携を考えると、岐阜は」に続いて
- 「茨城が東京と近すぎるという意見はおかしい。連携するのにほどよい距離なのだ」とは二週間後の石川周・常陽銀行会長の反論
- 「栃木は東京から近すぎず遠からず、ほどよい距離にある。近すぎると東京に埋没する。遠すぎるといろいろ不便だ」とは、その翌日の渡辺文雄・栃木県知事の反論
おしい、渡辺知事。ほどよい距離は二番煎じだ。近からず、遠からず、絶妙な距離とでも言えば良かったのに |
♂ 「いやあ、たーくさんあって言い切れないぐらい」
- 防衛庁背任容疑事件で出身者も含め10人もの逮捕者を出しついに辞任を発表した関本忠広・NEC会長(71)の言葉
- 「責任」を取って辞めるのではなく「けじめ」のために辞める。記者会見で”思い出に残った仕事は?”に
- 「事件は防衛に関する二つの部門においての問題であって、そこにおける組織ぐるみのものではある」と肯定したが
- 自らの責任を問う質問には「下に対してすべての責任はあるのだろうか。あるのなら、あらゆることが総理大臣に責任があることになってしまう」と答えた
- 「あえて職にとどまり、責務をまっとうする」とは金子尚志社長(64)
道化には愚かさの中にある種の悲しみがある。慈しみといってもいい。それがない愚かさはただ、ただ惨めだ |
会社を辞めるわけでもなく、部屋もそのまま使うという。責任を負う覚悟がないトップはなんとも醜悪 |
♂ 「金融機関の社会的責任」
- 金融健全化法に基づく公的資金による資本注入の申請に対して前向きに
- 「国全体の金融システムも考えて結論を出す」と西村正雄頭取。「積極的に協力する」と広報部
これが金を借りる人の態度でしょうか? 貸すだけの立場でしか物事を見れない人もなんとも愚かだ |
♂ 「高齢者になるのは初体験。新鮮でわくわくしている」
- 歳とともに増す力「老人力」の効用を説き無用の長物「超芸術トマソン」を探し「路上観察」を続ける
- 「骨とう品、わび、さびといわれるものは、みんな老人力がついたものなんです」
- 「やってきたことは一種の落ち穂拾い。落とし物には意外と本音が隠されている」
- これからは絵を描きたい「老人力がついてきていますから、筆がふるえて、いい味が出せるんじゃないかと」と語る
♂ 「酌むべき事情を最大限考慮しても、本件は死刑を避けてあえて無期懲役に処する事案とは一線を画す」
- 23日、坂本堤弁護士一家殺害など二つの事件で計四人に対する殺人罪に問われているオウム真理教元幹部・岡崎一明被告(38)に死刑判決が言い渡された
- 自首そのものは評価したが「自分の命を狙われるのを防ぐという欲得や打算があった」「罪が軽くなることを狙って当初は自ら殺害の実行行為に及んだことを隠した」と自首軽減は認めなかった
(10/17)
今週のボキャ貧 「頼むぞ」
- 厚生省調査の結果”若者の4人に1人が結婚したがらない”傾向を問われて
今月の経済 「低迷状態が長引き、極めて激しい状況にある」
- 「企業の業況感は一層悪化」設備投資は「大幅に減少している」
- 「地域によっては健闘しているところが出てきた」ものの「個人消費は低調」
♂ 「二十年近く応援したが、初めてのことなので、どうしたらいいかわからない」
- 8日、38年ぶりの優勝を果たした横浜ベイスターズ。甲子園で応援した横浜市港南区の会社員・高橋洋之さん(54)の言葉
- 「これからバスで帰るが、途中で喜びがこみあげてくるだろう。この喜びを横浜にいるファンに持ち帰って伝えたい」と続く
- 「こんなにうれしいことは入社以来ありません」マルハ本社飼料畜産事業部の豊田貞夫部長(56)
- 「こういうことがあるから、僕は野球が大好きなんだ」ローズ選手
- 「優勝しないと味わえないと言われていたのが、よくわかった。これでやっとプロ野球選手になれた」波留選手
- 「八回から泣きそうになった。佐々木さんだったので、抑えてくれると思っていた」石井琢選手
- 「佐々木さんが出てきた時から目がウルウルした。優勝には縁がないと思った時期もあっただけにうれしい」鈴木尚選手
選手が主役の横浜ベイスターズに惜しみない拍手を送りたい |
