2002/12/18
お芝居を見に行く。
入り口には埋もれるくらいの花が贈られていた。「奥菜恵さま、西城秀樹より」なんていうものもある。
……。
……ヒデキ観劇。(ぽそ)
ああっ、ごめんなさいっ。くだらないギャグ飛ばして。しかし、オヤジギャグは少しずつだが確実に人間を蝕み、思いついた脱力しそうなギャグを思いつくだけにとどまらず口に出さずにはいられないといいう深刻な病。
と、いうわけで、赤坂ACTシアターに劇団☆新感線の『七芒星』を見に行ってきました。
物語を20文字以内でまとめると、「白雪姫と7人のこびとvs黒雪姫と7人のこびと」。
もう少し詳しくいうと、白雪姫と7人のこびとが魔界転生してワルモノとなりニュー白雪姫と7人のこびとが戦う中華ファンタジー、っていう感じだろうか。
お芝居っていいな、と、思う。
これは、「いやあ、映画ってほんとにいいものですね」の「いい」ではなくて、「お兄ちゃんばっかりいいなあ」の「いいな」。羨ましい気持ちの「いいな」だ。
芝居は、効果音があって、音楽があって、照明効果があって、なにより生身の役者さんが動く!
今回も、八百屋舞台(奥の方が高く手前が低い、ナナメに傾いた舞台)の上で、主役の佐藤アツヒロくんはじめ、動く動く。感覚だけでいうと全体の70%くらいが立ち回りという印象。飛んで、走って、汗が飛びちる。
たとえば私がどんなに絵の上手いマンガ家さんでも、どんなに筆力のある作家さんでも、これと同じ躍動感と迫力は出せない。
新感線の舞台のストーリーは荒唐無稽でけれん味が多い。その荒唐無稽さを納得させてしまう、生身の人間の説得力を羨ましく思ってしまったのだ、たぶん。
ところで、今年はたくさん観劇をしているように見えるかもしれないが、どれひとつとして自分でチケットを取ったものはない。全部人様に取っていただいたものだ。
キング・オブ・ぐーたら加減健在のまま年は暮れていく……。
七芒星
東京公演 : 赤坂ACTシアター /2002.12.13〜29
作・中島かずき 演出・いのうえひでのり
出演 : 佐藤アツヒロ(輪剣)、奥菜恵(金鈴女)、古田新太(日宝の遥光)、高田聖子(鏡王・神羅)、橋本じゅん、粟根まこと、逆木圭一郎、右近健一、村木よし子、河野まさと、インディ高橋、山本カナコ、礒野慎吾、吉田メタル、杉本恵美、タイソン大屋、中谷さとみ、保坂エマ、川原正嗣、前田悟