前日は一日、やぐらの設営のため働いたんですが、当日も昼過ぎには集まって、 盆踊り客に振る舞う食事の準備。参加者には飲み物とサンドイッチが好きなだけ配られます。 ここで数が足りなくなると町の名折れとばかり、600個以上のサンドイッチの生産です。 サンドイッチといってもフランスパンにハムとチーズをはさむフランス式のサンドイッチです。
夕方になるとぼちぼちと客が到着。 そのうちバスを仕立てて100km以上離れたバウルーの町からの客も到着。 みんな「バウルー日本人会」の文字が染め抜かれたそろいのはっぴをきています。 その後も周辺の日本人団体から続々と人が集まるんですが、 みんなお揃いのはっぴで日本人意識の高さをうかがわせます。 そうこうするうちに本番も始まり僕もリンス文協はっぴを来て会場に向かいました。
会場は文協の講堂のなかで、 400〜500人ぐらいは集まっていたんではないでしょうか。 例のごとくお偉いさんのありがたい話(だろう)があった後、盆踊りが始まります。
演目はリンス音頭、炭坑節、相馬音頭、花笠音頭などですが、 みんな完全に覚えているようで驚きました。みんなこの日のために練習しているようです。 踊りそのものは日本の踊りと同じなんですが、 そこはブラジルちょっと違うところもありました。若い人の踊りでは、 日本の踊りをベースにしながらも二人で踊るようにアレンジしたり、 オリジナルのリズムの半分のリズムで軽やかに踊ったり、さすがブラジルと関心 させてくれました。
と思っていたら、日本から指摘を受けました。 河内音頭も同じようにハイテンポで踊るマメカチってのがあるそうですね。
そして踊りの締めにはなぜかフォークダンス。男女が仲良く手を取り合って踊ります。 そしてフォークダンスの後休憩があり食事が振る舞われ、 再びはじめから繰り返しです。後半は酒を飲んで文協のおじさん達と話をしたり、 地元の新聞のインタビューを受けたりして踊ることなくすごしてしまいました。
日本の盆踊りでは中高年が中心となることが多そうですが、 こっちでは青年会が中心になって格好良く踊っています。 若い人たちが積極的に盆踊りに参加している様子をみると 「まだまだ日本人の心はなくならないな」と思ったりします。
しかし、ブラジル人(日本人以外の人たちの意)が炭坑節を踊っている 姿は不思議ですね。まもなく八月。近くの町で毎週の用に盆踊りが開かれます。 今週は○○、来週は△△というふうに目白押しで、 うちの町の日系人会もバスをチャーターして乗り込むみたいです。 とくに八月末のアラサツーバの盆踊りは自他共に認める大変規模の大きいものらしいので、 ぜひ見に行きたいですね。