日本歳時記 (2000年の冬) |
ここ2、3年お正月を日本で迎えることにしています。 (その理由は、去年書いた
Note「日本での休暇」をご覧ください。)
まさに今回は ニュー・メレニアムに変る瞬間を日本の実家で迎えたわけです。 今回は3週間とちょっとと、いつもより長めの滞在でした。 ニュー・メレニアムになる瞬間は、パリのエッフェル塔を飾る花火の様に派手でもなく、ニューヨークのタイムズ・スクェアーを囲んで祝うほど活気的でもなく、・・・実家の風が吹き抜ける四畳半の小さなキッチンで、テレビから流れていく除夜の鐘を聞きながら、両親と一緒に迎えたのです。 とっても心暖まる光景でしょ。(笑) 二千年問題が懸念された今年のお正月でしたが、期待(?)に反して何も起らず、刺激さにちょっと欠けた日本での滞在でしたが、のんびり休暇を過させて頂きました。 そんな日本で過した休暇中に観た、感じた事を、「休暇の思い出」として書き残したいと思います。 |
●ヤマンバ(山姥?)
うむ。 何といっても驚いたのがこの“ヤマンバ”の出現。 東京にはこのヤマンバがそこらじゅう歩いていました。ヤマンバとは、髪の毛を金髪または白髪の様に脱色し、顔を黒くし(ガンクロと言うそうです)、白いアイシャドーに白い口紅を付け、超ミニスカートを着て、厚底20センチ以上もありそうなブーツを履いている・・・若いギャルに名付けられた名前だそうです。 いや〜 最初見た時は自分の目を疑いました。 どっかのケバイ水商売系の人かと思いましたが、ヤマンバは東京の何処に行っても出現するのです。 去年日本に帰った時は、随分髪の毛の色を変える人が増えたな・・・っと思っていましたが、 まさかここまでエスカレートするとはちょっと不気味な印象を受けましたね。話によると、ヤマンバは女子高生や20歳前後の女性が主だそうです。 自分の若い頃も結構陳腐なファッションが流行ったりしましたが、ヤマンバの様な凄さは無かったと思います。けしてヤマンバが悪いって言っているんじゃないんですよ。 ただ、髪の色を変え顔を黒くして派手なお化粧をして、どうしてそんなに自分本来の様相を変えようとするのか、そのセンスが理解できないのです。 自分の様相を帰る事で、ストレス解消しているのかな? 日本の学生もストレスが溜まっているっていうから? ヤマンバも“若さのいたり”からなのでしょうかね。 一種の自己主張だと思えば、彼女達は立派にやっているのだと思います。 世間からの冷たい視線を受けながらもね。 頑張れヤマン バ!彼女達が将来歳を取ってから、ヤマンバだった頃の姿を写真で見た時、どんな事を考えるんだろうな?? でもね、お願いだからあのヤマンバの格好で海外には行かないでください。 海外では「町角で立っている女性」としか思われないから・・・ね。 |
●頑張れ日本のサラリーマン
若い女性に比べると、日本のサラリーマン(OLも含め)軍はとっても疲れきったご様子でした。確かに、新聞・テレビでは「不景気」、「リストラ」という言葉が繰り返されている現在の日本では、サラリーマンの立場が一番厳しい状態ですよね。 自分だってサラリーマン。明日はどうなるかわからない状態です。 初詣に行くと、沢山のサラリーマンの群れを見ました。 今や「初詣・参拝」も会社の行事の一つになっているのかもしれませんね。 話によると、アメリカ移民のチャンスを与えるロータリーの志願者が、今年非常に多かったそうです。中でも35、6歳の志願者が一番だったそうです。 理由としては、「今の日本はリストラ続きで自分のやりたい仕事が出来ないので、アメリカに行って自分の実力を試したい。・・」という事だそうです。 不景気とは言え日本はやっぱり経済大国。 商売熱心さは変わらないと思います。
不景気であれば不景気なりにいかに商売を上手くさせようか、お客の目を引こうか、いろいろと試行錯誤しているな・・・という印象を受けました。それに比べ、
カナダ人は不景気は政府のせいにして、自分たちからは何も働きかけず景気が好くなるのをただ待っているだけ・・というのが自分の印象です。
まあ、不景気の度合いがカナダと日本とは違うのかもしれないけれど、 日本人は根っからの仕事好き人間の集まりなのだ・・・と確信しました。
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●外国人の進出
