星空コラム
October 2000
屋久島のトロ道
10月6日、曇。
昨晩は灯していたロウソクの火が消えかけるのを見て、眠りに落ちたように思う。森に抱かれてぐっすり眠れたようだ。
朝食はパンの残りと、ポタージュスープ。7時、小屋を出る。
すぐに縄文杉に到着。
写真で何度も見てきた樹齢7200年ともいわれる巨木がいま目の前にある。感動する一瞬である。
保護のための見学コース順路を示す階段と柵が設けられており、直接、杉に触れることはできないが、木が生きていることは実感できる。
縄文杉を独り占めできるのは朝早い時間帯ならではであろう。やはり、高塚小屋に泊まって正解だった。
ここから先は急な下りだが、木の階段や歩道が整備され、歩きやすい道。
大株歩道。この歩道あたりからすれ違う人たちが増えてくる。皆、縄文杉が目当ての日帰り登山客である。屋久島のメインストリートと言ってもいいだろう。途中、夫婦杉や大王杉など巨杉が続き、見所が多い。
そして、ウィルソン株に到着。こちらも縄文杉に負けず劣らずスケールが大きい。討伐されて約400年が経つというが、朽ちることなく残っている。
切り株は空洞になっており、中に入ることができる。中では清水が湧いていた。
ウィルソン株から再び急な道を下る。20分も歩くと大株歩道も終わり、ここからはトロ道。安房川の源流となる沢を右手にしつつ歩きつづける。荒川口までは約2時間。いい加減、枕木の道に飽きた頃、12時過ぎ、荒川口到着。
残念ながらここがゴールではない。クルマはこの先の荒川別れに停めてあるので、舗装された林道の上りをさらに1時間以上歩く。
途中から激しい雨。今回の山歩きで初めて降られた雨だ。天気に恵まれていたことにあらためて気づく。
13時半、荒川別れ駐車場着。「おつかれさま」と自分自身にひと声。
高塚小屋=15分=縄文杉=45分=ウィルソン株=30分=大株歩道入り口=2時間(トロ道)=荒川口=1時間(林道)=荒川別れ
<登山メモ>
・トロ道の中間点あたりにトイレあり。
・トロ道は途中何ヶ所か川を渡る。柵がないので、強風や雨天時には慎重に歩くこと。
・荒川口登山口には駐車場、トイレ、公衆電話が整備されている。縄文杉を日帰りで見学するなら、ここにクルマを駐車。
※「=*時間**分=」で示すコース時間は目安です。天候や残雪の具合、登山者の体力または疲労度などによって変わりますのでご注意下さい。
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