結婚式に行ってきました。
結婚式も始まるのは暗くなってから。フェスタ関係はみんな夜です。
日本のように「ご祝儀」はなく、みんな思い思いのプレゼントを持っていきます。
カフェジーニョ(ブラジルのエスプレッソ?)用の食器セットだったり、
魔法瓶だったり…新しい生活に必要なものが多いみたい。
ちょっと聞いてみたところ、お金をつつむのは逆に失礼に当るそうですね。
心を込めてプレゼントを買う。もちろん「お返し」なんてないので、結婚式で
楽しく飲んで、ごはんを食べて帰ったらいいのです。
そういえば、日本に働きに行っていた2世の夫婦が、日本の「お返し」文化が
腑に落ちないとよく言っていました。
1万円あげても5千円お返しで戻ってくる、それなら最初から5千円でいいんじゃないの?
理屈は通っているけれど、その「お返し」に込められた日本人の気持ちがどんな
ものであるか、理解に苦しんだようです。
ちょうど、その夫婦のこどもが私の生徒だったんですが、その子はいつも私に
お花や果物をもってきてくれるような子でした。
その日も、グァバをひとつ私に運んできてくれました。
勉強のあと、私の裏庭に赤くなっていたミニトマトを一緒に収穫して、その子は
ビニール袋にいれて喜んで持って帰りました。その後、お母さんから
「先生、トマトをどうもありがとう。でも「お返し」するなんて、やっぱり日本人
だねぇ」と言われました。
えっ?!
そんなところを指摘されて、こっちのほうがびっくりしてしまいました。
グァバとミニトマトが行ったり来たりするのを見て、日本で知った「お返し」文化
を想像させたのか、
それともやっぱり私にも染みこんでいるのでしょうか?
話を結婚式にもどして…
主役の二人の衣装は、ごく普通のタキシードとウエディングドレス。
新婦の浅黒い肌に真っ白なウエディングドレスが映えて、とってもきれいだったの
をおぼえています。
日本のようなタワーみたいなのではないけれど手作りのウエディングケーキ
があったり、新郎新婦が各テーブルをまわってレンブランサ(プレゼント)を渡したり、
親戚の人達のカラオケがあった
りするのは日本と同じだなぁと思いましたが、ひととおり終わった後、
会場がディスコみたいになっちゃったのはさすがにブラジル。
花嫁さんはお父さんと踊ったり、新郎と踊ったり、とっても和やかなムードでした。
以前、私は結婚式場のアルバイトをしていたことがあるんですが、
どうしても「一般的な披露宴」で納得できなかったことがひとつ。招待客の席順です。
新郎新婦から一番遠いテーブルに両親や親戚の席があって、宴会中は
親子が話しもできません。最後に花束贈呈するくらいですよね。
一番下座のテーブルから嫁ぐ娘の姿を遠く見つめる父親の姿を
見ていて、寂しそうだな、と思いました。
それに比べると、この日の結婚式は
家族が主役の二人を囲み、そのまわりを友人・知人たちが見守り、とってもあったか
いかんじがしました。
そんなほのぼの結婚式にも欠点が…
披露宴会場は一応建物の中なんだけれど、暑いのでもちろん入り口や
窓は開け放しています。建物のまわりは藪になってるもんだから
ヤブ蚊がすごい。もう最初から最後までみんなでばちん、ばちん、ぼりぼり、と
ムードもありません。
私も油断して蚊よけ対策をしていかなかったのでさされまくってしまいました。
なんともかんとも、かゆくて感動に集中できないなんて…。