日本では外国人が年々多くなってきていますね。 自分が感じるに、日本人も海外旅行経験者が増えたせいか、外国人を見ても珍しがらなくなり、抵抗無くなったのでは・・と思います。 鎖国的な日本がやっと21世紀に向けて“インターナショナル”の国の仲間入りをしてきたのでしょうかね。 そう言えば、インド料理レストラン行ったらインド人が働いていました。 数年前の日本では考えられなかった事だと思いました。 何処の国の人か分からないけど、 道端でチラシを配っていた人もいたな。 テレビでの外国人出場も非常に多くなったと思います。 NHKの語学番組では、昔と違ってネイティブスピーカーを交えてかなり実地体験的な内容で番組の構成が組まれているし、驚いた事に子供向け教育番組では、外国人の先生が日本語を話しながら子供たちと遊んでいる物もありました。 それから、民放局のある番組で気になった物がありました。 日本の問題について多国の外人が日本語で討論し合うものです。 番組のタイトルは忘れて仕舞いましたが、 日本人では思いも付かない意見や発言が外国人から聞けて、面白いアイディの番組だなと思いました。 が、今一つ真剣に観る気がありませんでした。 ・・・というのも、外国人の発言を聞いている日本人ゲストがあまりにも横柄で最初から「聞き耳持たず」といった感じだったからです。 それに、討論している外国人達があまりにも感情的に話しているのも気になりました。 もしかして、最初からシナリオのある“やらせ” なのでしょうかね。 その番組をみて、日本滞在中に読んだ小説「いちげんさん」の主人公を思い出しました。 作者はスイス人日本在住のデビッド・ゾペティです。 日本語で書かれたものです(翻訳ではない)。 京都で国文学を勉強する留学生の学生生活、恋愛物語について書かれたものです。 その主人公が通してみる日本人への見方っていうのは、実際日本で生活している外国人の意見と共通するものが有ると思います。 とても毒舌的な部分もありますが、いくら日本を愛し日本人の様に振る舞っても、“外国人”としてか受け入れない日本人の背景について、ストレートに指摘している内容であります。 日本がインターナショナルになってきたといっても、まだ表面上だけであって本当の外国人の受入れはまだまだなのでしょうかね。 話によると、今年から日本は外国人の受入れをもっと多くする傾向にあるとか。 今後の日本が、本当の意味で“インターナショナル”となり、外国人との調和がうまくされる事を願っています。 |
●小旅行日記
休暇前は、カナダからは程遠い日本近辺のグアムやサイパンなど暖かい島にでも行こうかな・・ などと考えておりましたが、出無精の自分は相変わらず計画通りに行かず、結局どこも海外に出かけずに過ぎてしまいました。 でも、友達に逢ったり東京近辺の観光スポットに行ってみたりと、いわゆる小旅行をしそれはそれで楽しかったですよ。 【お台場】
【横浜みなとみらい】
【神奈川県・大山】
【名古屋】
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今回の日本での休暇は期間が長かった分、いつもより楽しかった・・・と思います。
できればもっと長く居たかったけれど、長く居れば居るほどカナダに帰った時の逆カルチャーショックが大きくなると思うので、やっぱり3週間程度が休暇としては適当な長さなのだと思います。
休暇中家族も含め沢山の方にお世話になり、幸せなそして楽しい時間を過す事ができました。 日本で楽しく過せた分、カナダに戻ってから年甲斐もなくしばらくホームシック状態でした。 (日本とカナダはあまりにも違い過ぎる!!) 帰りのフライトはバンクーバー経由でトロントに戻ってきたのですが、バンクーバーが濃霧で急遽ビクトリアに着陸する事に。 なんとビクトリアでは飛行機から降りる事が出来ず約二時間缶詰状態でした。 漸くバンクーバーの空港近辺の濃霧がはれ、バンクーバーに向けて出発。15分間のフライトでした。 予定の乗り継ぎフライトは当然ながら乗れず、2本遅れのフライトに変更し、結局トロントに到着したのは予定より4時間遅れた午後10時でした。 機内ではあまり眠れる質ではないので、トロントについた時はもうぐったり状態でした。 (東京・トロント間は遠過ぎる!!) 今回日本にてデジカメを買ってくる予定でいたのですが、思ったより高値で結局買わず仕舞になりました。 (今ちょっと後悔しています。)次回は絶対買おっと! 次回日本に帰った時は何が発見でき楽しむ事ができるのでしょうか?
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