♂ 「弱いだけなら阪神もいる」
- 「けれども負けることが『売り』になる阪神と違い、ただ弱いだけの大洋。そこに共感を覚えてしまったのが、地獄の始まりだったのだ」と続く
- 「ホエールズ、ベイスターズのファンを四半世紀も続けるということ、それは自分の頭から『優勝』の二文字を消去するという努力の連続に他ならなかった」
- 25年間待ちに待った瞬間。「こんな日が自分にもやってくるとは…。言葉もなく、ただただ涙がこみ上げてきた」
♂ 「そういう二十二年間は、僕のほんと青春、ながいながい青春時代でした」
- 今季で引退した広島カープの大野豊投手(43)の言葉
- 母親に苦労して育ててもらい高校を出て出雲信用組合に入る。「野球への夢には枠をはめたつもりで、信組で軟式をやっていたんですが…」
- 「信組の職員として生きていくつもりだった三年間も、いろんな社会勉強をさせてもらった。そういうものがなかったら、とてもここまでやって来られなかったです。調子よくても、変に人が変わったりせずにすんだし」に続けて
- テスト生でプロ入りし遅咲きだった。初登板の時はアウト一つ取っただけで5点を取られ降板。即2軍落ち「これは自分はダメだ」と泣いた。この年の登板はこれだけで防御率はなんと135
- 三十三歳の時に沢村賞、最優秀防御率賞を獲得、四十二歳の時にも最優秀防御率賞。通算の防御率は2.90.同世代の怪物江川は三十二歳で引退。防御率は3.02
♂ 「奇跡は、奇跡的に訪れるものではありません」
- 韓国・金大中(キム・デジュン)大統領(72)の国会演説より
- 「韓国の民主化、特に韓国憲政史上初の平和的政権交代は、韓国国民の血と汗によって実現した奇跡であります。わが国民と私は、このようにして手に入れた尊い民主主義を、揺るぎなく守り抜く考えであります」と続く
- 「このように僅か五十年にも満たない不幸な歴史のために、千五百年に亘る交流と協力の歴史全体を無意味なものにすることは、実に愚かなことであります。またそれは、長久な交流の歴史を築いてきた両国の祖先に、そして将来の子孫に対して恥ずかしく、かつ、非難されるべきことではないでしょうか」と語った
- 在日韓国人の参政権問題について政府の取り組みを聞かれた小渕首相は
- 「(前略)政府として今すぐ取り上げることは考えておりません」午後1時前
- 「先ほどの件だが、幅広く検討をしていくということです。様々な声を入れるということで…」午後2時半すぎ
♂ 「日本人にとっては空気のようなものかもしれないが、韓国では大変勇気のいる決断だ」
- 金大中大統領の日韓関係のブレーンで特別随行員として来日した崔相龍(チェ・サンヨン)高麗大学政治学科教授の言葉
- 「『天皇』という呼称の使用と日本の大衆文化の解禁も大統領の決断だ」に続いて
♂ 「ねじめのけじめ。ねじめ、口まめ、筆まめ、きまじめ、落ち目。ねじめ、だめだめ、なみだ雨」
- 「朗読による世界ライト級王座防衛戦」でチャンピオンの詩人・作家のねじめ正一さんに挑戦した詩人・谷川俊太郎さん(66)の攻撃
- 判定は2対1で挑戦者の勝ち。初代チャンピオンのねじめ正一さんは初防衛に失敗した
- 試合は1ラウンド3分の10ラウンド制。最終ラウンドは即興詩の攻防となる
♂ 「一回、二回は衝動的にね、人間の心って動くんですよ。だけど、どう継続するか。僕はずっと続けていく」
- 長年の福祉活動は寄付、慰問、南北米・アジア各地の慈善公演と幅広く30億円近くを使う
- 「ベトナムの孤児院に十年通ってるんですけど、子どもたちは日本に来れない。だから僕が行ってあげないとだめなの、毎年。一年行かなかったら、大きなショックを子どもたちに与えると思う」
- 「ずっと酸素を供給しないと。やっぱり生きがいとか夢とかあるでしょう、子どもたちには。僕に対しても。心がね、途絶えるとだめなんですよ」
- 「今のドラマってみんな焼き直しなんですよ。現代劇も時代劇も。で、ついていけなくて、テレビやめたんです」と八十三年テレビ休業宣言
