クリスチャンとしての遺産ということについて、考えたことがありますか? マルチン・ルターなどの歴史上の偉大な人物にも、今、私達が持つ福音についての理解とそこに至るまでの経過を考えると、感謝をすべきですが、私達の回りの人についても、忘れてしまったり、当たり前のように考えていることがあります。
ワナカからオークランドへの旅の途中、たくさんの人には会わず、ごく数人に的を絞りました。昔の日曜学校の先生、中学校の先生、直接、また間接的に、神との関係を成長させる上で、何らかの影響を与えてくれた人などです。おもしろいことは、絶えず顔を会わせる人から大きな影響を受けるわけでもない、ということ。これらの人達をわざわざ訪ねて行ったのは、「ありがとう」が、言いたかったから。だって、彼らの影響なしに、今の自分はありえないから。
私が、「ケニス・コップランドがいなかったら、今私達はここにいない」と言うのを聞いたことがある人は結構いるはず。実際、その通りです。昔、ある人達の私達に対する真の態度、忠誠の無さが分かったとき、あまりの絶望に、もうこの世を去ってしまおうと考えたことがありました。しかし、私達は、ペリシテ人達*を赦し、神に「最後のチャンス」を与えることにしました。話を省略すると、1992年のケニス・コップランド・ミニストリーズでのミニスターズ・コンファレンスで見たものが、私達の人生を変えたのです。「契約」の関係の中に生きている人々を、そこで見たからです。ステージには、何人もの人が立ち、ケニスとグロリアの助けが、彼らにとって個人的にどれほどの意味を持っているかについて、話をしていました。それを見て、私達もあんな風に生きようと決めたのです。他の人達を成功させるために生きようと。その時から新しい人生が始まりました。
ほとんどの人が知らないことは、NZの南の、ある小さな田舎町に住む夫婦がいなければ、ケニス・コップランドも知らなかったし、コンファレンスにも行こうと思わなかっただろう、ということです。
彼らは私の友人のお兄さんとその奥さんで、彼らの集会に招かれて、日本について話をした時に会ったきりでした。その晩、彼らは私の「母教会」がそれまでしてくれたよりもっと資金援助をくれただけでなく、その後も日本にいた私に、ケニスや他の人々のメッセージテープを送り続けてくれ、それにより、私の人生は変わり始めたのです。また、彼らのおかげでキーボードを買うこともでき、それは今でも日本のあるクリスチャン達の間で使われています。
今回、オークランドに行く途中で、その奥さんと4人の子供達に会いました。ご主人の方は、2、3年前に家を出てしまったのです。なぜ? 詳しいことはわかりません。悪魔の働き、悪い決断、そして他人からの助けの無さの混合ということは言えるでしょう。悪魔からの攻撃を受けない人なんていないのだから。一人一人、弱さは(そして強さも)違います。だからこそ、お互いが必要なのです。私の場合、よく、憂鬱が襲ってきます。
「こんなことを人に言ってあげても、何の役に立つ?」「いくら頑張ったところで、どうせ教会なんて、誰が偉いか、力があるか、ばかり気にする奴等でいっぱいなのに、なんで全部放ってしまわないんだ?」…でも、知世はそんなリチャードをいつまでも放っておきません。「態度を改めて、聖霊語で祈るまで寝たらあかん」「ほらっ!」…そしてそのうち、リチャードはちゃんとします。まず、パパに謝って、悪魔を処理し、それから、寝ます。悪魔なんて、いつも同じで退屈な奴です。でも、許したら、人々をいじめ、その人生をメチャクチャにするのです。私達はお互いを守り合わなくてはなりません。お互いが、それぞれ神から言われたことが達成できるようにこそ、神から受けた賜物や、資源を利用するべきなのです。
「ところで、出ていった彼はどうなったの?」現時点で、まだ家族のところには戻っておらず、まだ人生を立ち直せていないのでしょう。変化はいつでも起こり得ます。でも、奥さんは、今、10代2人と8歳以下2人、計4人の子供を夫なしで育てようとして、資金不足から家を売りに出しています。彼らが牧師をしていた教会は、彼が出て、教会を閉めた時、彼らに背を向けました。悲しいことに、あまりに多すぎるタイプの話なのですが。
さあ、どうしたら彼女らに感謝を表わすことができるでしょう? 彼らは私達の人生に大きな影響を与えてくれ、その影響なしに、私達は他のみんなに影響を与えることはできなかったのです! あなたは、私達から何か得たことがあったでしょうか。もしあれば、彼女らは、あなたのクリスチャンとしての遺産の一部です。(なくても、別に構いません。)もちろん、他にも何かを学んだり、得たりした人はいると思います。そう言う人達も含めて、一度、神様に、その人に感謝するために何かできることは無いか、聞いてみませんか。きっと、誰のためにいつ、どこで何をするべきか、教えてくれます。
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