8月13日(木)

バスは快調に揺れた。街を出るとすぐ山道で、峠を何度も越える。 月面を通り越して火星のようなところを走るかと思うと、 ステップの草原に出たり、かと思うとオアシスが近づいてそこで 休憩を取ったりする。バンダナを海賊風に頭に巻いていると、 バス中のウイグル人に笑われた。どうやらウイグルの女の人が かぶるスカーフに似ているからのよう。昼は炒面を食べる。 休憩は全部で3回。

19時ごろ旅社に着く。うわさ通りガラーンとして 何も無いところで、部屋にはベッドが４つと机があるだけ。 「厠所（トイレ）」と書いてある野ざらしの壁をくぐると、 野原が広がっていた。片隅で用を足せ、ということらしい。 近くの食堂で何というか知らないがトマトベースの麺とナンを一枚食べ、 お茶をすする。明日は6時出発だそうだ。21時半だというのに まだ明かりがなくとも字が書ける。