- 「今この瞬間が僕は大事、ベストを尽くす。で、早い目にすぱっと引退するのが夢ですよね。その後?絵描いたり、自然の中であんまり人に会わないでやっていきたいなあと思ってます」と語った
♂ 「親会社から見放されたようなこうした企業では、終身雇用が維持されていてもそこの社員は一生退屈だ」
- ゼネラル・エレクトリック社会長兼CEOのジャック・ウェルチさん(61)の言葉
- 「日本の企業の場合、リストラで(不採算部門を)小さな関連会社にしている例が多い」に続いて
- 「やる気のない『敗者』の企業をつくるのでは意味がない。リストラの際にも、たこつぼに押し込めるのではなく、日の当たる場所に出すことが重要だ」と続く
- 発明王エジソンが1878年に設立した会社が源流。81年に会長に就任したウェルチさんのもと大胆な再編に着手し、今では金融分門が利益の4割を占める世界有数の優良企業である
(10/4)
♂ 「疲れ切った。しばらく野球はしたくない。新聞やテレビも、二週間くらいは見ないだろう」
- 27日、今季最終戦で通算70号本塁打を打ったカージナルスのマーク・マグワイア一塁手(34)の言葉
- 「長い長いトンネルだった。もう野球はしたくない。来年のキャンプまで、オレはどこにも姿を見せないよ」
- 70号の記念ボールを手にしたのは大学職員のフィリップス・オゼルスキーさん(26)「ボールをどうするか、今はわからない。でも売ることはしない」
- プレーオフ進出をかけた決定戦1試合を残すだけとなったシカゴ・カブスのサミー・ソーサ選手(29)は「マークの70本をみんなで祝わなければ。私はやはり二番目だよ」「明日、なにが起ころうとも、幸せでいられるだろう」と語った
♂ 「今の瞬間は、僕が一番だ」
- 28日、マーク・マグワイア選手と歴史に残る本塁打競争を繰り広げたシカゴ・カブスのサミー・ソーサ選手(29)の言葉
- 今季最後となるジャイアンツとのプレーオフをかけた決定戦に2安打を放ちチームはプレーオフ進出を決めた
- マグワイアが67、68号を打った前々日は4打数2安打。69、70号を打った前日は5打数2安打。この日は4打数2安打だった
- 「本塁打も何も、今は考えていない。ただ僕たちはプレーオフに進めたんだ」と叫んだ
- 2本差をつけられた26日”ホームラン競争に敗れたら、歴史は敗者を正当に評価してくれるだろうか?”との質問に
- カブスのジム・リッグルマン監督は「ドラマはまだ終わっていない。引き離されるたびに追いついてきた」「それに、何十年たっても語られる敗者だって、球史にはいる」と答えた
「いい年に、私はコミッショナーになった」と今年就任したバド・セリグコミッショナーはつぶやいた |
「いい夢を見させてもらった」と憂鬱のKもつぶやいた |
♂ 「人生はまだ続くよ」
- 16年にわたる「長すぎた政権」を去ることが決まったドイツのヘルムート・コール首相(68)の言葉
- 「敗北は私の責任だ。今度の党大会で降りる。十六年間、一緒に働いてくれた人たち、ありがとう。我々はたくさんの仕事をした」と語った
- ハンブルク市内の団体職員のパウロさん(37)は「日本の首相は交代しすぎだと思うけれど、ドイツの代表がコールさんしかいないと世界に思われるのも困る」
♂ 「協会を辞めたとはいえ、ぼくはゼロになる人間じゃない」
- 日本相撲協会を退職し「世界に相撲を紹介するのがぼくの仕事だと思う。自分のアイデアを生かすために前向きに生きたい。止まらないのはぼくのライフスタイルだから」と語った
♂ 「真に悔い改めれば、神の前の罪も許されると教えられた」
- 不倫スキャンダルの渦中にいるクリントン米大統領の言葉
- 「過ちを認めて身を正せば、再び前に進める」米地方紙のインタビューに答えた
- 「国民も皆、何らかの挫折を経験しているのだから、私を支持してくれると信じている」
今週のボキャ貧 「あんた、更迭という漢字が書けるか」
- 背任事件の責任をとり防衛庁官房長官が官房付になったことを受けて、記者からの”更迭ということですか”の問いに
- 「そりゃ、そうだ。現職の人が位を解かれるということは。あんただって、困るだろ。そうなれば」と語った