7月2日(水)
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(ラップランドの蚊と遭遇)
ラップランドの蚊は、タンペレ近郊の蚊より手強い。動きはやや峻敏な程度だが、刺されるとかなり痒いし、あとが残る。ぱちんと叩いて落としてみると、やぶ蚊に似て、胴体に白と黒の縞があり、タンペレ近郊の蚊とは種類が違うようである。タンペレの蚊は、どちらかというとブヨ(と蒲郡では呼びます)に似て、羽音はうるさいが、刺されることはまずなかった(もちろん、ルオベシのファームステイでは、このブヨに似たフィンランドの蚊に手痛い逆襲を受けたが)。
しかし、ラップランドの蚊は、ここロバニエミの町中でも、元気に人の血を吸っているようである。日曜日に昼食を取ったピザの店でも、素子がブクブクに刺されることを警戒して、店内の蚊をたたいてまわらなければならなかったし、郊外の野外博物館では、展示物の見学どころか蚊を追い払うので忙しかった。野外とは、湖の近く、林の中を意味するので、正に、飛んで火にいる夏の(人間)である。まってましたとばかりに、四方八方から蚊が押し寄せる。ほとんど、防戦不可能である。唯一の頼りは虫除けスプレーであるが、この日の観光ツアーのタイトル「市内観光(市内で、蚊の大群に襲われるとは、予期していなかった)」にあっさりだまされ、ホテルの部屋に残してきたままである。
帰れば、もちろん、ホテルの室内でも蚊が待っている。ここは、ヘルバンタで買ってきた蚊取り線香の出番である。ようやく、蚊から逃れて安眠できるというものである。
予期せずにサンタクロース村を訪れることになった。もちろん、私が忘れていただけだが、会議前(日曜日)の観光ツアー最後の訪問地として含まれていたのである。正直言って、この施設には、少々失望した。もう少し田舎くさい、ひなびた感じの施設を予想していたのであるが、施設内の建物も新しく清潔で、入り口付近を占めるみやげもの店の店先では、日本語の呼び込み文も踊っている。タンペレに居るときは、日本語のパンフレットやサインを見つけるだけで喜んでいたのが、ロバニエミのサンタクロース村では、同じ日本語表示に失望するとは、自分勝手な言い方ではあるが。
午後4時にサンタクロース氏(日本のよい子達のために言っておくと、出てきたサンタクロース氏は、あきらかに代理人だと思う。本物のサンタクロースは、今年のクリスマスの準備で、今も大忙しのはず、とても、観光客の相手をしている余裕はない。)以下の文章は、子供たちにはオフレコで:米国で生み出された架空の人物(と、どこかのクイズ番組で聞いた気がする)を、本気になって観光に利用しているのは、ここフィンランド北部とスエーデン北部だと聞いた。ラップランドが元祖なら、スエーデンは本家なのだろうか?月曜日に子供たちが訪れたラヌアの動物園の横にもサンタクロース村があるというから、ラップランド内でもサンタの争奪戦は激しいらしい。ガイドさんの案内では、近々、ロバニエミのサンタ村の隣には、地盤を掘って地下にアミューズメントパーク「サンタワールド」を建設予定だと言う。
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